中日、スカウト会議で約60人を評価 2026年ドラフト候補の渡部海・鈴木泰成・宮原廉と出身高校、新監督就任が決定的な工藤公康は出席せず

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中日ドラゴンズが10月9日、ナゴヤ球場に隣接する選手寮「昇竜館」でスカウト会議を開き、10月22日のドラフト会議に向けて指名候補選手を約60人に絞り込んだ。上位候補には青山学院大の渡部海捕手(智弁和歌山高出身)と鈴木泰成投手(東海大菅生高出身)のバッテリー、近畿大の宮原廉投手(崇徳高出身)らの名前が挙がる。来季の新監督に就任することが決定的な工藤公康(63)は出席せず、会議は球団主導で進んだ。
昇竜館で約3時間、映像を見ながら約60人を評価
会議は午後1時に始まり、終わったのは午後4時過ぎだった。所要時間は「約3時間」と伝えた社が多く、「約3時間半」とする報道もある。スカウトが調べてきた約60人について、映像と担当者の説明をもとに1人ずつ評価を確かめ、球団の指名方針を話し合った。
席には加藤宏幸球団社長ら球団首脳も加わった。会議後に取材に応じた堀中寛樹スカウト部長は、指名の方向性について「中長期的なビジョンを持って、選手を獲得していくが、即戦力も必要。バランスを考えてやっていく」と話している。1位を投手にするか野手にするかは明かさず、高校生・大学生・社会人のどこからでも選ぶ姿勢を示した。
会議で名前が挙がった選手は、報道によって少しずつ顔ぶれが違う。複数の社がそろって伝えたのが、青学大の渡部と鈴木、近大の宮原の大学生3人だ。このほか王子の柴崎聖人外野手、樋口新投手といった社会人の名前もあった。
中日スポーツは、1位候補として青学大・鈴木、慶大の渡辺和大投手、横浜高の織田翔希投手、山梨学院高の菰田陽生選手の4人を中心にリストアップしたと報じている。投手の名前が並ぶものの、堀中部長は「投手はもちろんですが、捕手や野手、全体的なチームのバランスを考えてドラフトに臨むことになります」とも語った。
次のスカウト会議は、ドラフト会議前日の10月21日に開く予定だ。堀中部長は「ここからいろいろ調査も進んでいきます」と話し、残り2週間で候補をさらに絞り込む。
青学大の渡部海・鈴木泰成、近大の宮原廉はどんな選手か
| 選手 | 所属・学年 | 出身高校 | 出身地 | 主な実績 |
|---|---|---|---|---|
| 渡部海 | 青山学院大4年・捕手 | 智弁和歌山高 | 大阪市 | 高校2年夏に甲子園優勝、高校通算38本塁打。大学日本代表の主将 |
| 鈴木泰成 | 青山学院大4年・投手 | 東海大菅生高 | 茨城県ひたちなか市 | 2026年春の東都大学リーグで最優秀投手とベストナイン |
| 宮原廉 | 近畿大4年・投手 | 崇徳高 | 広島市 | 2025年秋の関西学生リーグで5勝0敗、防御率1.70、ベストナイン |
渡部海(22)は大阪市出身の右投げ右打ちの捕手だ。智弁和歌山高では1年夏からベンチ入りし、2年夏の2021年には正捕手として甲子園優勝を経験した。高校通算38本塁打。1学年上でバッテリーを組んだのが、2025年のドラフトで中日から1位指名を受けた中西聖輝投手だった。2人は青学大でもバッテリーを組んでいた。
青学大では1年春からマスクをかぶり、東都大学リーグで6季連続優勝を経験した。2026年春のリーグ戦は国学院大が制したものの、渡部はベストナインに選ばれ、捕手としての受賞は5度目になる。この夏は大学日本代表の主将も務めた。秋のリーグ戦は10月9日時点で打率.333、2本塁打と、春を上回る成績を残している。
鈴木泰成(22)は茨城県ひたちなか市出身の右腕だ。身長187センチ。東海大菅生高では2年春のセンバツに出場し、2試合に登板した。青学大では1年春にリーグ戦デビューし、中西が抜けた2026年は開幕投手を任された。春のリーグ戦では最優秀投手とベストナインに選ばれている。最速は155キロで、7月の大学日本代表の試合で自己最速を1キロ更新した。
2人はお互いを高く評価し合う間柄だ。鈴木は渡部について「本当に全信頼を置いている」と語り、捕球や配球の相性を含めて「1番うまいなと思います」と語ったことがある。
宮原廉(21)は広島市出身で、崇徳高では1年夏からベンチ入りした。甲子園の出場経験はない。近大に進み、1年秋からベンチ入り。3年秋の関西学生リーグで5勝0敗、防御率1.70の成績を残してベストナインに入った。
3年生だった今年1月にプロ志望を明かし、「何位でもいいです」と話していた。9月12日の京大戦では最速152キロを出してリーグ戦初完封。9月19日の立命大戦では2安打1失点で完投し、スカウトのスピードガンで自己最速を2キロ更新する156キロを計測した。10月2日の関大戦は7回11安打5失点と打ち込まれたが、球速は自己最速タイの156キロを出している。地元の広島も、宮原を上位候補の1人に挙げている。
織田翔希は「トップレベルの評価」、15日の進路会見を待つ
会議では、横浜高3年の織田翔希投手の扱いも話題にのぼった。織田は国内のプロ野球に進むか、米大リーグに挑戦するかをまだ明らかにしておらず、10月15日に進路についての会見を開く。
堀中部長は織田の評価について「高校生に限らず大学社会人などを含めてトップレベルの評価はさせていただいています」と明かした。ただし、進路を決めるのは本人だ。「こちらがどうこうできることではないので。その動向を見ながらということにはなりますね」とも話し、15日の会見を待って対応を考える。
高く評価していても、織田がメジャー挑戦を選べば指名は難しくなる。1位で誰を入札するかの判断は、会見の内容しだいで変わる可能性がある。
工藤公康は出席せず、会議は球団主導で
工藤は10月8日、中日の来季監督に就任することが決定的になった。加藤社長が名古屋市内の球団事務所で取材に応じ、合意を得て正式契約を残すだけだと説明している。中日のユニホームを一度も着たことがない外部からの招へいだ。
関連記事:工藤公康、中日新監督に就任へ 加藤球団社長「投手陣の立て直しがまず最優先」、監督成績はソフトバンク7年で日本一5度
それでも、翌9日のスカウト会議に工藤の姿はなかった。リモートでの参加もなく、チームへの合流時期も決まっていない。工藤からドラフトについての要望もなかったという。堀中部長は会議の位置づけを「今日については、社長を含めた球団側の方針の再確認ということでやらせていただきました」と説明した。
ドラフトの方針を新監督抜きで決めてしまうわけではない。加藤社長は8日の取材で、編成について工藤から「『ベースの部分は球団でやっていただいても構わない』というお話はあった」と明かしている。21日の会議に工藤が加わるかどうかは決まっていない。
同じ9日には広島もスカウト会議を開き、田村恵スカウト部長が「まだ決まっていません」と1位指名の公表を見送った。広島も渡部、鈴木、宮原、織田を候補に挙げており、中日と同じ顔ぶれをにらむ。
関連記事:広島、2026年ドラフト1位を公表せず 田村恵スカウト部長「まだ決まっていません」、過去4年の1位と今年の上位候補
最下位からの立て直し、ドラフトで何を補うか
中日の2026年シーズンは143試合で60勝81敗2分け、勝率.426。首位阪神と19ゲーム差の最下位に終わった。Bクラスは6年連続になる。井上一樹監督は成績不振の責任を取って辞任し、球団は外部から工藤を迎える道を選んだ。
加藤社長は工藤に求めることとして「投手陣の立て直しがまず最優先」と語っている。今季は逆転負けが40試合に上り、リードを守り切れない試合が目立った。投手の補強は、新監督の方針とも重なる。
一方で、堀中部長が「捕手や野手」にも触れたように、補強点は投手だけにとどまらない。渡部のような即戦力の捕手を狙うのか、鈴木や宮原のような大学生投手で先発陣を厚くするのか。
答えは10月22日に出る。
渡部には阪神も強い関心を寄せており、ほかの球団と1位指名が重なる可能性は高い。織田の進路会見が10月15日、最後のスカウト会議が21日。新監督の工藤がどこまで関わるかも含め、中日の1位指名は残り2週間で固まる。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]









































































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