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濱田巧、RIZIN.55で関原翔とフライ級対戦決定 11月8日LaLa arena TOKYO-BAY大会、PANCRASE王座剥奪を経て初参戦

濱田巧、RIZIN.55で関原翔とフライ級対戦決定 11月8日LaLa arena TOKYO-BAY大会、PANCRASE王座剥奪を経て初参戦

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

RIZINは9月29日、11月8日にLaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市)で開く「abc presents RIZIN.55」で、濱田巧(31)=THE BLACKBELT JAPAN=と関原翔(33)=RESURGO MMA=のフライ級(57.0kg)戦を組んだと発表した。濱田はRIZIN初参戦。3月にBreakingDownのオーディションへの無断参加をめぐってPANCRASEのフライ級王座を剥奪されてから、約半年で目標の舞台への出場をつかんだ。

57kg契約の5分3R、地元千葉でのRIZIN初陣

試合はRIZIN MMAルールの5分3Rで、体重は57.0kg。RIZINのフライ級にあたる。RIZINの公式Xは9月29日午後5時すぎにカードを告知し、公式サイトの対戦カード一覧にも11試合目として加わった。

9月30日時点の戦績は、濱田がMMA7勝0敗1無効試合で、まだ負けがない。関原は14勝5敗と、試合数では濱田の倍を超える。濱田は千葉県出身で、ずっと目標にしてきたRIZINの初陣を地元の会場で迎えることになる。

関原にとっては2度目のRIZINだ。2021年11月の「RIZIN.32」でTARKERに3-0の判定勝ちを収めており、それ以来、約5年ぶりにRIZINの舞台へ戻る。

大会は11月8日(日)の午後0時開場、午後2時開始の予定。チケットは9月20日から一般発売中で、S席は2万2000円、最も安いA席は1万1000円だ。テレビやネットの配信、PPVの情報は9月30日時点で公式サイトに「決定次第ご案内」とあるだけで、まだ発表されていない。

ベルトを巻いて4カ月、BreakingDownオーディション参加で王座を失う

濱田はキックボクシングの出身で、KNOCK OUTなどで戦い、2021年9月には花岡竜と王座を争って判定で敗れた。2022年にMMAへ転向すると、PANCRASEの新人トーナメント「ネオブラッド・トーナメント」のフライ級で優勝し、デビューからいきなり頭角を現す。

ベルトまでの道は平らではなかった。2025年7月の王座決定戦は、大塚智貴との偶発的なバッティングで無効試合に終わる。11月の「PANCRASE 358」で組まれた仕切り直しの再戦では、5Rを戦い抜いてスプリット判定で勝ち、第10代フライ級キング・オブ・パンクラシストとなった。試合後のマイクでは、年末のRIZINさいたまスーパーアリーナ大会への出場を訴えている。ただ、大みそかの出場は実現しなかった。

それからわずか4カ月後。

2026年3月9日に公開されたBreakingDownのオーディション動画に濱田が登場し、翌10日、PANCRASEは王座の剥奪を発表した。理由は「主催者への事前の連絡および承認を得ることなく他団体への出場に関する交渉を行い、参戦を承諾した行為は、契約違反に該当する」というもの。王者には競技力だけでなく人格や品位も求められるとした公式ルール第37条の趣旨にも反する、と説明している。

濱田は11日朝、自身のXで「この度は僕の軽率な行動によりパンクラス関係者の皆様 そして応援してくださっているファンの皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまいましたこと心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。この投稿では、経緯を「現時点では詳しくお話しすることができない状況」としていた。3月14日未明には改めてXで経緯を説明し、RIZIN参戦がかなわなかったのは知名度不足が原因ではないかと焦り、「パンクラスさんに相談することなく人を介してブレイキングダウンさんのオーディションへの参加を申し込んでしまいました」と明かしている。

カマチョを一本で下し、榊原CEOに直談判

濱田はPANCRASEでの再出発を選んだ。5月31日の「PANCRASE 362」でジョセフ・カマチョと対戦し、2R1分5秒にギロチンチョークで一本勝ちする。キック出身の濱田にとって、キャリアで初めての一本勝ちだった。試合後は「僕はMMAファイターで有名になりたいので、もっともっと強くなって、夢の舞台に突き進んでいきたい」と語り、会場のファンに感謝を伝えた。

RIZIN.55は9月25日の会見で追加カードが発表され、この時点で10試合が決まった。だが、その中に濱田の名前はない。濱田は9月28日に榊原信行CEOへ直談判し、地元・千葉大会への出場を取り付けた。発表はその翌日だった。

決定を受け、濱田は主催者を通じて長いコメントを出した。生まれつき口唇口蓋裂があり、幼い頃に外見のことで笑われたり、いじめを受けたりしたことが格闘技を始めたきっかけだったと明かしている。そのうえで「今回の一度のチャンスを絶対に無駄にせず、自分の人生を変えるつもりでリングに上がります」と決意を示し、「自分の試合を見てくれた方に”自分も頑張ろう”と思ってもらえるような試合をして、少しでも多くの人に勇気を届けられるように全力で戦います」と続けた。自身のXにも、9月29日夕方に「たくさんの方に支えていただきRIZINの舞台に立つことが叶いました」と投稿している。

関原翔は硬膜下血腫から復帰、復帰後は5勝2敗

関原は2019年にPANCRASEでプロデビューし、2021年からDEEPを主戦場にする。6連勝を重ねたが、2022年5月、伊藤裕樹との激しい打ち合いの末に判定で敗れ、硬膜下血腫を負った。

約2年のブランクを経て、2024年5月に復帰すると、そこから3連勝をマークする。2025年5月には村元友太郎にスプリット判定で惜敗したものの、8月に元PANCRASE王者の北方大地から判定勝ち。2026年3月は力也にスプリット判定で敗れたが、5月に猿寿健太から判定勝ちを収めた。復帰後の7試合は5勝2敗で、負けた2試合はどちらも1-2の僅差だ。

発表の直後、関原は自身のXで「DEEPVSパンクラス!」と対抗戦の構図を打ち出し、「極上のMMAしようぜ濱ちゃん」「初めての黒星つけてやるよ」と、MMAで無敗の濱田に呼びかけた。主催者を通じては「強い選手と闘いたい。誰とやっても勝負になると思う」と短いコメントを寄せている。

神龍誠の防衛戦と同じ日、フライ級戦線に割って入れるか

RIZIN.55のメインイベントは、フライ級王者・神龍誠がトニー・ララミーを迎える初防衛戦。同じ57.0kgでは力也と木村琉音の一戦も組まれた。3月に関原を破った力也と、関原本人が同じ大会に出ることになる。

フライ級以外にも、牛久絢太郎vs.リー・カイウェン、鹿志村仁之介vs.太田忍、福田龍彌vs.キム・スーチョルなどが並ぶ。9月25日の会見では、予定されていたスダリオ剛vs.エドポロキングがエドポロキングの肩のけがで延期になると発表された。9月29日にはオープニングファイト2試合も決まっている。

キックボクシング仕込みの打撃を持つ濱田と、打撃に組みを織り交ぜる関原。PANCRASEの元王者と、DEEPで上位を争ってきた実力者の対戦は、どちらにとってもRIZINフライ級で生き残れるかを試される一戦になる。濱田が無敗のまま地元で初陣を飾るのか。関原が宣言どおり「初めての黒星」をつけるのか。答えは11月8日、LaLa arena TOKYO-BAYで出る。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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