説明なき発表に募る不信感、ファンの悲痛な叫び

今回の脱退発表は、所属事務所からの簡潔な報告のみで、脱退する4人からのコメントは一切なかった。この異例の対応が、ファンの混乱と不信感をさらに増幅させている。

「日頃より温かいご支援を賜っておりますファンの皆さまには、突然のご報告となりますことを、深くお詫び申し上げます。何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます」 （出典: 株式会社LAPONE GIRLS 公式サイト発表）

SNS上には、「嘘でしょ」「信じたくない」「一気に4人脱退は衝撃すぎる」といった悲しみの声に加え、「せめてファンの人たちにどういう経緯でこうなったのかを説明するべき」「なぜKOKONAまで？」など、説明を求める切実な声が溢れている。オーディション番組を通じてメンバーの努力や成長を見守ってきたファンにとって、この「物語」のあまりに唐突な展開は受け入れがたいものだろう。

リーダーのMOMONA（笠原桃奈）は、先のアンコール公演のMCで、涙こそ見せなかったものの、葛藤を吐露していた。「リーダーとしてとかじゃなくて一メンバーとして、『今、自分めっちゃ頼りないな……私、ステージに立つ資格もあるのかな』とさえ思う瞬間がありまして」。この言葉は、すでに4人の脱退を知らされていた上での発言だったのかもしれない。もしそうであれば、残されるメンバーの精神的な負担も計り知れない。

7人での再出発と残された課題

ME:Iは今後、MOMONA（笠原桃奈）、MIU（櫻井美羽）、AYANE（高見文寧）、KEIKO（清水恵子）、RINON（村上璃杏）、SUZU（山本すず）、TSUZUMI（海老原鼓）の7人体制で活動を継続する。相次ぐメンバーの離脱は、個人の問題だけでなく、急成長するグループを支える運営のサポート体制や、過酷な競争環境に身を置く若者たちのメンタルヘルスケアという、現代のアイドル業界が抱える構造的な課題を浮き彫りにしたとも言える。

ファンからの信頼をいかに回復し、残された7人のメンバーが安心して活動できる環境を再構築できるか。それが、今後のME:Iと所属事務所に課せられた最も大きな課題であろう。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]