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北鎌倉・浄智寺の見どころ。静寂と緑に癒される、大人の鎌倉散策体験記

北鎌倉・浄智寺の見どころ。静寂と緑に癒される、大人の鎌倉散策体験記

📷写真・📝レビュー提供:Saluya
取材・編集:MEDIA DOGS 編集部/ © 2025 MEDIA DOGS

鎌倉といえば、多くの観光客で賑わう鶴岡八幡宮や長谷寺を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、一歩足を延ばした北鎌倉には、まるで時が止まったかのような静寂に包まれた名刹が点在しています。先日、秋も深まる11月23日の日曜日の午後、私はその一つである鎌倉五山第四位「浄智寺(じょうちじ)」を訪れました。結論から言うと、そこは「緑の深さと静けさが、日々の疲れを優しく洗い流してくれる」、そんな心安らぐ場所でした。この記事では、私が実際に体験して感じた浄智寺の魅力と、これから訪れる方へのリアルな情報をお届けします。

浄智寺とは? まずは基本情報をチェック

浄智寺は、JR北鎌倉駅から徒歩約8分ほどの場所にある臨済宗円覚寺派の禅寺です。創建は1281年(弘安4年)、鎌倉幕府第5代執権・北条時頼の三男である宗政の菩提を弔うために、その妻子によって建立されたと伝えられています。

かつては200人以上の僧侶が修行に励む大寺院でしたが、現在は総門、山門、仏殿などが残るのみとなっています。しかし、そのこぢんまりとした佇まいこそが、訪れる人々に深い落ち着きを与えてくれるのかもしれません。境内は国の史跡に指定されており、豊かな自然と歴史的建造物が見事に調和しています。

また、浄智寺は「鎌倉五山」の第四位に列せられる格式高い寺院であると同時に、「鎌倉江の島七福神」の一つである布袋尊が祀られていることでも知られています。

名称金寶山 浄智寺(きんぽうざん じょうちじ)
所在地〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内1402
アクセスJR横須賀線「北鎌倉駅」より徒歩約8分
拝観時間9:00~16:30(無休)
拝観料大人 300円、小人(中学生以下)100円
※2025年11月時点。公式サイトでは大人200円、小人100円の情報もあり、訪問前に確認をおすすめします。
駐車場あり(約10台)
公式サイトhttps://jochiji.com/

※本記事の情報は記事公開当時のものです。ご覧いただくタイミングによっては内容が変更されている場合がありますので、最新情報をご確認ください。

【体験レビュー】五感で味わう浄智寺の魅力

私が訪れたのは、日曜日の午後3時半。紅葉シーズン真っ只中の鎌倉ですが、この時間の浄智寺は驚くほど人が少なく、静かな時間を過ごすことができました。

① 心が洗われる、緑豊かなアプローチ

北鎌倉駅から続く道を少し脇に入ると、空気が変わるのが分かります。浄智寺の入り口には「甘露の井」という鎌倉十井の一つに数えられる井戸があり、その先には苔むした石橋と石段が続いています。この風情ある景色は、まさに「これぞ鎌倉!」と言いたくなる美しさ。春から初夏にかけては、この場所で絵を描く人の姿もよく見かけるそうです。

①周囲の景色:深い緑に包まれた境内は、歩いているだけで心が落ち着きます。

② 歴史を刻む「山門」と珍しい「鐘楼門」

石段を上ると、まず「総門」があり、その奥に「山門」が見えてきます。山門に掲げられた『寶所在近(ほうしょざいきん)』の額は、悟りは遠くにあるのではなく、すぐ近くにあるという意味だそう。この言葉を胸に、さらに石段を上ります。

②山門:『寶所在近』の額が、訪れる人々を静かに迎えます。

拝観料(私が訪れた際は200円でした)を納めて中へ進むと、目の前に現れるのが浄智寺のシンボルともいえる「鐘楼門(しょうろうもん)」です。1階が門、2階が鐘つき堂という、鎌倉では非常に珍しい唐様の建築様式で、神奈川県の重要文化財にも指定されています。花の形をした「花頭窓(かとうまど)」が印象的で、思わずカメラを向けたくなる美しい佇まいです。

③鐘楼門:苔むした石段とのコントラストが美しい、珍しい造りの門。

③ 過去・現在・未来を見つめる「三世仏坐像」

鐘楼門をくぐると、右手に本堂である「曇華殿(どんげでん)」があります。中には、ご本尊である木造三世仏坐像が安置されています。向かって左から過去を象徴する「阿弥陀如来」、現在を象徴する「釈迦如来」、未来を象徴する「弥勒如来」が並ぶお姿は圧巻です。静かな堂内で三体の仏様と向き合っていると、自分の過去、現在、そして未来について、自然と想いを馳せてしまいます。

④三世仏坐像:静寂の中、時を超えて人々を見守る三体の仏様。

④ にこやかな笑顔に癒される「布袋様」

本堂でのお参りを済ませたら、ぜひ境内の奥へと進んでみてください。竹林や鎌倉特有の地形である「やぐら」を眺めながら小道を進むと、洞窟の中にユーモラスな表情の布袋尊がいらっしゃいます。

この布袋様は鎌倉江の島七福神の一つで、その大きなお腹を撫でると元気がもらえると言われています。多くの人に撫でられてきたのでしょう、お腹の部分だけ色が変わり、ツルツルになっていました。私もそっと撫でて、パワーをいただいてきました。指をさしている方向には福がある、という言い伝えもあるそうです。

⑤布袋様:見ているだけで心が和む、福々しい笑顔の布袋様。

⑤ 散策の合間に一息。嬉しいキッチンカーの存在

境内を散策していると、茅葺屋根の美しい書院の近くで、コーヒーのキッチンカーが出店しているのを見つけました。以前から「こんな素敵な場所でお茶ができたら最高なのに」と思っていたので、これは嬉しい発見でした。調べてみると、土日を中心に営業されているようです。深い緑の中でいただく一杯のコーヒーは、格別な味わいでした。

⑥駐車場:山門のすぐ脇にあり、車でのアクセスも便利です。

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