紅葉の明月院を徹底レビュー!「悟りの窓」30分待ちの価値は?混雑状況も解説

📷写真・📝レビュー提供:Saluya
取材・編集:MEDIA DOGS 編集部/ © 2025 MEDIA DOGS
「あじさい寺」として全国的に有名な鎌倉の明月院。梅雨の時期の青い絶景を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実は秋の紅葉シーズンも、紫陽花の時期とはまた違った、美しい表情を見せてくれることをご存知でしょうか。
2025年11月23日の日曜日、紅葉が見頃を迎えた明月院を訪れました。一番のお目当ては、本堂にある有名な丸窓「悟りの窓」。窓の向こうに広がる燃えるような紅葉を一目見ようと、境内には長い列ができていました。結論から言うと、30分待ってでも見る価値のある、まさに「生きた絵画」のような絶景でした。この記事では、実際に体験して感じた秋の明月院の魅力、混雑状況、そして訪れる前に知っておきたいポイントを、写真とともに詳しくレポートします。
明月院とは?「あじさい寺」だけではない、四季の魅力
レビューに入る前に、まずは明月院の基本情報をおさらいしましょう。明月院は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院です。その歴史は古く、平安時代末期に創建された「明月庵」が起源とされています。その後、鎌倉幕府五代執権・北条時頼が最明寺を建立し、その息子である時宗が禅興寺として再興。明月院は、その禅興寺の塔頭(たっちゅう:大きな寺院の敷地内にある小寺院)でしたが、明治時代に禅興寺が廃寺となり、明月院だけが残りました。
境内には約2,500株のヒメアジサイが植えられており、6月になると参道が青一色に染まることから「あじさい寺」として親しまれています。しかし、その魅力は紫陽花だけにとどまりません。春は桜や木蓮、夏は花菖蒲や岩煙草、そして秋は燃えるような紅葉、冬は水仙や梅と、一年を通して「花の寺」として訪れる人々を魅了し続けています。
| 名称 | 明月院(めいげついん) |
|---|---|
| 所在地 | 〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内189 |
| アクセス | JR横須賀線「北鎌倉駅」より徒歩約10分 |
| 拝観時間 | 9:00~16:00 ※6月は8:30~17:00など変更の場合あり |
| 拝観料 | 高校生以上:500円 / 小中学生:300円 |
| 本堂後庭園 特別拝観 | 別途500円(花菖蒲と紅葉の時期のみ公開) |
| 駐車場 | なし(周辺のコインパーキングを利用) |
| 公式サイト | 鎌倉観光公式ガイド |
※本記事の情報は記事公開当時のものです。ご覧いただくタイミングによっては内容が変更されている場合がありますので、最新情報をご確認ください。
【体験レビュー】2025年11月23日、秋の明月院を歩く
私が訪れたのは、紅葉が見頃を迎えた11月23日の日曜日、午前10時頃。北鎌倉駅から続く「明月院通り」はすでに多くの観光客で賑わっていましたが、噂に聞く紫陽花シーズンの大混雑に比べれば、まだ穏やかな雰囲気でした。
静寂と賑わいのコントラスト
総門をくぐり、まず渡るのが小さな橋。風情がありますが、石段も多いため、残念ながら車椅子での参拝は難しいと感じました。バリアフリー設備としてスロープの記載もありますが、境内全体を巡るには介助が必要かもしれません。

紫陽花の季節には多くのカメラマンで埋め尽くされるという参道の石段も、この時期は比較的落ち着いており、ゆっくりと歩を進めることができました。人々の流れは、まっすぐ本堂の「悟りの窓」へと向かっています。

最大のお目当て「悟りの窓」は30分待ち!
本堂に着くと、やはり「悟りの窓」の前には長蛇の列が。最後尾に並び、待つこと約30分。紅葉シーズンの日曜日のピークタイムということもあり、これは覚悟の上でした。口コミを見ると、週末は40分待ち、紫陽花の時期には1時間以上待つこともあるようです。

順番が来て、ついに目の前に現れたその光景は、待った甲斐があったと心から思えるものでした。円く切り取られた窓の向こうには、赤、オレンジ、黄色に染まった木々が広がり、まるで一枚の精巧な日本画のよう。多くの人がこの窓を背景に記念撮影をしていましたが、その気持ちがよくわかります。静かに景色と向き合うと、心が洗われるような不思議な感覚に包まれました。

この「悟りの窓」の向こう側にあるのが、期間限定で特別公開される「本堂後庭園」です。拝観料とは別に500円が必要ですが、普段は見られない庭園の中を散策し、丸窓を逆から眺めるという貴重な体験ができます。
静かに佇む歴史の証人たち
「悟りの窓」の喧騒とは対照的に、向かいにある枯山水庭園は足を止める人もまばらで、静寂に包まれていました。また、境内には歴史を感じさせる見どころが点在しています。

茅葺屋根が印象的な「開山堂」、鎌倉最大級といわれる「明月院やぐら」、そして明月院の基礎を築いた北条時頼公の墓所など、一つひとつに深い歴史が刻まれています。

鎌倉最大級のやぐら。その迫力に圧倒されます。 静かに佇む北条時頼公の墓所。

心和むひとときと、境内の小さな発見
散策に疲れたら、境内にある茶室「月笑軒(げっしょうけん)」で一休みするのもおすすめです。お抹茶と上品な和菓子をいただきながら、庭の景色を眺める時間は格別です。


また、境内を歩いていると、あちこちで季節の花を抱えた可愛らしいお地蔵さま「花想い地蔵」に出会います。その優しい表情に、思わず心が和みました。明月院の「月」にちなんで、ウサギのオブジェや本物のウサギがいる「ウサギの宇宙ステーション」など、遊び心あふれるスポットも点在しています。


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