衝撃の4人同時脱退、ME:Iに何が起きたのか

2025年12月22日、ガールズグループME:Iの所属事務所である株式会社LAPONE GIRLSは、公式サイトを通じて衝撃的な発表を行った。メンバーのCOCORO（加藤心）、RAN（石井蘭）、SHIZUKU（飯田栞月）、KOKONA（佐々木心菜）の4人が、2025年12月31日をもってグループとしての活動を終了し、専属マネジメント契約を満了するという内容だ。2024年4月のデビューからわずか1年8ヶ月。年末の突然の知らせは、ファンに大きな動揺を広げている。

デビューから相次ぐ試練、活動休止の連鎖

ME:Iは、2023年に開催されたサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』から国民投票によって選ばれた11人で結成された。デビュー初年度には、デビュー後わずか7ヶ月で『第75回NHK紅白歌合戦』への初出場や、『第66回日本レコード大賞』新人賞受賞といった快挙を達成し、順風満帆なスタートを切ったかに見えた。

しかし、飛躍が期待されたデビュー2年目の2025年、グループは試練の連続に見舞われる。まず、2024年8月にメンバーのTSUZUMI（海老原鼓）が適応障害と診断され活動を休止（後に2025年8月に復帰）。続いて2025年3月にはCOCOROが体調不良、7月にはサブリーダーのRANが「精神的疲弊」を理由に相次いで長期休養に入った。RANの休養発表に際し、事務所は「アーティスト活動の支えが不十分であったことを真摯に受け止め」るとコメントしており、運営体制への懸念が浮上していた。

さらに10月、SHIZUKUが「弊社の規定に反する事案が発覚」したとして活動を休止。直後には、先輩グループJO1のメンバーとのスキャンダルが一部で報じられた。結果として、2025年は11人全員が揃ってステージに立つ機会が一度もないまま、年の瀬を迎えることとなったのである。

予兆なきKOKONA脱退と紅白落選の波紋

今回の発表でファンに最も大きな衝撃を与えたのは、活動を継続していたKOKONAの脱退であろう。休養中の3人については、ファンの間で様々な憶測が飛び交っていたものの、KOKONAの離脱はまさに「寝耳に水」だった。

KOKONAは脱退発表のわずか8日前、12月14日に開催されたアリーナツアーのアンコール公演にも出演。ファンに対し「今年もこうやってYOU:ME（ファンネーム）と冬を過ごせて本当に幸せな時間だった」「逆に私たちも支えてもらってるので本当にいつも感謝してます！」と語っていたばかりだった。この言葉の裏で、すでに活動終了が決まっていたとすれば、その胸中は察するに余りある。

この衝撃的な発表の約1ヶ月前、グループはもう一つの大きな転機を迎えていた。2025年11月14日に発表された『第76回NHK紅白歌合戦』の出場者リストに、ME:Iの名前はなかったのだ。前年の初出場からの落選は、ファンに少なからぬ落胆を与えた。さらに、同じ事務所に所属するJO1、INIも選外となり、SNSでは「ラポネ勢全滅」という言葉がトレンド入りする事態となった。

近年の紅白選考では、CD売上だけでなく、ストリーミング再生数やSNSでの話題性といったデジタル指標が重視される傾向にある。また、NHKの番組への貢献度も選考に影響すると分析されている。相次ぐメンバーの活動休止でグループとしての活動が制限される中、これらの指標でアピールすることが難しかった可能性は否定できない。