【明治の迎賓館】興雲閣&亀田山喫茶室に感動。明治時代にタイムスリップできる無料スポットの魅力を紹介

島根県松江市の国宝・松江城の敷地内に、まるで時が止まったかのような美しい洋館が佇んでいるのをご存知でしょうか。その名は「興雲閣(こううんかく)」。
明治時代に建てられた元・迎賓館です。先日、この歴史的建造物を訪れたのですが、一言で言うなら「圧巻」でした。
この記事では、実際に訪れて感じた興雲閣の魅力と、併設されたレトロな「亀田山喫茶室」について、写真たっぷりでご紹介します。
興雲閣とは?明治の面影を残す壮麗な迎賓館
興雲閣は、明治36年(1903年)に完成した白亜の美しい洋風建築です。

もともとは明治天皇の行在所(あんざいしょ:天皇の外出先の滞在場所)として建てられましたが、実際には明治40年(1907年)に皇太子嘉仁親王(後の大正天皇)がご宿泊される迎賓館として使われました。

その後は松江市の公的な施設として利用され、平成27年(2015年)に保存修理工事を終えて現在の姿に。現在は島根県の有形文化財にも指定されており、誰でも無料で見学することができます。
興雲閣(こううんかく)の基本情報
- 所在地: 島根県松江市殿町1番地59(松江城山公園内)
- アクセス: JR松江駅からレイクラインバスで10分、「国宝松江城(大手前)」下車、徒歩5分
- 開館時間: 4月~9月 8:30~18:00 / 10月~3月 8:30~17:00
- 休館日: 年中無休
- 入館料: 無料
- 公式サイト: 松江城公式サイト内 興雲閣ページ

入館料無料でこの空間を体験できるのは素晴らしいですね。しかもペットもケージに入れれば同伴可能とのこと。そして驚いたのは2階大広間を有料とはなりますが貸し切りで使用することが可能なんだそうです。
※2025年11月21日時点の情報です。最新情報は公式サイトをご確認ください。
【体験レビュー】一歩踏み入れれば、そこは明治時代

「どうぞ靴のままお入りください」という案内に導かれ、館内に足を踏み入れると、そこはもう別世界。外の喧騒が嘘のように静かで、厳かな空気が流れています。
時を刻む階段と壮麗な内装
まず目を奪われるのが、玄関ホールから2階へと続く赤い絨毯の階段です。

一歩一歩のぼるたびに、古い木造建築ならではの「ギシッ、ギシッ」という音が響きます。この音こそが、100年以上の歴史を肌で感じさせてくれるようで、たまりません。この感覚は、実際に訪れないと味わえない特別な体験です。

「明治時代に、若き日の大正天皇もこの階段をのぼられたのか…」なんて想像を巡らせると、なんだか不思議な気持ちになりました。歴史の舞台に自分が立っているような、ちょっとした感動を覚えます。
圧巻の「貴顕室」- 皇太子が過ごした空間
2階の奥には、この建物のハイライトとも言える「貴顕室(きけんしつ)」があります。ここは、皇太子嘉仁親王がご宿泊された際に、御座所や御寝所として使われた特別な部屋です。

残念ながら室内に入ることはできませんが、廊下からその豪華絢爛な様子をうかがい知ることができます。
シャンデリアや建具は当時のものを修復したそうで、カーテンや絨毯は古い写真をもとに復元されています。和と洋が見事に融合した空間は、まさに明治という時代を象徴しているようでした。


2階ベランダからの眺めと注意点
2階のベランダからは、松江城の敷地や城下町の風景を眺めることができます。



ベランダに出て建物側に振り返るとと大きな「興雲閣」の看板が目に入ります。

外を見ると左右の洋館が2階から見渡せました。



奥までは進めなくなっています。
2階から眺める景色はとても綺麗で、松江城散策の中で来て良かったと思える思い出スポットとなりました。ぜひここは立ち寄ってみてほしいです。
しかし、手すりが現在の建築基準に比べて低いため、立ち入りには注意が必要です。実際に「危険ですので手摺に触れないでください」といった注意書きが各所にありました。建物の保存と安全のため、ルールを守って見学しましょう。
ちなみに1階、亀田山喫茶室奥にも資料館や、レトロなドアが見える場所がありますので、ぜひのぞいてみるのがおすすめです。

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