上野由岐子、44歳で愛知・名古屋アジア大会のマウンドへ 台湾戦の0-0の3回表無死二塁から7回まで投げ、日本は4-2で無傷の6連勝

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ソフトボール女子日本代表の上野由岐子(44)=ビックカメラ高崎=が1日、愛知・名古屋アジア大会の予選ラウンド台湾戦で今大会初登板した。0-0の3回表無死二塁から2番手で上がり、暴投で1点、4回に1点を失いながら最後の7回まで投げ切った。日本は4-2で勝って無傷の6連勝とし、2日に予選最終戦の中国戦を迎える。
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0-0の3回表無死二塁、44歳が2番手で上がった
試合は1日、愛知県安城市で行われた予選ラウンド第6戦。日本の先発は地元・愛知出身の三輪さくら=シオノギ=で、序盤2回を無失点でしのいだ。0-0のまま迎えた3回表、台湾の8番打者に二塁打を浴びたところで宇津木麗華監督が動き、上野をマウンドへ送った。
それまでの5試合、上野に登板はなかった。投球練習の間には内野手に加えて外野の3選手もマウンドに集まり、44歳のベテランを送り出したと日刊スポーツは伝えている。
最初の打者は9番。初球で113キロを計測し、遊飛に打ち取って1死を奪う。だが1番打者に左前打を許して1死一、三塁となり、捕手のミットから球がこぼれる暴投で先制点を献上した。続く2番打者は外角の変化球で見逃し三振。3番打者に内野安打を浴びて再び一、三塁とされたが、4番打者を二ゴロに打ち取り、この回を1点で止めた。
三輪の記録は2回0/3を投げて1失点。上野が背負った走者の生還で、先発に失点がついた。
同点、勝ち越し、そして7回のマウンド
1点を追う日本は直後の3回裏に反撃した。先頭の7番・塚本蛍が左二塁打で出ると、8番・工藤環奈が送りバントを決めて1死三塁。9番・中川彩音の中前適時打で追いつき、2死二塁から2番・川村莉沙も中前へ運んで2-1と逆転した。
4回表、上野は簡単に2死を取る。そこから7番・沈嘉玟に中前打、8番・姜婷恩に右中間への当たりを許し、2-2の同点に追いつかれた。9番打者は三飛。勝ち越し点は与えなかった。
5回表は味方の失策も絡んで2死一、二塁のピンチを招いたが、最後は直球で三振を奪って無失点。6回表は2死から8番打者に大きな当たりを打たれたものの、中堅の中川がフェンスにぶつかりながら捕球し、この回も0点に抑える。
流れが傾いたのは、その直後だった。
6回裏、日本は2死二塁の好機をつくり、5番・中溝優生の一塁への内野安打で二塁走者がかえって3-2と勝ち越す。さらに1点を加えて4-2とした。追加点の経緯は報道によって書き方が分かれているが、2点のリードを持って最終回へ進んだ点は各社で一致している。
7回表もマウンドには上野が立った。110キロ台の直球を軸に無失点で締め、試合終了。3回無死から最後まで5イニングを投げ、自身の失点は4回の1点だけ。東スポWEBは79球の力投と伝えている。日本は予選ラウンド6戦全勝となった。
「ふがいない」と悔やんだ理由と、44歳の配分
チームは勝った。それでも、上野の口から出たのは反省だった。東スポWEBの取材に、上野は「流れ的に点を取ってもらってからの失点だったので、ふがいないなというか、申し訳ないなという気持ちでいっぱい」と話している。逆転してもらった直後の4回に追いつかれた場面を指した言葉だ。
体の状態について問われると「特別悪くはないと思う。まあいつも通り」と答え、大きな不安はない様子だった。そのうえで「年相応のピッチングをしていかないと投げ続けられない。そこはしっかり自分の中で配分しながら戦っていきたい」と、44歳の投げ方を説明した。
続けて口にしたのが、3連投についてだった。
「できれば明日お休みしたい。これが20代だったら3連投できたけど、ちょっと今は厳しい」。笑いながらの一言だったが、2日の予選最終戦、3日の決勝と続く日程の中で、どこに力を残すかを考えている様子が伝わる。
2002年釜山から7大会、「最後のアジア大会」と語った夏
上野のアジア大会は、20歳だった2002年の釜山大会から始まった。そこから2023年の杭州大会まで6大会連続で出場し、日本はすべて金メダルを手にしてきた。2008年北京五輪と2021年東京五輪では金メダルの立役者となり、東京五輪の決勝では39歳で胴上げ投手になっている。
7大会目となる地元開催の大会を前に、上野は進退にも触れていた。日刊スポーツによると、8月の結団式では「7回もアジア大会に携われるとは思っていなかった。きっとこれが、最後のアジア大会になるという思いもある。だからこそ、悔いのない大会にしたい」と語っている。
次のアジア大会は2030年、カタール・ドーハで開かれる予定で、そのとき上野は48歳になる。一方で、ソフトボールが正式競技に戻る2028年ロサンゼルス五輪は目指すとしており、アジアの舞台を一つの区切りと位置づけている。
年齢については、8月の結団式の際に「44歳を言い訳に練習はたくさん休ませてもらっている」と苦笑しつつ、「年齢ができない理由にはならない。自分ができるか、できないか」と話していた。マウンドに立ち続ける理由が、この言葉に詰まっている。
北京五輪で金メダルを取った当時の上野の考え方は、2009年に出版した著書『情熱力。 アスリート「上野由岐子」からの熱いメッセージ』でも読むことができる。
2日は中国戦、決勝は3日14時から
日本はここまで、フィリピン、香港、タイ、シンガポール、韓国、台湾を破って6戦全勝。8チーム総当たりの予選ラウンドで2位以内に入ったチームが、10月3日の決勝へ進む。
予選ラウンド最終戦は2日午後3時15分から中国と戦う。決勝は3日午後2時から予選1位と2位の対戦で行われ、同日午前10時からは3位決定戦が組まれている。
前人未到の7連覇まで、残るのは最大2試合。上野自身は「できれば明日お休みしたい」と話しており、2日の中国戦で誰がマウンドに上がるかも、決勝へ向けた日本の投手起用を占う材料になる。2002年から日本のアジア制覇を支えてきた右腕は、地元の観客の前で最後のアジア大会の締めくくりに向かう。
[文/構成 by スポーツライター TAKU]








































































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