ザセム明洞1号店、「詐欺被害がやばい、絶対いかないで」観光客からの悪評とトラブル報告が続出―その実態と対処法

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
韓国の人気コスメブランド「the SAEM(ザセム)」の明洞1号店を巡り、観光客から「詐欺的な販売をされた」との口コミや被害報告がSNS上で相次いでいる。強引な客引きや高額商品の押し売り、クレジットカードの不正請求といった手口が指摘されており、問題は長年続いている模様だ。本記事では、その実態、被害に遭った際の対処法、そして自衛策を詳報する。
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悪評絶えず、観光情報サイトからも削除。明洞の有名コスメ店で何が
韓国ソウルの人気観光地・明洞。そのメインストリートに位置するコスメショップ「the SAEM(ザセム)明洞1号店」が、主に日本人観光客を対象とした悪質な販売行為で悪評を集めている。韓国の情報を扱う大手口コミサイト「コネスト」では長年にわたり被害報告が多数寄せられ、現在では店舗情報ページの掲載が停止される事態となった。Googleマップの口コミやX(旧Twitter)でも、「詐欺にあった」「絶対に行かないで」といった注意喚起が後を絶たない状況である。
【⚠️詐欺被害】みんな明洞のザセム一号店には絶対行かないでね🇰🇷😭‼️ https://t.co/5ou2kWlrYb pic.twitter.com/ohiTA2PXbK
— 江南𝙊𝙇🇰🇷🩰 (@toppogi0102) November 26, 2025
ザセム自体は、優れたカバー力で知られるコンシーラーなどが日本でも人気のコスメブランドである。しかし、この特定の店舗だけが、なぜこれほどまでに問題視されているのだろうか。その背景には、組織的ともいえる巧妙な販売手口と、被害に遭っても泣き寝入りせざるを得ない観光客の弱みにつけ込む実態があった。
腕を掴んで引きずり込む客引き、断っても帰れない執拗な押し売り
被害を訴える声に共通するのは、まずその強引な客引きの手法だ。店の前を通りかかっただけで腕を掴まれたり、複数人の店員に囲まれて半ば強制的に店内へ引きずり込まれたりするケースが報告されている。特に、スーツケースを引いている観光客や、一人旅の女性が狙われやすい傾向にあるという指摘もある。
一度店内に入ると、日本語が堪能な店員が親しげに話しかけてくる。しかし、目的の商品を手に取ろうとするとそれを遮り、高額な美容液やシートマスクのセットなどを執拗に勧めてくるのが典型的なパターンだ。
「IKKOさんや有名人も使っている」といったセールストークや、大量のおまけをちらつかせ、断っても「なぜ買えないのか」と逆ギレしたり、「かわいそうな人」と罵倒したりする事例まで報告されている。
「友達からコンシーラーを頼まれていたのでそれだけを手に取りレジに向かおうとしたところ急に道を阻まれ、カタツムリ美容液?を押し売りされました。(中略)断っていましたがしまいには、さっきの女の人はこのセット3箱も買ったんだよ!?なんであなたには買えないの!?と逆ギレされました。」
この様に、一度捕まると30分以上解放されず、根負けして購入してしまうか、強い意志で拒絶して店を出るかの選択を迫られる。この心理的圧迫が、最初の関門となっているのだ。
「5千円が5万円に」巧妙化するクレジットカード決済の罠
さらに深刻なのは、会計時に発生する金銭トラブルである。特にクレジットカード決済における手口は巧妙で、被害額が数万円から数十万円に及ぶケースも少なくない。
金額の誤認を誘う手口
最も多いのが、金額の桁を意図的に誤認させる手口だ。店員は「5000円」「7000円」などと日本円で安価に聞こえるように説明するが、実際の決済額は「50,000ウォン」「70,000ウォン」ではなく、ゼロが一つ多い「500,000ウォン(約5万円)」「700,000ウォン(約7万円)」となっている事例が多数報告されている。ウォンと円の通貨単位を混同させたり、早口でまくし立てたりすることで、観光客の判断力を鈍らせる狙いがあるとみられる。
「コンシーラーを買いに行ったところ、美容液を勧められて500円、5000ウォンと何度も言っていたのに帰国してレシートを確認したところ0が1つ多く、本数も多くされていて合計8本4万円になっていました。」
同意なき二重決済・不正なサイン
一度の買い物にもかかわらず、クレジットカードの請求が二度に分けて行われる「二重決済」の被害も報告されている。ある被害者は、60万ウォンの商品を購入しサインしたが、後日クレジットカードの明細を確認すると、身に覚えのない40万ウォンの請求が追加され、合計100万ウォンが決済されていた。
カード会社に問い合わせて取り寄せた伝票には、40万ウォンの売上票に不自然なサインが記載されていたという。これは、一度目のサインを基に、店側が二度目の伝票を作成した可能性を示唆している。しかし、カード会社は「対面販売ではサインの有効性を当店で判断できない」として、返金対応を拒否。被害者は消費者センターを通じて交渉を続けたが、最終的に返金には至らなかった。
「免税後は返品不可」という虚偽
高額な商品を売りつけた後、店員は「免税手続きをしたので返品はできない」と書かれたスタンプをレシートに押し、返品を諦めさせようとする。しかし、韓国の観光案内所や関連法規によれば、免税後でも返品を禁じる法律は存在しない。これは、被害者がその場で異議を唱えるのを防ぐための虚偽の説明である可能性が高い。
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