秋田若菜、母校・栃木県立佐野高等学校と佐野市役所で金メダル報告 アジア大会ラグビー7人制女子8年ぶり2度目の金

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愛知・名古屋アジア大会のラグビー7人制女子で金メダルを手にした秋田若菜(23)=自衛隊体育学校PTS=が10月8日、栃木県佐野市の佐野市役所と母校の栃木県立佐野高等学校を訪れ、優勝を報告した。日本は決勝で中国を10-5で破り、8年ぶり2度目のアジア王者になった。秋田は「応援してくれた人たちに金メダルを取る姿を日本で見せることができて良かった」と喜びを語った。
金メダルを手に佐野へ、市役所と母校で報告
秋田が佐野市を訪れたのは、大会の閉幕から4日後の10月8日だった。午後の佐野市役所では金メダルを掲げて優勝を伝え、母校にも足を運んだ。
報告の場で口にしたのは、感謝の言葉だ。「応援してくれた人たちに金メダルを取る姿を日本で見せることができて良かった」。32年ぶりに日本で開かれたアジア大会で、応援してきた人たちに結果で応えた。
栃木県立佐野高等学校は佐野市天神町にある県立校で、1901年(明治34年)に栃木県第四中学校として開校した伝統校だ。2008年4月に附属中学校を併設して中高一貫教育を始め、2016年度から2020年度までは文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に県内で唯一指定された。秋田はこの附属中学校と高校の両方で楕円球を追った卒業生にあたる。
大会直後の10月4日に日本ラグビーフットボール協会が公開したコメントでも、秋田は「日本開催のアジア競技大会で、チーム全員で金メダルを獲得することができとても嬉しいです」と記している。大会までの練習で積み重ねたことを結果につなげられたことにも触れ、「サクラセブンズへのたくさんの応援、本当にありがとうございました!」と結んだ。
中学3年で関東代表の副将、「日本代表になる」と語った夢
日本協会の選手プロフィールには、所属チームの経歴が順に並ぶ。足利ラグビースクール、東毛ワイルドナイツのラグビースクール、栃木県立佐野高等学校附属中学校ラグビー部、栃木県立佐野高等学校ラグビー部、アルカス熊谷、そして現在の自衛隊体育学校PTSだ。佐野の中高一貫校で6年間ラグビーを続け、トップレベルへ進んだ道のりが分かる。
その中学時代の姿を、母校が記録に残している。2017年9月21日発行の学校広報紙「佐高SGH通信2017」第26号は、附属中学校3年だった秋田を大きく取り上げた。
同年9月18日に茨城県水戸市で開かれた「太陽生命カップ2017 第8回全国中学生ラグビーフットボール大会」の女子7人制で、秋田は関東女子代表のバイスキャプテン(副主将)を務めた。チームは栃木、群馬、茨城、千葉、埼玉、新潟、長野の各県から選ばれたメンバーで組まれ、全国5位に入る。初戦で福岡県女子代表に敗れたものの敗者復活戦で勝ち上がり、5位決定戦では、それまで一度も勝てなかった東京都女子代表を無失点で下した。
広報紙は当時の練習環境も伝えている。秋田は週5日、火曜から土曜まで佐野高校と附属中学校で高校生と一緒に練習し、日曜日は群馬県大泉町の東毛ワイルドナイツのラグビースクールに通っていた。同校の学校案内も、附属中学校の部活動の特色に高校の部活動への早期参加を挙げている。
広報紙の一問一答で、14歳の秋田はラグビーの魅力を「タックルが大好きです」と答えている。「当たる、キック、走る」の全部がそろうから楽しく、ほかのスポーツでは物足りない、とも。
一番印象に残った試合には、5位決定戦を挙げた。中学2年のときから一度も勝てなかった東京都女子代表に初めて勝った一戦で、「とてもうれしかったです」と素直な言葉を残している。
次の目標を聞かれると、まず12人制の大会でも選抜として試合に出て、東日本大会で1位になり、西日本の代表と戦って日本一を目指すと答えた。その先の夢も語っている。高校では世界のチームとも戦うことが夢で、ユースアカデミーに選ばれて「日本代表になることを目標に頑張ります」。それから9年。秋田は桜のジャージを着て、日本開催のアジア大会で金メダルを手にした。
13人の一人として、名古屋で8年ぶりの頂点へ
第20回アジア競技大会のラグビー7人制は10月1日から3日まで、名古屋市瑞穂公園ラグビー場で行われた。秋田は日本協会が9月13日に発表した女子代表13人に選ばれ、大会の登録番号は10だった。大会前までの代表キャップ数は12。身長165cm、ポジションはFWで、2003年2月24日生まれの栃木県出身だ。主将の須田倫代は2003年2月25日生まれで、2人の誕生日は1日違い。同じ学年の主将とともに、アジアの頂点を目指した。
8か国が参加した女子で、日本はプールDに入った。初日にシンガポールを36-5、カザフスタンを48-0で退け、2日目はタイに34-5。3連勝でプールを首位で抜けると、最終日の準決勝でホンコン・チャイナを27-12で下した。
日本協会が10月9日に掲載したコラムでは、プール3戦目のタイ戦でスピードに乗って相手を抜き去る秋田の姿が写真で紹介されている。
決勝の相手は中国だった。現在の代表で前回優勝の2018年大会を経験しているのは平野優芽ただ一人。前回の2023年大会は21-22で敗れ、2018年大会は7-5で勝ち、2014年大会は12-14で敗れた。毎回のように僅差の勝負を演じてきた相手だ。
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10月3日の決勝は、前半6分にスクラムでボールを取り返した流れから平野優芽が左中間に先制トライ。その約1分後には、秋田と同じ自衛隊体育学校PTSに所属する梶木真凜が右隅に飛び込み、10-0で折り返した。後半6分にパスミスから約80メートルを走り切られて5点差に迫られたが、残り時間も攻める姿勢を崩さず、10-5で逃げ切った。
スタンドの後押しも大きかった。初日と2日目には、兼松HCが5月に講義や実技を行った9つの小中学校の子どもたち3200人超が観戦し、最終日は6611人が会場に集まった。ヘッドコーチの兼松由香は大会後、「選手たちはこれまで積み重ねてきたことを信じ、全試合を通して13人全員で繋がり続けてくれました」とコメントした。兼松HCは選手選考の方針の一つに「13分の1」を掲げる。大会中、内海春菜子は「前半に出る選手、後半から出る選手、13人それぞれに役割がある」と語り、先発かどうかで選手の価値は決まらないという考えがチームに浸透していることをうかがわせた。
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次の舞台は世界、ロサンゼルス五輪へ続く道
アジアの頂点に立ったサクラセブンズは、次の戦いへ向かう。11月末からは世界の上位8チームで争うワールドシリーズ(HSBC SVNS)が始まり、兼松HCは今季の目標にトップ4入りを掲げる。その先には、2028年のロサンゼルス五輪が控える。
中学3年で「日本代表になる」と語った少女は、23歳で日本代表の一員としてアジアの金メダルを持ち帰った。10月8日、その金メダルは佐野市役所と母校の栃木県立佐野高等学校でお披露目された。
[文/構成 by スポーツライター TAKU]










































































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