【箱根駅伝2026】区間賞選手と記録、エピソードを振り返る 往路1区~5区・復路6区〜10区

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第102回箱根駅伝2026の往路(1月2日)で、各区間の頂点に立った選手たちの記録とドラマ。國學院大・青木瑠郁が1区で区間新記録樹立、城西大・キムタイが2区で驚異の区間新、中央大・本間颯が3区で2年連続区間賞、早大1年・鈴木琉胤が4区で歴代2位の快走、そして青学大・黒田朝日が5区で衝撃の区間新記録を叩き出し、往路優勝を決定づけた。
第102回箱根駅伝2026の復路(1月3日)で、各区間の頂点に立った選手たちの記録とドラマ。創価大・小池莉希が6区で区間記録まで1秒に迫る快走、國學院大・高山豪起が7区で区間歴代2位の激走、青学大・塩出翔太が8区で7年ぶりの区間新記録、青学大・佐藤有一が9区で初出場ながら区間賞、そして駒澤大・佐藤圭汰が10区で区間新記録を叩き出した。青学大は復路も制し、往路・復路・総合すべてで大会新記録を樹立して史上初の2度目の3連覇を達成した。
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1区 区間賞 青木瑠郁(あおき・るい)選手
【所属】國學院大學 4年
【区間賞タイム】1時間00分28秒 ★区間新記録★
【従来の区間記録】1時間00分40秒(中央大・吉居大和、2022年)
◆レース展開
序盤で集団から一時離れる場面もあったが、青木は冷静に「1キロを2分50秒ぐらいで押せば、10キロぐらいで追いつけるかなと思っていた」と計算しながら走った。
中盤以降、先頭集団を引っ張り、18キロ付近で集団を抜け出すと、トップで鶴見中継所に飛び込んだ。中央大・吉居大和が保持していた区間記録1時間00分40秒を12秒も更新する快挙を成し遂げた。
前哨戦の全日本大学駅伝では7区で区間9位と不本意な成績に終わっていた青木は、「全日本でチームに迷惑をかける走りをした。自分が先頭で来れば、全員が一体感を持ってやれると思っていたので、必ず区間賞を取って渡そうと思っていた」と有言実行の走りを見せ、チームを勢いづけた。
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2区 区間賞 ヴィクター・キムタイ選手
【所属】城西大学 4年
【区間賞タイム】1時間05分09秒 ★区間新記録★
【従来の区間記録】1時間05分31秒(東京国際大・リチャード・エティーリ、2025年)
◆レース展開
“花の2区”と呼ばれるエース区間で、城西大のキムタイが驚異的な走りを見せた。6位でたすきを受けたキムタイは、中盤以降ペースを上げて次々と選手を抜き去り、18キロ過ぎには先頭に躍り出た。
前回大会で1時間06分55秒(区間10位)と悔しい走りだったキムタイは、この日、前回の区間記録を22秒も更新する1時間05分09秒の区間新記録をマーク。区間記録を更新したキムタイは「とてもうれしい。2区で区間賞が取れて最高な気分です」「最後の箱根駅伝。最高の気分」と笑顔でコメントした。
城西大が2区でトップ通過するのは大学史上初の快挙となった。
3区 区間賞 本間颯(ほんま・はやて)選手
【所属】中央大学 3年
【区間賞タイム】1時間00分08秒
【歴代順位】日本人選手歴代2位、区間歴代3位
【区間記録】59分25秒(東京国際大・ヴィンセント、2020年)
◆レース展開
前回大会の3区で1時間00分16秒の区間賞を獲得していた本間颯が、2年連続で3区の頂点に立った。今回は自身の記録を8秒更新し、1時間00分08秒をマーク。これは歴代3位、日本人選手では歴代2位の好記録となった。
先頭を独走する展開となった本間は、レース後に「本当に気持ち良かったです」と明るい表情でコメント。前回1区で区間2位だった駒大・帰山侑大が3区で追い上げを見せたが、本間は43秒差をつけて2位に。取材では「すごい方と一緒に走って、その中で区間賞を獲れたことは嬉しい。目標以上の走りができた」と語った。
4区 区間賞 鈴木琉胤(すずき・るい)選手
【所属】早稲田大学 1年
【区間賞タイム】1時間00分01秒
【歴代順位】区間歴代2位、日本人選手最高記録
【区間記録】1時間00分00秒(東京国際大・ヴィンセント、2023年)
◆レース展開
早稲田大学のスーパールーキー・鈴木琉胤が、4区で衝撃の快走を見せた。千葉・八千代松陰高出身の鈴木は、高校時代に全国高校総体5000メートルで日本勢トップの2位、全国高校駅伝1区では日本選手歴代最高を記録したエリートランナー。
4位でたすきを受け取った鈴木は、ハイペースでスタート。10キロ手前で駒大の村上響をかわして2位に順位を押し上げ、そのまま小田原中継所に飛び込んだ。記録は1時間00分01秒で、ヴィンセントが持つ区間記録1時間00分00秒にわずか1秒届かずも、歴代2位、日本人選手最高記録となった。
レース後、鈴木は「4年生にも走れないメンバーがたくさんいる中で、託された区間で区間賞(を取る)というのはチームを勢いづけるものにもなる。お礼(の気持ちを)走りで表せた。終始、(沿道の)応援が力になって、20・9キロをとても楽しく、笑顔で走り切ることができた」とコメント。
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5区 区間賞 黒田朝日(くろだ・あさひ)選手
【所属】青山学院大学 4年(主将)
【区間賞タイム】1時間07分16秒 ★区間新記録★
【従来の区間記録】1時間09分11秒(青山学院大・若林宏樹、2025年)
【往路記録】青学大は5時間18分08秒で往路新記録を樹立し、往路優勝
◆レース展開とエピソード
箱根駅伝最大の見せ場”山登り”の5区に、青学大は絶対的エース・黒田朝日を投入する大胆な采配を見せた。当日変更でのサプライズ起用に、SNSでは「びっくり」「どんな走りか想像つかない」と衝撃が走った。
5位、トップの中央大から3分24秒差でたすきを受けた黒田は、山登りで驚異的な追い上げを見せた。終盤には先頭を走っていた早大・工藤慎作を抜き去り、逆転で往路フィニッシュに飛び込んだ。タイムは1時間07分16秒で、前回大会の若林宏樹が樹立した区間記録1時間09分11秒を1分55秒も更新する圧倒的な区間新記録となった。
青学大の往路タイムは5時間18分08秒で、こちらも往路新記録。2位の早稲田大に18秒差をつけ、3年連続8度目の往路優勝を飾った。
黒田は2年時にエース区間の2区で区間賞を獲得、3年時は故障で出走できなかった経緯があり、主将として迎えた4年目の箱根は「王者のプライドを持って戦う」と宣言していた。レース後には「僕が新・山の神です」とコメントし、新たな伝説を刻んだ。
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6区 区間賞 小池莉希(こいけ・りき)選手
【所属】創価大学 3年
【区間賞タイム】56分48秒
【歴代順位】区間歴代2位
【区間記録】56分47秒(青山学院大・野村昭夢、2025年)
◆レース展開
往路8位からスタートした創価大の小池は、山下りの6区で驚異的な快走を見せた。序盤から快調にペースを刻み、区間記録を上回るペースで突き進んだ。
56分48秒で小田原中継所に飛び込み、区間記録まであと1秒に迫る区間歴代2位の好記録をマーク。レース後のインタビューでは「この1秒を削り出せないのが小池莉希」と自嘲気味に語ったが、圧倒的な走りで区間賞を獲得した。
過去2度の箱根路出走ではふるわなかった小池は、「やはり箱根の借りというのは、箱根でしか返せない。どの区間を任されても、区間賞の走りというのをしっかり徹底して、貫き通すというのを持って臨んでいきたい」と誓っていた。宣言通りの区間賞獲得となり、タスキをつないだ後も倒れることなく、関係者と抱擁する姿が印象的だった。
7区 区間賞 高山豪起(たかやま・ごうき)選手
【所属】國學院大學 4年
【区間賞タイム】1時間00分54秒
【歴代順位】区間歴代2位
【区間記録】1時間00分43秒(駒澤大・佐藤圭汰、2025年)
◆レース展
4位、トップの青山学院大から3分23秒差でたすきを受けた高山は、前回大会で駒大・佐藤圭汰が樹立した驚異的な区間記録まであと11秒に迫る快走を見せた。
区間記録を上回るペースで突き進み、平塚中継所では青学大との差を1分28秒に詰める激走。國學院大を2位に押し上げる原動力となった。タイムは1時間00分54秒で区間歴代2位の好記録となった。
レース後、高山は「後続のランナーに希望を与える走りをしたかった」とコメント。同大OBでパリ五輪マラソン代表の平林清澄からは「見ていて泣きそうになりました」と称賛のコメントが送られた。最後の箱根駅伝で、エースとしての意地を見せた走りとなった。
8区 区間賞 塩出翔太(しおで・しょうた)選手
【所属】青山学院大学 4年
【区間賞タイム】1時間03分45秒 ★区間新記録★
【従来の区間記録】1時間03分49秒(東海大・小松陽平、2019年)
◆レース展開
青学大の塩出が8区で驚異的な快走を見せた。「初めから積極的に走って、遊行寺の坂もしっかり登って、63分20秒がターゲットでした」と3kmを8分29秒のハイペースで突っ込むと、茅ヶ崎(6.7km)を区間記録より33秒速いタイムで通過した。
10kmでは直前の胃腸炎で出走が叶わなかった同期の荒巻朋熙から給水を受け、遊行寺(15.6km)の時点でも区間記録より32秒リード。終盤まで順大の永原颯磨や國學院大の飯國新太と熾烈な区間賞争いを繰り広げたが、終盤にペースを上げて区間賞を譲らなかった。
1時間03分45秒の区間新記録で平塚中継所に飛び込み、2019年に東海大・小松陽平が樹立した「最古」の区間記録を7年ぶりに4秒更新。8区で3年連続の区間賞は、青学大の下田裕太(現・青学大コーチ、92〜94回大会)に続いて2人目の快挙となった。
「狙っていた中での区間新だったので、本当にホッとしてますし、嬉しい気持ちでいっぱいです」と塩出。「8区のスペシャリスト」として有終の美を飾った。
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9区 区間賞 佐藤有一(さとう・ゆういち)選手
【所属】青山学院大学 4年
【区間賞タイム】1時間07分38秒
【歴代順位】区間歴代3位
【区間記録】1時間07分15秒(青山学院大・中村唯翔、2022年)
◆レース展開
トップを独走した青学大の佐藤が、9区で区間賞を獲得した。驚異的な区間新ペースで突っ込み、スタート時に1分44秒差あった国学院大のルーキー野田顕臣との差を1分59秒に広げた。
終盤にペースダウンして区間記録には届かなかったが、1時間07分38秒の歴代3位の好記録をマーク。「自分のところで優勝ができるかできないか決まると思って走った。本当にホッとしています」と率直な心境を語った。
3年まで出場経験がなく、最初で最後の箱根駅伝だった佐藤は「今まで見たことのない景色で、たくさんの声援があったからこそこの走りができた」とコメント。大学では寮長も務めた佐藤は「本当に厳しいルールの中で4年間暮らしたが、こんな最高の景色が見られて4年間良かった」と感慨深く振り返った。
10区 区間賞 佐藤圭汰(さとう・けいた)選手
【所属】駒澤大学 4年
【区間賞タイム】1時間07分31秒 ★区間新記録★
【従来の区間記録】1時間07分50秒(青山学院大・中倉啓敦、2022年)
◆レース展開
鶴見中継所で首位・青山学院大から7分44秒の大差がついた駒澤大。選手変更でアンカーにエースの佐藤圭汰が入った。前回大会では7区で従来の記録を57秒更新する区間新記録を樹立しており、今回も期待が高まった。
佐藤は序盤から驚異的なペースで突き進み、終盤まで区間新記録のペースを維持。1時間07分31秒で大手町のゴールに飛び込み、2022年に青学大・中倉啓敦が樹立した区間記録を19秒更新する区間新記録をマークした。
チームは6位に終わったものの、駒澤大のエースが最後の箱根駅伝で見事な有終の美を飾った。2年連続で区間新記録を樹立する快挙となり、「怪物」と称される佐藤圭汰の実力を改めて証明する走りとなった。
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■ 総括
第102回箱根駅伝2026は、往路・復路ともに記録ラッシュとなった。復路では6区〜10区のうち、8区と10区で区間新記録が誕生。青山学院大が往路・復路・総合すべてで大会新記録を樹立し、史上初となる2度目の3連覇を達成した。
復路の区間賞は青学大が3つ(8区・塩出、9区・佐藤有)、創価大が1つ(6区・小池)、國學院大が1つ(7区・高山)、駒澤大が1つ(10区・佐藤圭)を獲得。高速化が進む箱根駅伝の歴史に、新たな1ページが刻まれた大会となった。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]
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