出雲駅伝、早大・花田監督「国学院大学は今回も大本命と思う」 16年ぶり優勝へ1区吉倉ナヤブ直希、アンカー工藤慎作

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
第38回出雲全日本大学選抜駅伝が12日午前9時10分、島根県出雲市で号砲を迎える。16年ぶりの優勝を狙う早大の花田勝彦監督(55)は前日会見で、3連覇がかかる国学院大を「今回も大本命」と認めたうえで、練習の成果で対抗する考えを示した。1区は吉倉ナヤブ直希、アンカーは工藤慎作と、前回に続く布陣で挑む。
花田監督が前日会見で語った「大本命」国学院大への見方
大学3大駅伝の今季初戦を翌日に控えた11日、出雲市内で前日会見が開かれた。早大の花田監督はチームの状態を「非常に順調に来ている」と表現し、ライバルの名前を自ら挙げた。
「ようやく優勝候補に挙げていただき、少し注目されるようになったのはうれしい。国学院大学は今回も大本命と思うが、負けないように練習した成果を出せたら」
国学院大は出雲を2連覇中で、今大会は3連覇がかかる。前回大会で早大は国学院大に38秒差の2位に入っており、指揮官の言葉には、王者を正面から追う立場を受け入れた響きがある。
花田監督は布陣についても手応えを口にした。「後半は自信のあるメンバーを並べている。先頭争いしながらいい状態でアンカーまで持っていきたい」。会見では、チームカラーにかけて「えんじで染められるような大会にしたい」と意気込みも語った。
当日のメンバー変更については「基本的には今のオーダー」と述べ、変更は何かあった場合に限る考えを示した。補欠を含む8人の誰が走っても戦える状態にあることも明かしている。
1区吉倉ナヤブ直希からアンカー工藤慎作へ、早大の6区間オーダー
大会は出雲大社正面鳥居前をスタートし、出雲ドーム前にゴールする6区間45.1キロで争われる。早大が登録した区間エントリーは次のとおりだ。
| 区間(距離) | 選手 | 学年 |
|---|---|---|
| 1区(8.0キロ) | 吉倉ナヤブ直希 | 3年 |
| 2区(5.8キロ) | 本田桜二郎 | 1年 |
| 3区(8.5キロ) | 鈴木琉胤 | 2年 |
| 4区(6.2キロ) | 新妻遼己 | 1年 |
| 5区(6.4キロ) | 山口竣平 | 3年 |
| 6区(10.2キロ) | 工藤慎作 | 4年 |
| 補員 | 上杉敦史、増子陽太 | ともに1年 |
流れを作る1区には、好調の吉倉を前回に続いて置いた。3区の鈴木は日本選手権の5000メートルで4位に入った2年生で、前半の主要区間を担う。
花田監督が「自信のあるメンバー」と語った後半は厚い。5区の山口は5000メートルで今季日本人学生最速となる13分17秒19を持つ。最長10.2キロの6区には「山の名探偵」の愛称で知られるエースの工藤が、前回に続いてアンカーとして入った。
数字でも層の厚さが見える。エントリー選手のうち上位6人の5000メートル平均タイムは13分27秒29で、中大の13分26秒59に次ぐ2番目だ。
「令和の三羽ガラス」と呼ばれる1年生のうち、本田が2区、新妻が4区で3大駅伝デビューを迎える。もう1人の増子陽太は補員に回り、花田監督は増子のデビューが11月の全日本大学駅伝以降になる見通しを示唆した。
前回2位から16年ぶりの頂点へ、早大と出雲の距離
早大が出雲を制したのは2010年度が最後で、この年は出雲、全日本、箱根の3大駅伝をすべて勝つ3冠を達成した。優勝すれば16年ぶり3度目となる。
その後は優勝争いから離れる時期が続いた。流れが変わったのは前回の2025年大会だ。国学院大が2時間9分12秒で連覇を果たし、早大は2時間9分50秒の2位。14年ぶりに表彰台へ戻った。
この時の早大も、1区吉倉、3区鈴木、6区工藤という骨格だった。経験を積んだ3人に、伸び盛りの1年生と5000メートルで学生トップ級の山口が加わる。花田監督が「ようやく優勝候補に」と語った背景には、こうした戦力の積み上げがある。
国学院大の3連覇か、中大・青学大も絡む優勝争い
国学院大の前田康弘監督は、3区から攻めの展開に持ち込めればと見通しを語った。2連覇中の王者を、ほかの有力校がどこで捕まえるかが焦点になる。
5000メートル上位6人の平均タイムでトップの中大は初優勝を目指す。藤原正和監督は前半から先頭集団に加わりたい考えだ。前回7位の青学大は、原晋監督が勝負どころに4区と5区を挙げた。
早大にとっては、1区と3区で上位にとどまり、5区の山口、6区の工藤へつなぐ形が理想になる。花田監督の言う「先頭争いしながら」アンカーまで運べるかどうか。勝負は後半にもつれる可能性がある。
号砲は午前9時10分、全日本・箱根へ続く今季の駅伝
今大会はスタート時刻が例年の午後1時5分から午前9時10分に早まった。暑さ対策のための変更で、レースはフジテレビ系で中継される。
当日変更は午前7時20分まで受け付けられ、補欠2人以内を区間登録選手と入れ替えられる。12日朝に判明した当日変更で、早大はメンバーを変えず、登録どおりのオーダーで臨む。国学院大は4区で尾熊迅斗(3年)に代わり、補員だった主将の野中恒亨(4年)が入った。
出雲駅伝は3大駅伝の初戦にあたり、11月の全日本大学駅伝、来年1月の箱根駅伝へと戦いは続く。前回2位の早大が国学院大の3連覇を阻み、えんじのユニホームで出雲ドーム前のゴールに飛び込むのか。学生駅伝シーズンが、まもなく幕を開ける。
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[文/構成 by スポーツライター 南條楓]


















































































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