満州アヘンスクワッド、10月5日発売号で連載再開 新作画は鹿子さんの兄弟子・ツルシマ

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漫画「満州アヘンスクワッド」(原作・門馬司)が、10月5日発売の週刊「ヤングマガジン」45号(講談社)で連載を再開する。作画の鹿子さんが2025年11月に37歳で亡くなり、休載が続いていた。新たな作画は、鹿子さんが「キングダム」でアシスタントを務めていた当時の兄弟子にあたる漫画家のツルシマ。再開号には鹿子さんが最後に描いた第216話と、ツルシマによる第217話の2話が載る。
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10月5日発売の45号で2話同時掲載
連載再開は、9月28日発売の「ヤングマガジン」44号と、作品の公式Xで発表された。公式Xは9月28日0時に「次号10月5日(月)発売のヤングマガジン45号より」連載を再開すると投稿し、「鹿子先生の意志を引き継ぎ新体制となりました」と読者に伝えている。
45号の構成は変則的だ。前半に載る第216話は全12ページ。本来は16ページの予定だったが、鹿子さんが亡くなる前に描き上げたのは11ページだった。そこで原作の門馬が、人物の登場しない12ページ目を新たに組み直し、鹿子さんのもとで作品を支えてきたアシスタントが背景を描いて1話に仕上げた。
後半の第217話からは、ツルシマが作画を担当する。1冊の中で、描き手の交代がそのまま読者の目に入る号になる。
編集部は発表文で、第216話について「鹿子先生が最後の力を振り絞って描いてくださった11ページ」と書き、読者に一コマずつ目に焼き付けてほしいと呼びかけた。
満州を舞台にしたアヘン密造のクライムサスペンス
「満州アヘンスクワッド」は、昭和12年(1937年)の満州が舞台だ。関東軍の兵士として満州に渡った日方勇が、戦地で右目の視力を失い、「使えない兵隊」として農業義勇軍に回される。農場の片隅でアヘンの原料となるケシが育てられていることに気づいた勇は、病気の母を救うため、アヘンの密造に手を染めていく。
連載は2020年4月、講談社のウェブ漫画サービス「コミックDAYS」で始まった。2021年9月には週刊の「ヤングマガジン」へ掲載誌を移した。単行本は2025年11月6日発売の第22巻まで出ており、累計発行部数は2025年4月に300万部を突破した。9巻の時点で100万部に届いていたので、そこから3倍に伸びた計算だ。
入り口となるコミックス第1巻(講談社、ヤンマガKCスペシャル)は2020年8月11日に発売され、講談社の公式サイトでの定価は792円(税込)となっている。
作画の鹿子さんは2025年11月に死去
鹿子さんは原泰久の「キングダム」でアシスタントを経験したのち、門馬と組んで「満州アヘンスクワッド」を描いてきた。以前から闘病しており、2025年10月27日には、他の臓器への転移が前年末に見つかったことを明かしたうえで、治療に専念するため不定期連載に切り替えると伝えていた。同じ日発売の号に載った第215話「反撃」が、休載前の最後の新作になった。
それから2週間足らずの2025年11月8日、鹿子さんは脈絡膜悪性黒色腫のため亡くなった。37歳だった。編集部が公表したのは12月22日で、葬儀は関係者のみで済ませたと報告している。
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この訃報の時点で、編集部は作品を終わらせない方針を示していた。鹿子さんから生前に「自分の身に何かあった場合は代筆の方を立てて物語を完結させてほしい」という言葉を預かっていたと明かし、代わりの描き手は未定のまま、完結まで導いていくと約束している。
門馬も同じ日にコメントを出した。「毎週ネームと原稿で語り合っていた大切なパートナーを失ったつらさは、言葉では表現出来ません」と胸の内を明かし、作品を何としても完成させなければという強い気持ちを持っていると書いた。
新作画ツルシマは「キングダム」一門の兄弟子
9月28日の発表文で、編集部は鹿子さんの思いを「自分がいなくなった後も、後継を立てて連載を続けてほしい」と紹介し、その遺志を受けて後継の作家を探したと経緯を説明している。
選ばれたツルシマは、鹿子さんが「キングダム」でアシスタントを務めていた当時の兄弟子だ。「兄弟子」という関係は、編集部の発表文にそのまま書かれている。
ツルシマは「ヤングマガジン」での連載経験を持つ。2023年6月26日発売の同誌30号で、大沼隆揮が原作を手がける高校野球漫画「シキュウジ-高校球児に明日はない-」の作画として連載を始め、単行本は全3巻。2025年9月からは「ヤンマガWeb」で、「極悪」の名で知られたボクサーが雷に打たれ、その魂が日本の少年に乗り移る「極悪転生」を自ら描き、2026年7月発売の第4巻で完結した。
編集部は、仕上がった第217話の原稿をこう評した。
「鹿子先生が生み出した個性豊かなキャラクターデザインを大切に受け継ぎながら、そこにツルシマ先生ならではの迫力ある筆致が加わりました。多彩な表情、見開きの力強さ、画面を満たす重厚感」
さらに原稿を受け取った瞬間を「編集者である以前にひとりの読者として胸が熱くなりました」と打ち明ける。鹿子さんの家族をはじめ、友人の遺志を背負って大役を引き受けたツルシマ、鹿子さんのためにこの物語を最後まで描き切りたいと語った門馬、アシスタント、そして待ち続けた読者に、編集部は感謝をつづった。後継へ託すという遺志を残した鹿子さんにも、改めて深い敬意と感謝をささげている。
師匠・原泰久も「頑張れツルシマ!」とエール
反応は師匠筋からも届いた。「キングダム」の作者・原泰久は9月28日朝、自身のXで「昨年亡くなった鹿子の意思をツルシマが継ぎ」連載が再開すると報告。「ツルシマは鹿子と苦楽を共にした兄弟子にあたります」と2人の関係を紹介した。
原の投稿には、鹿子さんが生前「キングダム一門の誰かが作画を引き継いでくれたら」と言い残していたことも記されている。編集部の発表にはなかった具体的な願いだ。原は「引き受けたツルシマの覚悟は相当なものです」と書き、最後を「頑張れツルシマ!」で締めた。
ひろゆきこと西村博之も9月28日にXで再開に触れ、作者が亡くなって完結しないと思っていたと驚きを示した。作者の死後に連載が再開した例として「ベルセルク」を挙げ、「作者の命を乗り越えて続く作品が日本でも増えてきた」と書き込んでいる。
チチハル編は佳境、その先に新たな舞台
物語は現在、チチハル編の終盤にある。編集部は発表文で、チチハル編が「いよいよ佳境を迎え、その先には新たな舞台が待っています」と予告し、門馬、ツルシマとともに全力を尽くすと約束した。
単行本の最新刊は第22巻のままで、第23巻の発売日は9月29日時点で発表されていない。第216話と第217話がどの巻に入り、鹿子さんの最後の11ページがどう収められるのか。編集部は訃報の時点で、今後の作品の告知は本誌と作品公式Xで行うとしていた。
最後の新作が載った2025年10月27日から数えると、再開は約11か月ぶりになる。鹿子さんが描いた11ページと、ツルシマが引き継いだ第217話は、10月5日発売の45号に並んで載る。
[文/構成 by エンタメライター 和泉ユウスケ]








































































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