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平岡アンディvsラッセル ボクシング世界戦が持つ意味 34年ぶり日本人WBAスーパーライト級王者誕生なるか

平岡アンディvsラッセル ボクシング世界戦が持つ意味 34年ぶり日本人WBAスーパーライト級王者誕生なるか

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

プロボクシングの平岡アンディ(29)=大橋=が日本時間22日、WBA世界スーパーライト級王座に挑む。勝利すれば1992年の平仲明信以来、34年ぶりとなる同級での日本人世界王者誕生だ。ビザ発給の遅れで試合2日前に現地入りする異例の事態だったが、前日計量はクリア。無敗の挑戦者がボクシングの聖地ラスベガスで歴史的快挙を目指す。

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34年ぶり快挙へ、平岡アンディが計量パス

プロボクシングWBA世界スーパーライト級1位の平岡アンディ(29)=大橋=が、歴史的な一戦を前に最後の関門を突破した。日本時間2月21日、決戦の地である米ネバダ州ラスベガスで前日計量に臨み、リミットを0.5ポンド下回る139.5ポンド(約63.3キロ)でクリアした。対する王者ゲイリー・アントゥアン・ラッセル(29)=米国=もリミットちょうどの140ポンド(約63.5キロ)でパスした。

計量後のフェイスオフでは、王者と約30秒間、時折笑みを浮かべながらにらみ合った。別れ際にはラッセルの肩を軽く叩き、健闘を誓い合う場面も見られた。試合は現地時間21日(日本時間22日)にT-モバイル・アリーナで行われる。平岡が勝利すれば、1992年4月に平仲明信が達成して以来、日本人としては34年ぶりとなるスーパーライト級の世界王座獲得となる。

ビザ遅延で異例の直前渡米、逆境を「吹っ切れた」

聖地ラスベガスでの世界初挑戦。しかし、その道のりは平坦ではなかった。当初は試合の10日前に渡米し、時差調整や最終調整を行う予定だった。ところが、就労ビザの発給が大幅に遅れ、日本を出発できたのは試合3日前の19日。ラスベガスに到着したのは、試合のわずか2日前のことだった。

異例の強行軍にも、平岡の表情に焦りはなかった。計量後のインタビューでは英語で「時差ぼけの問題はない。逆に吹っ切れた。やるしかない」と語り、心身ともに良好な状態を強調。「ラッセルはとてもアグレッシブで素晴らしいファイターだと理解しているが、戦うのが待ち切れない。素晴らしい戦いを約束する」と意気込みを示した。

このラッセル戦は当初、2025年11月に米マイアミで予定されていたが、興行自体が中止となり延期された経緯がある。平岡は2024年9月、WBA世界同級挑戦者決定戦で暫定王者イスマエル・バロッソ(ベネズエラ)に9回TKO勝ちで挑戦権を獲得。1年以上の待機期間と直前の渡米トラブルを乗り越え、ついに夢の舞台に立つ。

無敗の挑戦者と強打の王者、対照的な両雄

挑戦者の平岡は24戦全勝(19KO)の戦績を誇る長身サウスポー。ガーナ系米国人の父ジャスティス・コジョ氏の手ほどきで4歳からボクシングを始め、小学生時代にはTBS系バラエティー「さんまのSUPERからくりTV」に「気弱なボクシング少年アンディ君」として出演し、人気を博した。長いリーチを生かしたジャブと多彩なコンビネーションが持ち味だ。

対する王者ラッセルは、18勝(17KO)1敗という高いKO率を誇る。唯一の敗戦は、2024年6月に行われたアルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)とのWBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦でのスプリット判定負けだ。兄は元WBC世界フェザー級王者のゲイリー・ラッセル・ジュニアというボクシング一家に育った。速いテンポで上下に打ち分ける攻撃的なスタイルで、2025年3月にホセ・バレンズエラを3-0の判定で下し、WBA王座を獲得した。今回が初防衛戦となる。

この一戦の解説を務める元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太氏は、「同じサウスポーで全体的なレベルとしては上回ると予想されるチャンピオンに、長い距離でボクシングを支配されないことが鍵となる」と分析する。また、かつて平岡と日本王座を争った元ライバルの佐々木尽(24)=八王子中屋=も、自身の試合を終えた翌日にラスベガスへ駆け付け、食事中の平岡を激励。「アンディ選手には、世界チャンピオンになってほしいと心の底から思っている」とエールを送った。

SNSで交錯する期待と冷静な分析

34年ぶりの快挙が懸かる大一番を前に、X(旧Twitter)などのSNSではファンから多くの声が上がった。「歴史的快挙なしとげてくれ!アンディ!」「絶対ベルト獲って日本に持って帰ってきて!!」といった熱い応援が多数投稿された。

一方で、強敵ラッセルを前に冷静な分析も目立つ。「ゲイリーアントゥアンラッセルはめちゃ強い」「難なくラッセルが勝利すると予想しています」といった投稿もあり、挑戦が簡単なものではないとの認識が広がる。勝敗予想は割れており、ファンも固唾をのんで試合開始を待つ状況だ。

「鬼門」の階級、平仲明信がこじ開けた扉

スーパーライト級(旧ジュニアウェルター級)は、世界的に選手層が厚く、日本人選手にとっては「鬼門」とも言える階級だった。過去にこの階級で世界王者になった日本人は藤猛、浜田剛史、そして平仲明信の3人のみ。いずれも強打を武器にした選手たちだ。

中でも平仲の王座奪取は衝撃的だった。1992年4月10日、敵地メキシコシティでWBA世界同級王者エドウィン・ロサリオ(プエルトリコ)に挑戦。ゴングと同時に猛ラッシュをかけ、わずか1分32秒でTKO勝利を収めた。この記録は、今も同階級の世界戦における最短KOタイムとして残る。

あれから34年。アウトボクシングを得意とする平岡は、過去の王者たちとは異なるスタイルで歴史の扉に手をかける。KOか、判定か。勝利の形を問われると、平岡は「(勝てれば)何でもいい」と静かに闘志を燃やした。ボクシングの聖地で、新たな歴史が刻まれるか。

[文/構成 by 久遠(KUON)]

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