松木玖生、ノリッジ戦で後半9分に決勝ゴール サウサンプトンが1-0、今季リーグ2点目

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
イングランド2部チャンピオンシップのサウサンプトンに所属する日本代表MF松木玖生(23)が、現地時間10月14日(日本時間15日)の第10節ノリッジ・シティ戦で決勝ゴールを決めた。敵地キャロウ・ロードで後半9分、味方のシュートのこぼれ球を左足で押し込み、試合は1-0で終わった。第7節ブリストル・シティ戦以来、3試合ぶりの今季2点目。チームは2連勝で7位に浮上した。
後半9分、GKが弾いたボールに一番早く反応した
前半は0-0で折り返した。均衡が破れたのは後半9分、試合時間でいえば54分の場面だった。
左サイドからMFサミュエル・エドジーがペナルティーエリアへ切り込んでクロスを送ると、ノリッジの守備陣のクリアは中途半端になる。ボールを拾った途中出場のMFカスパー・ヤンダーが低いシュートを放ち、ノリッジGKダン・グリムショーがこれを弾いた。こぼれ球に誰より早く詰めたのが松木で、左ポスト際から至近距離で左足を振り抜いた。
結果的に、この1点が勝敗を分けた。
松木は2試合ぶりに先発し、右サイドで最後までピッチに立った。現地の報道は、ルーズボールを至近距離から押し込んだ場面を勝負の分かれ目として伝えた。
もっとも、楽な試合ではなかった。前半にはGKダニエル・ペレツがマティアス・クヴィストゴーアやジェイコブ・ライトのシュートを防いだ。前半終了間際には逆にエドジーのボレーをグリムショーが反射的に防ぎ、サウサンプトンも先制の好機を逃していた。グリムショーは負傷したヴラダン・コヴァチェヴィッチに代わってゴールを守り、好セーブを重ねた。先制した直後にはノリッジのホセ・コルドバが押し込もうとしたボールをルイス・ドビンがゴールライン上でかき出し、その後もアンソニー・ムサバの低いシュートをペレツがニアサイドで止めて、1点を守り切った。
敵地で今季リーグ初勝利、4日で2つ目の1-0
サウサンプトンにとってはアウェーで挙げた今季リーグ戦初めての白星となった。10月11日(現地時間)の宿敵ポーツマスとのダービーも1-0で制しており、4日間で2試合続けて1点差で逃げ切ったことになる。
ハーフタイムには、ともにイエローカードを受けていたライアン・マニングとザック・アボットを交代させた。トンダ・エッカート監督は試合後、退場者を出して10人で戦うのを避けるため、望んだ以上に交代枠を使ったと明かしている。相手のノリッジについては「リーグで最も相手を崩すのがうまいチームの一つ」と警戒していた。
敗れたノリッジはリーグ戦4連敗。フィリップ・クレマン監督は「少なくとも勝ち点1には値したと思う。選手たちは全てを出し切り、最後まで懸命に戦った」と語る一方、「残念だったのは最後の20分だけだ」とも話した。
7位浮上、プレーオフ圏まで勝ち点1
10月14日の試合終了時点の順位表で、サウサンプトンは6勝2分け2敗、勝ち点16の7位につける。得失点差はプラス11と、上位陣の中でも大きい。
勝ち点は勝利数から計算すると20になるはずだが、実際は16。
開幕前に勝ち点4を差し引かれているためだ。2025-26シーズン、サウサンプトンは昇格プレーオフ準決勝でミドルズブラを破ったものの、ほかのクラブの練習を無断で撮影した規則違反を認め、EFL(イングランド・フットボールリーグ)の規律委員会から決勝の出場権剥奪と今季の勝ち点4減点の処分を受けた。クラブは不服を申し立てたが退けられ、決勝にはミドルズブラが代わって出場した。
関連記事:松木玖生のプレミア昇格の夢、スパイ行為で急転直下「木の後ろから撮影」異例の除外処分
チャンピオンシップは上位2チームが自動昇格、3位から6位がプレーオフに回る。同じ10月14日時点で、4位バーミンガム、5位QPR、6位ウェストブロムウィッチはいずれも勝ち点17で、サウサンプトンとの差は1しかない。首位はスウォンジーで勝ち点23。減点を背負ったスタートから、プレミアリーグ復帰を狙える位置まで戻ってきた。
一方のノリッジは3勝7敗の勝ち点9で20位に沈む。
青森山田、FC東京、トルコを経て
松木は青森山田高校で主将を務め、2021年度の第100回全国高校サッカー選手権で優勝した。高校3年時には全国高校総体(インターハイ)も制し、総体では得点王に輝いている。
2022年にFC東京へ加入すると、高卒1年目から開幕戦で先発。中盤の主力として出場を重ねた。2024年7月30日、FC東京はサウサンプトンへの完全移籍を発表する。契約は2028年6月30日までの4年間で、2024-25シーズンはトルコ1部ギョズテペへの期限付き移籍でプレーし、2025年夏にサウサンプトンへ戻った。
サウサンプトンでの初ゴールは2025年8月26日、カラバオカップ(リーグ杯)2回戦のノリッジ戦だった。途中出場から81分にミドルシュートを決め、3-0の勝利を締めくくっている。1年余りを経て、同じキャロウ・ロードで今度はリーグ戦の決勝点を挙げた。
今季の1点目は9月12日(現地時間)の第7節、ホームでのブリストル・シティ戦だった。右サイドで先発し、82分にフィン・アザズのラストパスを受けて左足で決めている。前節のスウォンジー・シティ戦では途中出場からアシストを記録しており、結果を出して先発の座をつかんだ流れがあった。
日本代表デビュー戦でもゴール
今季は代表でも結果を出している。日本サッカー協会は9月17日、キリンチャレンジカップ2026とキリンカップサッカー2026に臨むメンバー31人を発表し、松木は初めて名を連ねた。森保一監督は発表の席で「前線すべてのポジション、そしてボランチ、そして攻守にハードワークしながら、局面局面で勝っていける力がある」と評価し、2列目から飛び出して「ゴール前で最後得点を決める仕事ができる選手」とも話している。
関連記事:サッカー日本代表、ウルグアイ戦などのメンバー31人発表 松木玖生ら4人が初招集
9月24日、キューアンドエースタジアムみやぎでのウルグアイ戦。北中米ワールドカップ後最初の試合で、松木は右ウイングバックとして先発すると、開始11分に右からカットインして得意の左足を振り抜き、A代表初ゴールを決めた。日本は3-1で勝っている。
代表でのゴールから約3週間。クラブでも決勝点を挙げ、右サイドの定位置争いで存在感を高める。サウサンプトンは次節、10月17日(現地時間)にホームのセント・メリーズ・スタジアムでボルトンと対戦する予定だ。
[文/構成 by スポーツライター ミカ]














































































コメントはこちら