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岡田陸、アジア大会柔道90キロ級で金 前回王者を延長で破り日本勢3大会ぶり

岡田陸、アジア大会柔道90キロ級で金 前回王者を延長で破り日本勢3大会ぶり

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

柔道男子90キロ級の岡田陸(24)=旭化成=が10月2日、愛知・名古屋アジア大会で優勝した。決勝は前回覇者のエルラン・シェロフ(キルギス)と延長にもつれ、40秒足らずで大内刈りの技ありを奪った。日本勢の優勝はこの階級で3大会ぶり。北海道出身選手では今大会初の金メダルとなった。

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延長40秒足らず、大内刈りで前回王者を倒す

愛知国際アリーナで2日に行われた男子90キロ級決勝は、岡田と、2023年杭州大会の金メダリストであるエルラン・シェロフ(28)=キルギス=の顔合わせだった。連覇を狙う相手に序盤から足技で攻めるが、シェロフも崩れない。双方に指導が出た後は、シェロフが攻勢を強め、岡田だけに指導が与えられた。TBS NEWS DIGによると、ポイントが入らないまま、勝負はゴールデンスコア方式の延長戦へ。

試合が動いたのは、延長に入って40秒足らずのことだった。

積極的に前へ出た岡田が大内刈りで相手を前へ押し倒し、技ありを奪った。この一撃で勝負は決まった。日本勢がこの階級で優勝するのは3大会ぶりだ。スポーツ報知は、同じ階級では12年ぶりの金メダルと伝えた。

読売新聞によると、岡田は武器の大内刈りを警戒される中、大外刈りなどでも攻めて相手を惑わせた。最後は得意技で決め、「結果として得意技で最後に決められた。新しい自分のパターンとして持ち帰りたい」と話し、手応えをのぞかせた。

初戦から準決勝まで一本勝ちで決勝へ

初戦から勢いがあった。eJudoによると、1回戦はネパールの選手から27秒で技ありを奪い、35秒に内股で一本。準々決勝も一本で突破した。大内刈りに加えて内股がさえ、同じ形から前後に攻められたことで攻撃の幅が広がったと、eJudoは分析する。

準決勝の相手は、読売新聞が世界ランキング上位と紹介する韓国の金鍾勲。岡田は内股で投げ、3分37秒に一本勝ちで決勝へ進んだ。初戦から準決勝までの3試合は、すべて一本で勝ち上がった。

一本が出なかったのは、決勝だけだ。

「アジア大会で必ず金」と語った4月の初優勝

岡田は国際大会でも結果を残してきた。スポーツニッポンによると、2025年のグランドスラム(GS)ウランバートル大会で優勝し、2026年3月1日のGSタシケント大会は90キロ級で3位だった。

4月5日には福岡国際センターで全日本選抜体重別選手権が開かれた。世界選手権(10月・バクー)の代表最終選考会を兼ねた大会で、岡田は初優勝を飾る。北海道新聞によると、決勝はゴールデンスコア方式の延長戦に入ったが、岡田は勝ち急がず冷静だった。相手が指導3つを受け、反則勝ちが決まった。

この優勝でアジア大会代表に選ばれた岡田は、同紙の取材に「アジア大会で必ず金メダルを取って、勢いに乗りたい」と意気込みを語った。2年後のロサンゼルス五輪出場も見据える。宣言どおりの結果が、2日の決勝で形になった。

北海道出身選手で今大会初の金、母の前でメダル

岡田は札幌市出身で、月形町の月形小学校の出身。北海道新聞は2日、北海道出身選手として今大会初の金メダルだと報じた。同紙によると、両親の支えで中学から道外に出て実力を培ったという。

支えたのが母の恵さんだ。母が夜勤で工面し、国内外で応援を続けてきたと、北海道新聞は伝える。優勝後は会場で見守る母に、胸のメダルを見せた。

大会開幕の9月19日、北海道新聞は岡田を、指導者から授かった「センスがないのが、おまえの長所だ」との言葉を胸に努力してきた選手として紹介した。2日夜の記事では「努力の天才」と形容する。その岡田が、決勝では得意の大内刈りで勝負を決めた。

村尾、田嶋が待つ階級で「スタートライン」

この日は男子100キロ級の増地遼汰朗(京葉ガス)と、女子78キロ級の杉村美寿希(パーク24)も優勝した。読売新聞によると、柔道の個人戦は男女各4個の金メダルで幕を閉じた。男子100キロ超級の太田彪雅(旭化成)は決勝で敗れて銀メダル、女子78キロ超級の椋木美希(ブイ・テクノロジー)は3位決定戦を制して銅メダルだった。

読売新聞は、岡田を国内の90キロ級で3番手と位置づける。パリ五輪銀メダルの村尾三四郎(JESエレベーター)と、世界選手権の優勝経験がある田嶋剛希(パーク24)が立ちはだかる階級だ。

アジア王者となった岡田は、同紙に「やっとスタートラインに立てたという気持ちでやっていきたい」と話した。国内の2人に挑む日々が、ここから始まる。

関連記事:近藤美月と兄・近藤隼斗が同日に金メダル、アジア大会柔道初日 美月は女子48キロ級で一本勝ち、隼斗は男子60キロ級で柔道日本男子の金第1号

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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