阪神が戸井零士ら育成6選手と来季契約結ばず 松原快・伊藤稜・マルティネスら、2026年の阪神戦力外通告が始まる

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阪神は9月29日、育成契約の6選手に来季の契約を結ばないと伝えたと発表した。対象は松原快、伊藤稜、アンソニー・マルティネスの3投手と、戸井零士、ジーン・アルナエスの両内野手、スタンリー・コンスエグラ外野手。うち3人が中南米出身の外国人選手で、9月30日時点で支配下選手への通告はない。
優勝マジック4の日に届いた6人への通告
球団が公式サイトに「来季の選手契約について」を載せたのは9月29日。6人の名前を並べ、来季の契約を結ばないことを伝えたと短く記した。この日の甲子園ではヤクルト戦が予定されていたが、雨とグラウンド状態の悪化で中止になっている。
チームは優勝争いの真っただ中にいる。9月29日時点で76勝59敗1分の首位に立ち、2位巨人とは1.5ゲーム差。残りは7試合で、優勝マジックは4のまま動かなかった。2025年にリーグを制した阪神にとって、球団初のセ・リーグ連覇がかかる終盤戦だ。
通告を受けた6人はいずれも1軍の公式戦に出ていない。背番号はすべて3桁で、2軍を主戦場に支配下登録を目指してきた。
| 背番号 | 選手 | 位置 | 年齢 | 入団の経緯 | 2026年のファーム成績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 121 | 戸井零士 | 内野手 | 21 | 2022年ドラフト5位(天理高)、2026年から育成 | 41試合、打率.185、1本塁打、13打点 |
| 123 | 松原快 | 投手 | 27 | 2023年育成ドラフト1位(富山GRNサンダーバーズ) | 37試合、2勝0敗、防御率5.19 |
| 125 | 伊藤稜 | 投手 | 26 | 2021年育成ドラフト1位(中京大) | 登板なし |
| 132 | アンソニー・マルティネス | 投手 | 26 | 2024年、ドミニカ共和国でのトライアウトを経て入団 | 16試合、1勝4敗、防御率4.09 |
| 133 | ジーン・アルナエス | 内野手 | 24 | 2025年入団(パナマ出身) | 46試合、打率.276、1本塁打、8打点 |
| 134 | スタンリー・コンスエグラ | 外野手 | 26 | 2024年12月の入団テストを経て2025年入団 | 63試合、打率.190、4本塁打、17打点 |
成績はNPB公式記録のファーム・リーグ個人成績で、9月30日時点の数字。年齢は9月29日時点だ。
支配下から育成へ、戸井零士の4年間
6人のうち、ドラフトの本指名で入団したのは戸井だけだった。大阪府出身で、奈良の天理高から2022年ドラフト5位で入団。1年目は背番号44を背負い、強打の内野手として期待を受けた。
2軍での歩みは波があった。1年目の2023年は69試合で打率.144。2年目は116試合に出て打率.246と数字を上げたが、3年目の2025年は86試合で打率.168に落ち込む。1軍の打席に立てないまま、2025年のオフに育成契約へ切り替わり、背番号は121になった。
再出発のシーズンも、41試合で打率.185にとどまった。
戸井は9月29日、西宮市内の球団施設で報道陣の取材に応じた。「4年間やったんですけど、思うようにいかないシーズンがほぼだったので、悔しいですね」と話し、平田勝男2軍監督からは「真面目に練習してくれた」「ここからの人生が長いから」と声をかけられたと明かした。
今後については「今すぐ即答できるわけじゃないので」と前置きしつつ、野球を続けることは「前向きに考えています」と答えている。まだ21歳で、6人の中では最年少だ。
左肩と闘った伊藤稜、3年で104登板の松原快
伊藤稜は8勝した翌年に手術
中京大から2021年の育成ドラフト1位で入団した左腕の伊藤稜は、プロ入り後の多くの時間を左肩の故障と向き合って過ごした。ファームの公式戦で初めて投げたのは3年目の2024年。翌2025年は23試合に登板して8勝7敗、99回1/3を投げて防御率2.63と、支配下に手が届きそうな成績を残した。
だが、今季はファームの公式戦で1試合も投げられなかった。9月11日には「左肩関節のクリーニング術及び腱板修復術」を終えて退院したと球団が発表しており、伊藤稜は「シーズン途中での手術となり、申し訳ない気持ちです」とコメントしていた。
通告を受けた9月29日も、口をついたのは同じ思いだった。「5年間、なかなかけがが多くて、投げることができずに本当に申し訳ないっていう気持ちがあるんですけど」。手術は2回に及び、それでも「本当に球団の方々には感謝してます」と語っている。進退は周囲への報告を済ませてから考えるとし、明言しなかった。
松原快は独立リーグから3年
松原は富山県出身の右腕。高朋高から社会人のロキテクノ富山、独立リーグの富山GRNサンダーバーズを経て、2023年の育成ドラフト1位で入団した。ファームでは2024年に33試合、2025年に34試合、今季は37試合と、3年間で104試合に登板している。
登板数の多さは、故障なく投げ続けた証しでもある。ただ、今季は52回で43四球と制球に苦しみ、防御率5.19に終わった。
松原は「妥協せず練習は毎日やってきて、準備の面でも100%の準備はしてきたので、そこに関して後悔はない」と言い切った。「けがなく3年間投げ続けられたのは親に感謝かなと思います」とも口にし、今後は「この先も野球に携わっていけたらっていうのは思うので少し考えたい」と話している。
中南米で見いだした3人も退団へ
残る3人は、阪神が中南米で探した選手たちだった。マルティネスは2024年1月、球団として初めてドミニカ共和国で開いたトライアウトに合格し、育成契約を結んだ。身長190cmの右腕で、来日1年目の2024年はファームで17試合に投げて6勝1敗、防御率3.93。今季は16試合で1勝4敗、防御率4.09だった。
コンスエグラも190cmのドミニカ共和国出身。2024年12月に同国で受けた入団テストを経て2025年に加わり、今季はファームで63試合に出て4本塁打を放った。パナマ出身のアルナエスは米マイナーリーグを経て2025年に入団。1年目は打率.197だったが、今季は46試合で打率.276まで上げていた。
マルティネスは3年、アルナエスとコンスエグラは2年の在籍で支配下登録を勝ち取れず、日本での挑戦はいったん区切りを迎える。
引退表明が続く阪神、同じ日に4球団で28人
阪神では通告の直前に、実績のある投手の引退表明が相次いだ。球団は9月25日に西勇輝(35)、9月28日に岩貞祐太(35)が今季限りで現役を引退すると発表。西は9月29日に引退会見を開いた。育成の6人への通告は、西の引退会見と同じ日だった。
関連記事:阪神・西勇輝が引退会見「あっという間の18年間」 引退試合は10月7日の広島戦(甲子園)で予定
9月29日は他球団でも通告が続いた。ヤクルトが青柳晃洋や田口麗斗ら6人、DeNAが藤浪晋太郎や小園健太ら10人、中日が津田啓史ら6人に来季の契約を結ばないと伝え、阪神の6人を加えると4球団で28人に上った。支配下の実績ある選手が多く含まれた他球団と比べ、阪神の9月29日の通告は育成選手だけだった。
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6人の次の行き先はまだ白紙
9月30日時点で、6人のうち来季の所属先が決まった選手はいない。戸井は現役続行に前向きで、松原は野球に関わり続けたい考えを示した。伊藤稜は手術後のリハビリを抱えたまま、これからの道を考える。
阪神は9月30日にヤクルト戦を控え、10月1日には2位巨人との直接対決に臨む。優勝が決まるのは早くて10月2日。連覇を追うチームの陰で、6人はそれぞれの次の一歩を探し始める。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]









































































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