桑木志帆がダンロップ女子オープン逆転V、今季国内3勝目 メルセデス・ランキング1位で初の年間女王へ

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女子ゴルフの国内ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」最終日が9月27日、宮城県利府町の利府ゴルフ倶楽部であり、首位と1打差の2位から出た桑木志帆(23)=大和ハウス工業=が68で回り、通算12アンダーで逆転優勝した。8月のAIG全英女子オープン制覇後、国内では初の勝利。今季の国内ツアー3勝目、国内通算6勝目で、メルセデス・ランキング1位のまま2位との差を733.13ポイントに広げた。
1番から4連続バーディー、一度は首位を明け渡しての逆転
最終日は1番パー4から動いた。ピンの左奥6.2メートルのバーディーパットを沈めると、2番も2メートル強を決め、4番まで4連続バーディー。前日まで単独首位だった福山恵梨を序盤であっさり抜き去った。
流れが変わったのは5番だ。2メートルのパーパットを外してボギーとし、8番パー5では5.3メートルのバーディーパットが5メートルもオーバーして3パットのボギー。11番パー3でもグリーンを外してスコアを落とし、一時は首位の座を明け渡した。「ショットは力み、パットは弱気になった」。桑木は中盤の苦しい時間帯をそう明かしている。
それでも崩れきらなかった。パー5の14番で3オン1パットのバーディーを奪い、通算10アンダーで福山と並ぶ首位に返り咲く。勝負どころの16、17番では連続バーディーを重ね、単独首位に抜け出した。最終18番は1メートルのウイニングパットを沈め、2位に2打差をつけてホールアウトした。1日の内訳は7バーディー、3ボギー。
2024年に年間13個のイーグルを奪った桑木だが、今季はここまでイーグルがない。無理に2オンを狙わず、パー5で刻んで3打目勝負に持ち込む組み立てが、終盤の14番で生きた。3日間のパーオン率は87.0370%で出場選手中1位となり、グリーンを外したのは54ホールでわずか7回だった。
上位の最終成績(9月27日確定)
| 順位 | 選手 | 通算 | 3日間のスコア |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 桑木志帆 | 12アンダー(204) | 69・67・68 |
| 2位 | 木戸愛 | 10アンダー(206) | 71・67・68 |
| 3位タイ | 永井花奈 | 9アンダー(207) | 71・68・68 |
| 3位タイ | 福山恵梨 | 9アンダー(207) | 67・68・72 |
| 5位 | 山本景子 | 7アンダー(209) | 68・71・70 |
| 6位タイ | 佐久間朱莉、安田祐香、浜崎未来 | 6アンダー(210) | ― |
| 18位タイ | 尾関彩美悠ほか | 3アンダー(213) | 尾関は66・70・77 |
2位には4位タイから出て68で回った木戸愛(36)=日本ケアサプライ=が入った。第2日を終えて単独首位だったツアー未勝利の福山恵梨(33)は72とスコアを伸ばせず、通算9アンダーの3位タイで初優勝を逃している。桑木と並ぶ2位から最終組で回った尾関彩美悠は77をたたき、通算3アンダーの18位タイまで順位を落とした。
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全英制覇から国内6戦目、2位と3位が続いた末の1勝
桑木にとって、待ち望んだ勝利だった。今季は5月の「Sky RKBレディスクラシック」で1年半ぶりの優勝を飾り、6月の「宮里藍 サントリーレディスオープン」で2勝目。その勢いのまま英国のロイヤルリザム&セントアンズへ乗り込み、8月2日(現地時間)に最終日を迎えたAIG全英女子オープンで、エスター・ヘンゼライト(ドイツ)とのプレーオフを2ホール目で制した。日本女子としては7人目の海外メジャー制覇となる。
関連記事:桑木志帆選手、全英女子オープンで海外メジャー初制覇 23歳の経歴と米ツアー初優勝までの歩み
帰国後は国内ツアーに専念し、米ツアーへの本格参戦は2027年からと表明していた。ところが、凱旋試合となった「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」は42位タイ。多くのギャラリーを引き連れ、予想以上の人数に緊張したという。その後は「CATレディース」3位タイ、「ニトリレディス」2位、「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」3位タイと上位に入りながら、あと一歩で勝ちを逃す試合が続く。
全英後の国内出場は今大会で6試合目。そのうちトップ3は4度目で、ようやく優勝に手が届いた。2019年に全英女子を制した同じ岡山県出身の渋野日向子は、帰国後5戦目で国内優勝を挙げている。
なお、全英女子オープンは米国女子ツアー(LPGA)と欧州女子ツアーのメジャー大会なので、国内ツアーの勝利数には数えない。「今季国内3勝目」は、Sky RKB、宮里藍サントリー、ダンロップの3大会を指す。今季の国内ツアー優勝回数は、前週の東海クラシックを制した佐久間朱莉と並ぶ3勝となった。
「喜び8割、安堵2割」長谷部キャディーと果たした夢
優勝後の桑木の言葉は率直だった。「喜び8割、安堵2割。注目度が高くなったので、勝てて良かった」。全英後はメジャー女王として見られる重圧を背負い、それでも毎週の試合を楽しむ方向へ気持ちを切り替えてきた。「その緊張感をうまくゴルフにぶつけられていて、最近はすごく楽しくプレーできている」とも語る。
優勝インタビューでは、ここ数試合の惜敗にも触れた。「2位、3位という惜しい試合が続いていたので、勝ち切ることができてすごくうれしい」。1メートルのウイニングパットを沈めた18番は、「外しても優勝だと思いましたが、格好悪いので集中して打った」と振り返っている。
この1勝には、もう一つ意味がある。長谷部久美キャディーとのコンビは今大会が最後になる可能性があり、桑木は「久美さんと一緒に優勝するのが夢だった」と喜んだ。表彰式のスピーチでも「長谷部(久美)キャディと優勝を飾れたのも、すごくうれしいなと思います」と感謝を口にしている。長谷部キャディーは「(桑木は)全英後も真面目で謙虚」と話し、二人で重ねてきた時間が、優勝で実を結んだ。
宮城での1週間には、こんな一面もあった。大会の地をどう感じたかを問われると、「私はすごく牛タンが大好きなので、今週も週3回牛タンをいただいて、まだ行きたいお店もあるので、またここに帰って来たい」と答えている。
優勝賞金は1260万円。副賞として日産の「NOTE X」、利府町賞の利府梨「あきづき」100キロ、日本航空のハワイ往復航空券2名分、住友ゴム工業のオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」も手にした。
2位に733ポイント差、女王争いと次戦の日本女子オープン
メルセデス・ランキングは、国内ツアー各大会と米国女子ツアーのメジャー大会での順位をポイントに換算し、1年間の活躍度を競う年間女王の指標だ。桑木は大会前から1位に立ち、2位の佐久間朱莉と583.79ポイント差をつけていた。
優勝で200ポイントを上積みした結果、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が9月28日時点で公表している順位は、1位の桑木が2703.18ポイント、2位の佐久間が1970.05ポイント。差は733.13ポイントまで開いた。3位は1593.26ポイントの菅楓華が続く。全英女子の優勝で得た800ポイントが大きな支えになっている。
独走状態に見えても、本人に油断はない。「全英で800ポイントをもらえたので、そのリードをしっかり生かして最後まで戦い抜きたい」と語る一方、女王争いの独走ぶりについては「そんなことありません、ヒヤヒヤです」と謙遜した。初の年間女王に向け、残る大会で差を守れるかが焦点になる。
次戦は国内メジャーの「日本女子オープンゴルフ選手権」。10月1日から4日まで兵庫県の宝塚ゴルフ倶楽部旧コースで行われる。桑木は表彰式で「来週からもメジャーがあったり、たくさん大会があるので、結果を残せるように頑張ります」と話し、次週以降へ気持ちを切り替えた。
JLPGAツアーは9月28日時点でU-NEXTが2026年シーズン全37大会のうち35大会を、月額プランの見放題でライブ配信している。日本女子オープンとTOTOジャパンクラシックは配信の対象外で、U-NEXTの配信予定では10月9日から11日の「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」が次の配信大会となる。U-NEXTの月額プランは税込2189円で、初めて登録する場合は31日間の無料トライアルの対象になる。
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来季からは米ツアーが主戦場になる。国内で過ごす最後のシーズンを年間女王で締めくくれるか。23歳のメジャー女王は、残り試合でもピンを狙い続ける。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]








































































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