東芝ブレイブルーパス東京、10月1日から「東芝ブレイブルーパス武蔵」へ名称変更 理由は武蔵地域とのつながりの明確化

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ラグビーのリーグワン1部、東芝ブレイブルーパス東京が9月28日、チーム名を「東芝ブレイブルーパス武蔵」に変えると発表した。略称は「B武蔵」で、新名称は10月1日から使う。府中市・調布市・三鷹市に、今季から加わった川崎市を含めた「武蔵地域とのつながり」をよりはっきりさせる狙いだ。エンブレムとロゴは変えない。
新名称は「東芝ブレイブルーパス武蔵」、略称はB武蔵
発表はクラブの公式サイトで行われた。新名称は2026-27シーズンから名乗るもので、使用開始は2026年10月1日。これまでの略称「BL東京」に代わり、「B武蔵」が新たな略称になる。
名称に込めた考えについて、クラブは「武蔵地域とのつながりをより明確にし、地域の皆さまとともに歩み、愛されるクラブを目指していくという想いを込めています」と説明している。ここでいう武蔵地域は、従来のホストエリアである東京都府中市・調布市・三鷹市に、今シーズンから加わった神奈川県川崎市を合わせた範囲を指す。
変わらないものもある。クラブは歴史や伝統、「BRAVE LUPUS」のブランド価値を受け継ぐため、チームエンブレムとロゴは変更せず、これまでと同じデザインを使うとした。狼をモチーフにしたエンブレムには、東芝府中ラグビー部時代のチームロゴだったけやきの葉があしらわれている。練習拠点も引き続き府中市に置く。
運営会社は東芝が100%出資する東芝ブレイブルーパス東京株式会社で、所在地は府中市東芝町。9月28日の発表では、運営会社の社名の扱いには触れていない。
なぜ「東京」から「武蔵」なのか
きっかけは川崎市との関係の深まりにある。
母体の東芝は2025年、東京・浜松町にあった本社機能を川崎市幸区の川崎本社へ集約し、同年8月1日付で登記上の本店所在地も川崎市に移した。これを受け、クラブは2026年8月31日に川崎市、神奈川県ラグビー協会、川崎市ラグビー協会と4者で連携協定を結んでいる。川崎市とは2022年11月から「フレンドリーエリア」として協力してきた間柄で、協定を経て正式なホストエリアに加わった。
ところが、川崎市は神奈川県にある。
「東京」の名のままでは、新しく加わった地域をチーム名で表せない。そこで選ばれたのが旧国名の「武蔵」だった。クラブによると、武蔵は飛鳥時代から明治時代初期まであった「武蔵國(むさしのくに)」の通称で、その国府が置かれたのが現在の府中市になる。武蔵國の総社とされる大國魂神社も府中にあり、クラブ発祥の地と新名称が歴史の上で結びつく。旧武蔵国の範囲は、島しょ部を除く東京都と埼玉県のほぼ全域に加え、神奈川県の川崎市と横浜市の大部分にも広がる。
代表取締役社長兼GMの薫田真広は公式サイトでのコメントで「今回の名称変更は、クラブの歴史や伝統を変えるものではありません」と強調した。続けて「私たちの原点である府中の地への敬意と、創部80周年を迎えるクラブとして次の時代へ挑戦していく決意を表したもの」だと説明し、「『武蔵』という名には、この地域が培ってきた歴史や文化、そして未来への可能性が込められています」と語っている。府中市で開いた会見では「新たなチャレンジをする覚悟が新チーム名になった」と話した。
東芝府中からBL東京、そしてB武蔵へ 名称の移り変わり
チームの原点は、1948年に創部した東芝府中ラグビー部だ。クラブは2027年に創部80周年の節目を迎えるとしている。
名称の移り変わりは次のとおり。
| 年 | 名称・出来事 |
|---|---|
| 1948年 | 東芝府中ラグビー部として創部 |
| 2003年 | トップリーグ開幕に合わせ愛称を制定し「東芝府中ラグビー部ブレイブルーパス」に |
| 2006年 | 「東芝ラグビー部ブレイブルーパス」に |
| 2022年1月 | リーグワン発足に合わせ「東芝ブレイブルーパス東京」に |
| 2026年10月1日 | 「東芝ブレイブルーパス武蔵」に |
「ルーパス」はラテン語で狼座を意味する。狼のように組織的な群れをつくり、勇猛果敢(ブレイブ)に戦うという意味が込められた愛称で、この部分は今回も引き継がれる。
日本選手権3連覇、リーグワン連覇の名門
国内屈指の強豪として知られる。トップリーグ発足前の1990年代後半に第34〜36回日本選手権を3連覇し、トップリーグでも2004-05シーズンからの3連覇を含め、2009-10シーズンまでに5度優勝した。2005-06シーズンはマイクロソフトカップ、日本選手権と合わせた3冠を成し遂げている。当時チームを率いた監督が、現在の社長の薫田だった。
リーグワンでは2023-24シーズンに初優勝し、2024-25シーズンも制して連覇を果たした。主将のリーチ マイケル、ヘッドコーチのトッド・ブラックアダーの体制で頂点に立ち続けたチームだ。
一方、3連覇がかかった2025-26シーズンはリーグ戦6位に終わった。2026年5月24日のプレーオフトーナメント準々決勝ではクボタスピアーズ船橋・東京ベイに3-26で敗れ、優勝はコベルコ神戸スティーラーズがリーグワンで初めて手にしている。名称変更は、王座奪回を目指すシーズンの始まりと重なる。
川崎市との相性もいい。等々力陸上競技場(現Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)でのホストゲームは4戦全勝だ。
B武蔵としての初陣と2026-27シーズン日程
新名称で臨む最初の試合は、10月17日に東芝府中グラウンドで予定するプレシーズンマッチ第1戦の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦になる。
リーグワン2026-27シーズンは12月12日に開幕し、プレーオフトーナメント決勝は2027年6月6日に行われる。B武蔵は開幕節で栃木ホンダヒートとホンダヒート・グリーンスタジアムで対戦する。川崎市のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでは、1月9日の東京サントリーサンゴリアス戦、5月9日の栃木ホンダヒート戦をホストゲームとして開く予定だ。
リーグワンでは2026-27シーズンを前に、ほかにも名称を変えたチームがある。三重ホンダヒートは活動拠点を栃木県宇都宮市に移して栃木ホンダヒートとなり、NECグリーンロケッツ東葛はJR東日本グリーンウォリアーズ東葛となった。いずれも2026年7月1日から新名称を使っている。
2022年からチームの契約ライターを務める戸塚啓の『狼たちのラグビー 東芝ブレイブルーパス東京 2025-26シーズン完全読本』(ベースボール・マガジン社、2025年12月17日発売、税込2200円)には、2025-26シーズンに臨んだ選手53人の物語や全スタッフの紹介が収められている。
「東京」の名で2度の頂点に立ったチームは、10月1日から「武蔵」を名乗る。創部80周年を目前に、新しい名前での最初のシーズンが12月に始まる。
[文/構成 by スポーツライター TAKU]








































































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