【試合中止】亀田和毅、公開練習で「メキシコ人のように闘う」と語ったフィゲロア戦は相手の棄権で中止

【10月18日追記】現地10月17日(日本時間18日)に米ラスベガスで予定されていた亀田和毅とブランドン・フィゲロアのWBA世界フェザー級タイトルマッチは、試合当日に中止となった。フィゲロアが前日計量で体重超過となって王座を剥奪され、その後に体調不良を理由に棄権したためだ。中止はこの一戦のみで、興行全体の中止ではない。詳しくは亀田和毅vsフィゲロアの試合中止を伝える記事を参照してほしい。以下の本文は、中止発表前の取材・予想にもとづく当時の記録である。
時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
WBA世界フェザー級3位の亀田和毅(35)=TMK=が現地10月14日(日本時間15日)、試合の地ラスベガスで練習を公開した。練習後の取材にはスペイン語で応じ、「メキシコ人のように闘う。戦略がある」と王者ブランドン・フィゲロア(29)=米国=攻略に自信を見せた。試合は現地10月17日(土)に予定され、日本では10月18日(日)午前9時からDAZNで興行の中継が始まると案内されていた。ただし、フィゲロアの体重超過と体調不良による棄権で亀田戦は当日に中止となった(中止は亀田戦のみで、興行全体の中止ではない)。
ラスベガスで公開練習、スペイン語で語った「戦略」
メディア向けの合同公開練習は現地10月14日、ラスベガスの練習施設「ラディアント・ブランド・コンプレックス」で行われた。上下黒のジャージー姿で2番目に登場した和毅は、軽めのシャドーボクシングだけで練習を終えている。ミット打ちはなし。時折笑みを浮かべながら、リングの上を軽い足取りで動き回った。
リングを下りると、現地の報道陣に囲まれる。15歳で単身メキシコへ渡り、2008年11月に同国でプロデビューした和毅にとって、スペイン語は第二の言葉だ。質問には流ちょうなスペイン語で答えている。
報道によると、和毅は「気分はとても良い。ラスベガスにまた来られてとても幸せだ。準備はできている。メキシコ人のように闘う。戦略がある」と話し、続けて「今はまだ言えないが、私がリングに上がったときに何がフィゲロアより優れているかを目の当たりにすることになるだろう」と作戦の中身は明かさなかった。
「メキシコ人のように」という言葉には背景がある。和毅は10代からメキシコで腕を磨き、現地では「エル・メヒカニート」の愛称で呼ばれてきた。メキシコで育ち、キャリアの多くをメキシコのリングで積んできたことから付いた呼び名だ。
所属ジムを通じたコメントでは、調子の良さを強調した。「非常に調子が良く、試合も楽しみです。3階級制覇と、16年ぶりのフェザー級チャンピオンへの意識とイメージは、より強く膨らむ一方です。日本で応援してくださる皆さまに良い報告ができるよう、必ず勝ちます」。日本人のフェザー級世界王座は、2010年11月にWBC王座を獲得した長谷川穂積が最後になっている。
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フィゲロアは「メキシコの血が流れているよう」と警戒
同じ日に練習を公開した王者フィゲロアも、和毅のスタイルに触れた。「彼のスタイルは俺と同じように、前に出てくるファイターで、アクションファイターだ。彼が『エル・メヒカニート』と呼ばれているのには理由がある」と話し、まるでメキシコの血が流れているかのような闘い方をする、真っ向勝負を挑んでくるはずだ、と警戒している。
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挑戦者が口にした「メキシコ人のように闘う」と、王者が見る「メキシコの血」。両者の言葉は、同じ方向を向いていた。
ただ、王者の読みは一つではない。現地10月12日に公開された米専門誌のインタビューでは、和毅が距離を取るアウトボクシングを仕掛けてくると予想し、必要なら12回追いかけ回す覚悟だと語っていた。打ち合いに出てくるのか、足を使うのか。和毅の「今はまだ言えない」という言葉が、そのまま駆け引きになっている。
フィゲロアは身長175センチのスイッチヒッターで、スーパーバンタム級とフェザー級で世界王座を手にした2階級制覇王者だ。2026年2月、英リバプールでニック・ボール(英国)を12回TKOで破り、WBA王座を奪った。和毅戦が初防衛戦になる予定だった。
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和毅は取材で、主要4団体のフェザー級王者の中で「フィゲロアは1位か2位だと考えている」と評価した。ラスベガスが敵地になる点も「私にもまた多くのメキシコ人のファンがいる」と気にしていない。勝った場合に井上尚弥との対戦を考えるかと問われると、井上がまだフェザー級に上がっていないことを挙げ、まずはこの試合に集中すると答えた。
試合は何時からの予定だった? 興行の中継は日本時間10月18日午前9時開始(亀田戦は中止)
試合は現地10月17日(土)、米ネバダ州ラスベガスのホテル「ザ・コスモポリタン・オブ・ラスベガス」内の会場「ザ・チェルシー」で行われる予定だった。WBA世界フェザー級タイトルマッチ12回戦で、主催は米国の興行団体PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)。メインはWBC世界スーパーウエルター級王者セバスチャン・フンドラ(米国)とエルマル・ハドリベイの一戦で、和毅の王座戦はその前に組まれた。
米国での中継開始は東部時間17日午後8時、ラスベガスの現地時間では同日午後5時だ。10月のラスベガスは夏時間(日本との時差16時間)なので、日本時間に直すと10月18日(日)午前9時になる。
| 基準 | 中継開始 |
|---|---|
| ラスベガス(現地・太平洋夏時間) | 10月17日(土)午後5時 |
| 米東部時間 | 10月17日(土)午後8時 |
| 日本時間 | 10月18日(日)午前9時 |
注意したいのは、午前9時が中継の開始時刻だという点だ。この時刻に和毅がリングに上がるわけではない。米国の報道では、メインのフンドラ戦の入場は東部時間午後11時ごろ、日本時間で18日正午ごろの見込みとされる。和毅の試合はそれより前で、日本時間の午前中に行われる見通しだった。正確なゴングの時刻は10月16日時点で発表されておらず、試合は当日に中止となった。
戦績は和毅が47戦42勝(23KO)5敗、フィゲロアが30戦27勝(20KO)2敗1分け(10月16日時点)。勝てば和毅は世界3階級制覇で、日本男子9人目となるはずだった。2019年7月以来、約7年3カ月ぶりの世界王座返り咲きもかかっていた。
DAZNの配信と見方、料金(亀田戦は中止)
日本ではDAZNがこの興行を生配信する(10月16日時点の案内)。DAZNの番組表には10月18日(日)9:00の枠に「フンドラ vs. ハドリベイ」が載っており、和毅の王座戦はこの中継の中で行われる予定だったが、中止となった。DAZNに登録しても、亀田とフィゲロアの試合は見られない。番組表のこの枠に、PPV(ペイ・パー・ビュー)など追加料金の表示は10月16日時点でない。
興行の視聴にはDAZNへの登録が必要になる(以下の料金は10月16日時点の情報で、亀田戦の視聴を案内するものではない)。DAZNの公式案内によると、有料のDAZN Standardは月間プランが月額4,200円(税込)、年間プランは一括払いで32,000円、月々払いで月額3,200円だ。ボクシングや格闘技などを対象とする月額980円(税込)のDAZN Globalというプランもある。1カ月の無料体験は2022年に終わっている。
無料会員の「DAZN Freemium」もあるが、見られるのは無料対象として配信される試合や番組に限られ、鍵マークの付いたコンテンツには有料プランの契約が要る。この中継が無料対象になるか、DAZN Globalで見られるかは、10月16日時点で公式に示されていない。なお、亀田とフィゲロアの試合は中止となったため、この試合を見る目的で契約しても視聴はできない。
DAZNはライブ終了後の見逃し配信に対応しているが、亀田とフィゲロアの試合は行われないため、見逃し配信にも含まれない。
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メキシコで仕上げた12回、計量後に試合は中止
和毅は7月30日に関西国際空港からメキシコへ出発し、日本には戻らずにラスベガス入りした。メキシコでは、WBOとIBFの世界スーパーフェザー級王者エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)とスパーリングを重ねている。出発時に掲げたテーマはスタミナ。前に出続ける王者を相手に、12回を戦い抜く体をつくってきた。
前回の世界戦は2025年5月、IBF世界フェザー級王者アンジェロ・レオ(米国)に0―2の判定で敗れた。公開練習では「いくつかの失敗をした。でも、あの試合でたくさんのことを学んだ」と語っている。約1年5カ月ぶりの世界戦で、2戦続けての挑戦になるはずだった。
「今週の土曜日には新しい亀田を見ることになるでしょう」。体重も問題ないと話した35歳は前日計量をクリアしたが、フィゲロアの棄権で試合は中止となった。「メキシコ人のように」の中身は、明かされないままとなった。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]














































































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