出雲駅伝2026、区間エントリー発表 国学院大・前田康弘監督「野中は当日変更で起用します」、12日の暫定オーダーと当日変更

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)の区間エントリーが10月9日、大会事務局から発表された。3連覇を狙う国学院大は、主将でエースの野中恒亨(4年)を補員に回し、前田康弘監督は「野中は当日変更で起用します」と明言した。レースは10月12日、出雲大社正面鳥居前から出雲ドーム前までの6区間45.1kmで争われ、メンバー変更は当日午前7時20分に締め切られる。
国学院大は野中恒亨を補員に、前田監督「当日変更で起用します」
大会事務局が公開したオーダー表(暫定)は、10月9日午前9時30分の発行。出場22チームが正選手6人と補員2人を登録した。
国学院大は1区に浅野結太(3年)、2区に鼻野木悠翔(3年)を並べ、3区には前回大会の4区で区間新記録を出した辻原輝(4年)を置いた。4区は尾熊迅斗(3年)、5区は飯國新太(3年)、最長10.2kmのアンカー6区は髙石樹(2年)。補員は野中と、1年生の五十嵐新太の2人だった。
エースを補員に置いた理由について、前田監督は「当日までにアクシデントが発生した場合、リスク管理として、どこの区間でも走れる野中を補欠に配置しました」と説明している。野中が走る区間は、12日朝のメンバー変更で決まる。
野中は前回大会で3区を任され、23分49秒の区間2位。チームはこの区間を終えた時点で首位と5秒差の2位につけ、続く4区での逆転につなげた。
前回の優勝メンバーで今回も8人の登録に名前があるのは、2区を走った尾熊、3区の野中、4区の辻原の3人だけ。1区の青木瑠郁、5区の高山豪起、6区の上原琉翔は登録されておらず、オーダーの半分が入れ替わった。尾熊は2026年1月の箱根駅伝でアンカーの10区を走り、髙石は1年生ながら山上りの5区で区間4位に入った。国学院大はその箱根で総合2位となり、大学として過去最高の成績を残している。
狙うのは東海大以来の記録だ。出雲駅伝で3連覇以上を果たしたのは、5連覇の山梨学院大と、順天堂大、東海大の3校だけで、国学院大が勝てば4校目となる。東海大の3連覇は2005年から2007年で、19年ぶりの達成がかかる。
主要6校の区間エントリー(10月9日発表の暫定オーダー)
| 区間(距離) | 国学院大 | 早大 | 中大 | 青学大 | 駒大 | 創価大 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1区(8.0km) | 浅野結太(3) | 吉倉ナヤブ直希(3) | 藤田大智(4) | 石川浩輝(2) | 鈴木大翔(1) | 菅野元太(1) |
| 2区(5.8km) | 鼻野木悠翔(3) | 本田桜二郎(1) | 岡田開成(3) | 鳥井健太(4) | 上岡煌(2) | 織橋巧(4) |
| 3区(8.5km) | 辻原輝(4) | 鈴木琉胤(2) | 三宅悠斗(2) | 飯田翔大(3) | 谷中晴(3) | スティーブン・ムチーニ(4) |
| 4区(6.2km) | 尾熊迅斗(3) | 新妻遼己(1) | 濵口大和(2) | 小河原陽琉(3) | 小山翔也(4) | 村上遵世(1) |
| 5区(6.4km) | 飯國新太(3) | 山口竣平(3) | 柴田大地(4) | 黒田然(3) | 安原海晴(4) | 山口翔輝(3) |
| 6区(10.2km) | 髙石樹(2) | 工藤慎作(4) | 栗村凌(1) | 前川竜之将(2) | 桑田駿介(3) | 小池莉希(4) |
| 補員 | 野中恒亨(4)、五十嵐新太(1) | 上杉敦史(1)、増子陽太(1) | 佐藤蓮(4)、並川颯太(3) | 平松享祐(4)、古川陽樹(1) | 植阪嶺児(4)、池谷陸斗(1) | 榎木凜太朗(3)、田村幸太(1) |
| 前回順位 | 優勝 | 2位 | 10位 | 7位 | 5位 | 3位 |
前回2位の早大は、箱根駅伝の5区を走った工藤慎作(4年)をアンカーに据えた。2区と4区には1年生を起用し、16年ぶりの出雲制覇を狙う。
中大は前回1区で区間賞を取った岡田開成(3年)を、距離が最も短い2区へ回した。大会を中継するフジテレビは、中大を登録選手の5000m、10000mの自己ベストで大学勢トップのチームと紹介している。悲願の初優勝なるか。
箱根駅伝3連覇中の青学大は、1区に石川浩輝(2年)を置き、3区と4区には飯田翔大と小河原陽琉の3年生2人が並ぶ。前回7位からの巻き返しを期すチームで、平松享祐(4年)は補員に入った。駒大は3区に前回1区を走った谷中晴(3年)、アンカーには桑田駿介(3年)を配置した。
当日変更は午前7時20分まで、入れ替えは2人以内
12日朝のメンバー変更には大会要項で細かな決まりがある。各チームは変更用紙をフィニッシュ地点のクラブハウス2階(監督控室)へ持参し、受付時間は午前7時から7時20分まで。変更は2人までで、正選手と補員の入れ替えだけが認められる。
正選手同士で区間を入れ替えることはできない。国学院大が野中を使う場合は、登録済みの6人の誰かと入れ替え、その選手の区間をそのまま野中が走る仕組みになる。どの区間に入るかは、12日朝の確定オーダーで初めて分かる。
午前7時25分にはクラブハウス2階で最終確認があり、各チームの監督かマネージャーのいずれか1人が必ず立ち会う。変更しないチームも用紙の提出が必要だ。
区間エントリーの受付は10月8日午前9時から9日午前9時まで。チームは1チーム10人(監督1人、マネージャー1人、選手8人)で組む。
出場は22チーム。各地区学連の代表20チームに、米国のアイビーリーグ選抜とオープン参加の中国四国学連選抜が加わる。代表枠は関東が10と最も多く、北海道と北信越、関西が2、東北、東海、中国四国、九州が1ずつ。北信越代表の金沢学院大は初出場で、国学院大は9回目の出場となる。
前回は国学院大が4区の区間新で逆転優勝
2025年10月13日の第37回大会は、国学院大が2時間9分12秒で2連覇を果たした。2位の早大とは38秒差。3位は創価大で、4位にアイビーリーグ選抜が食い込んだ。
流れを変えたのは4区の辻原だった。首位の城西大を5秒差で追う2位でタスキを受けると、6.2kmを17分20秒で走って区間新記録を樹立。首位に立った国学院大は、5区と6区でもその座を守り切った。
| 前回大会の区間 | 区間賞 | 記録 |
|---|---|---|
| 1区 | 岡田開成(中大) | 23分28秒 |
| 2区 | 山口智規(早大) | 15分57秒 |
| 3区 | ヴィクター・キムタイ(城西大) | 23分40秒 |
| 4区 | 辻原輝(国学院大) | 17分20秒(区間新) |
| 5区 | 塩出翔太(青学大) | 17分54秒 |
| 6区 | 黒田朝日(青学大) | 29分15秒 |
前回大会の区間賞のうち、今大会に区間登録されたのは国学院大の辻原と中大の岡田の2人。辻原は区間記録を持つ4区から、8.5kmの3区へ距離を延ばす。
午前9時10分スタートに前倒し、フジテレビ系で生中継
今大会から号砲の時刻が変わる。大会側の説明によると、出雲駅伝は2003年の第15回大会から午後1時5分スタートで行ってきたが、競技の時間帯に気温が25度を超える年が続き、救急搬送が必要な選手も出ていた。出場チームへのアンケートでも、熱中症対策や翌日の授業への出席を理由に繰り上げを望む声が多く、午前9時10分のスタートに改めた。前回大会のスタート時刻の気温は、フィニッシュ地点の出雲ドームで計測して26.0度だった。
開会式は前日11日午後5時から出雲市民会館で開かれ、表彰式・閉会式は12日午前11時45分ごろから出雲ドームで行われる。
出雲駅伝は1989年10月、八百万の神々が出雲に集まるとされる神在月に始まった。主催は日本学生陸上競技連合と出雲市で、出雲大社正面鳥居前(勢溜)をスタートし、ゆめタウン斐川前、JAラピタひらた店前、島根ワイナリー前などの中継点を経て出雲ドーム前へ向かう。毎年「スポーツの日」に行われ、学生三大駅伝の開幕戦となる。
テレビはフジテレビ系が12日午前9時から生中継する。地上波の放送中はTVerでもライブ配信があり、YouTubeでは国学院大OBの平林清澄と早大OBの山口智規がゲスト解説を務める。中継テーマソングは、島根で結成したOfficial髭男dismの「フィラメント」。バンドはフジテレビの番組サイトに寄せたコメントで、出雲駅伝の走路や映る景色を「僕らも何度も通ったり見てきたもの」とし、「今回もまた地元を見られるのが楽しみの一つです」とつづった。
暫定オーダーの段階で、国学院大はエースの区間を明かしていない。野中がどの選手と入れ替わるのか。答えは12日午前7時20分の締め切りの後、確定オーダーで示される。
[文/構成 by スポーツライター 南條楓]









































































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