東京・荻窪に、また一つ訪れたい場所が誕生しました。2025年7月16日にオープンしたばかりの「荻外荘(てきがいそう)公園 展示棟」。ここはただの休憩施設ではありません。昭和史の舞台となった国の史跡の隣で、世界的建築家・隈研吾氏が手がけた美しい空間が広がり、訪れる人を特別な時間へと誘ってくれます。
先日、荻窪三庭園めぐりの途中で立ち寄ったのですが、結論から言うと「わざわざ足を運ぶ価値のある場所」でした。今回は、実際に私が体験した展示棟カフェの魅力と、季節限定のかき氷のレビューを交えながら、その全貌をレポートします!
荻外荘「展示棟」ってどんなところ?

まずは、この施設がどのような場所なのか、基本情報からおさらい。荻外荘は、かつて近衞文麿元首相が暮らし、日本の歴史が動いた重要な会談の舞台ともなった場所です。その歴史的価値から2016年に国の史跡に指定され、復原・整備プロジェクトが進められてきました。
そして2025年夏、その荻外荘の向かいにオープンしたのが、今回ご紹介する「展示棟」です。1階はカフェとショップ、2階は荻窪の歴史や文化を学べる無料の展示室になっています。
建築家・隈研吾氏が手がけた芸術的な空間


この展示棟の設計を手がけたのは、新国立競技場などでも知られる建築家の隈研吾氏。木のぬくもりを活かしたデザインが特徴で、大きなガラス窓からは庭園の緑が目に飛び込んできます。建物自体がひとつのアート作品のようで、中に入ると、まるで森の中にいるような穏やかな気持ちになりました。
隈研吾氏は落成式で「地域になじみ、地域の皆さんから愛され、歴史を引き継いでいくという使命を帯びるのが、これからの公共建築です」と語っており、その言葉通り、歴史ある荻外荘と見事に調和した、心地よい空間が生まれています。
基本情報とアクセス
- 名称荻外荘公園 展示棟
- 住所東京都杉並区荻窪2-42-12(荻外荘 東側)
- 開館時間
- カフェ: 10:00~16:00
- ショップ・展示室: 9:00~17:00
- 休館日水曜日、年末年始(12/29~1/1)
- アクセスJR・東京メトロ「荻窪駅」から徒歩約15分
- 駐車場なし(近隣のコインパーキングを利用)
- 公式サイトhttps://ogikubo3gardens.jp/
【実食】季節限定かき氷を実体験!気になるお味は?
私が訪れたのは9月上旬。まだ夏の暑さが残る日で、カフェのメニューにあった「季節限定かき氷」に惹かれ、迷わず注文しました。
私が選んだのは「抹茶かき氷」
注文したのは、阿佐ヶ谷にある「東京繁田園茶舗」の有機抹茶を贅沢に使ったという抹茶かき氷(900円・税込)。運ばれてきたかき氷は、深緑のシロップが美しく、見るからに本格的です。


一口食べると、ふわっとした氷の食感とともに、抹茶の豊かな香りと上品な苦みが口いっぱいに広がります。甘さは控えめで、後味はすっきり。添えられたもちもちの白玉と、優しい甘さのあんこが良いアクセントになっていて、最後まで飽きずに美味しくいただけました。これは大人が満足できる、本格的な和スイーツですね。
ちなみに、このかき氷は夏季限定。公式インスタグラムによると、いちご味は間もなく提供終了とのことでした(2025年9月10日時点の情報)。私が行ったときはまだ抹茶味がありましたが、これからの季節は新しいスイーツが登場するかもしれません。訪れる際は最新情報をチェックしてみてくださいね。
かき氷だけじゃない!杉並の名店の味も楽しめる
カフェメニューは他にも充実しています。西荻窪のおにぎり専門店「粒」が監修したおにぎりセットや、区内の人気店「エイミーズ・ベイクショップ」のレモンケーキなど、「杉並区のおいしいもの」が集結しているのが特徴です。歴史散策だけでなく、グルメ目的で訪れるのも楽しそうです。
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