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阿曽山大噴火、多系統萎縮症と公表 「普通に生活出来てます」と現在の様子を報告

阿曽山大噴火、多系統萎縮症と公表 「普通に生活出来てます」と現在の様子を報告

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

裁判傍聴を続ける大川興業所属の芸人・阿曽山大噴火(52)が10月7日、自身のXで、国の指定難病である多系統萎縮症と医師から診断されたことを公表した。治療法はないとしながらも「病名が定まって一安心です」とつづり、話しにくさなどの支障はあるものの「普通に生活出来てます」と現在の様子を伝えた。

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10月7日昼、Xに「【報告】」と投稿

投稿は10月7日の午後0時43分(日本時間)。冒頭に「【報告】」と添え、「医師から多系統萎縮症と診断されました」と書き出した。

続く文面は短い。「治療法が無いのですが、病名が定まって一安心です。」と受け止めを記し、「喋りにくい等の支障はありますが、普通に生活出来てます。」と今の暮らしぶりを説明した。

最後には、裁判取材を担う記者たちを引き合いに出した一文を添えている。「司法記者クラブからあなたの取材はしないと言われてるのでそれ以外の方取材お願いします」。重い報告の締めくくりに、冗談を交えた。

いつ診断を受けたのか、どの医療機関で検査を受けたのかは、投稿には書かれていない。症状の詳しい内容や治療の方針についても、本人は触れていない。10月8日時点で、所属事務所の大川興業から別の発表は確認できなかった。

「毎週のラジオなどでの違和感」の答え

投稿の中で、本人が自ら説明を加えた一文がある。

「毎週のラジオなどでの違和感はこういう事です。」

阿曽山大噴火は、裁判傍聴で見聞きした法廷の様子をラジオなどで話してきた。ラジオなどでの違和感の理由はこの病気にあったと、本人が投稿で明かしている。

本人の投稿からわかるのは、話しにくさがあると本人が書いたこと、そして生活は普段どおり送れていると伝えたことの2点だ。

東京地裁に通う裁判傍聴のプロ

阿曽山大噴火は1974年生まれ。お笑い集団・大川興業に所属し、裁判ウォッチャーとして知られる。所属事務所のプロフィールには、月曜日から金曜日まで東京地裁へ通勤定期券で通う裁判傍聴のプロと紹介されている。これまでに傍聴した裁判は1万件を超える。

著書も多い。2004年に河出書房新社から初の著書「裁判大噴火」を出し、2007年に同社から「被告人、前へ。」、2008年に創出版から「B級裁判傍聴記」を出した。河出書房新社の2冊は、のちに河出文庫の「裁判狂時代」「裁判狂事件簿」として出し直されている。飛鳥新社のHanada新書からは、2025年12月に「バカ裁判傍聴記」を出した。同じ題名の連載は月刊誌「創」で100回を超えて続き、のちに月刊誌「Hanada」で改めて第1回から始まっている。版元の紹介文は、誰もが「なんでこんなことやっちゃったの?」と思う事件ばかりを集めた傍聴記だとうたう。法廷で見た被告人の言い分や裁判官とのやり取りを伝える傍聴記は、文春オンラインにも寄稿してきた。

次の著書の予定もある。徳間書店から新刊『「シニア珍事件」裁判傍聴記』が10月28日に発売される予定で、高齢者32人の裁判をリポートする内容だ。出版社の紹介文は、本人を週に5日の裁判所通いを続ける裁判芸人と紹介している。

紹介文の冒頭に挙がるのは、元大蔵省勤務の無職の74歳が、古書店で絵本を選んでいた女性に暴言を浴びせ、侮辱罪で起訴された事件だ。ほかにも、20代の若者にナイフを突きつけて強要罪と銃刀法違反の疑いで逮捕された70歳、無免許運転で対向車に衝突して現行犯逮捕された92歳、犬3匹と暮らしながら万引きがやめられない78歳の女性、銀座で88歳に抱きついて30万円入りの財布を盗んだ77歳の男といった被告人が並ぶ。高齢者がなぜ罪を犯したのか、法廷でのやり取りから追う一冊で、四六判変型の256ページ、本体価格は1600円となる。

多系統萎縮症とはどんな病気か

多系統萎縮症は、国が医療費助成の対象とする指定難病(告示番号17)だ。難病情報センターの解説によると、成年期(30歳以降、多くは40歳以降)に発症し、脳の神経細胞などにαシヌクレインというたんぱく質がたまって、細胞が少しずつ失われていく病気とされる。

主な症状は3つの系統に分かれる。歩くときのふらつきなどの小脳の症状、動作が遅くなるなどのパーキンソン病に似た症状、立ちくらみや排尿の障害などの自律神経の症状だ。どの症状から始まるかで、かつてはオリーブ橋小脳萎縮症、線条体黒質変性症、シャイ・ドレーガー症候群と別々の名前で呼ばれていた。進むとこれらの症状が重なってくることなどから、今は多系統萎縮症とまとめて呼ばれる。

診断はどう行うのか。

同センターの解説では、国際的な診断基準に沿った診断が広く行われているという。症状の組み合わせに加え、脳のMRIで小脳や脳幹の萎縮といった変化を確かめ、SPECTやPETによる脳の血流・代謝の検査、血圧や膀胱の働きを調べる自律神経の検査なども参考にする。似た症状のパーキンソン病などとの見分けが必要になる病気でもある。

原因はまだ解明されていない。ほとんどは家族に同じ病気の人がいない孤発例で、ごくまれに家族内で発症するケースがあるという。治療では、病気の進行を止める方法は確立しておらず、それぞれの症状を和らげる治療を行う。同センターによれば、令和元年度末の統計で国内の患者数は1万1387人ほど。症状の出方や進み方は人によって異なり、ここで挙げた一般的な説明が本人の状態に当てはまるわけではない。

報道への一言と、寄せられた励まし

公表から数時間で、複数のメディアが投稿を記事にした。これを受けて本人は同じ日の午後6時8分(日本時間)、再びXを更新している。

「わー、Yahooニュースになってる。日刊スポーツの取材受けてないけど。裏を取らずに、Xのポストだけで記事書いちゃうのね。私がウソの投稿をしてるかも知れないのに。」

取材を受けていない媒体が、X投稿だけを基に記事を出したことに触れた投稿だった。

報告の投稿には、ファンからの書き込みが相次いだ。返信には「難病に負けず頑張ってください!応援しています!」「希望をもって頑張ってほしいです」といった言葉が寄せられた。報告の投稿についた「いいね」は、10月8日時点で2900件を超えた。

「普通に生活出来てます」。病名を伝えた投稿で、阿曽山大噴火は自分の今をそう書いた。10月28日には新刊の発売が控えている。

[文/構成 by エンタメライター 和泉ユウスケ]

寄稿者

和泉ユウスケ
映画とアニメのことばかり書いているライターの和泉です。Webメディアで映画レビューを書き始めて9年になりました。深夜アニメは毎クール20本前後を追いかけ、映画館には月に数回、公開初日にもよく出没します。公開日・配信日・キャスト情報は正確に、ネタバレには慎重にお届けします。

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