中井飛馬、アジア大会BMXレース2大会連続金 木内彪凱と日本勢ワンツー、女子は畠山紗英が金

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
愛知・名古屋アジア大会第10日の28日、自転車BMXレース男子で中井飛馬が30秒103で優勝し、杭州大会に続く2大会連続の金メダルを手にした。21歳の木内彪凱が30秒583で2位に入り、日本勢のワンツー。女子は畠山紗英が33秒401で制し、日本は男女そろって頂点に立った。
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予選から決勝まで全4レース1着、中井が2連覇
愛知・名古屋アジア大会は28日、名古屋競輪場内に設けられたBMXレースコースで自転車BMXレースの男女決勝を行った。男子は中井飛馬(26)=ビーズインターナショナル=が30秒103で優勝。2023年の杭州大会に続く2大会連続の金メダルとなった。
2位は木内彪凱(21)=日体大=で、タイムは30秒583。中井との差は0秒48だった。日本勢が表彰台の1番上と2番目を占めるワンツーフィニッシュで、表彰式では2人が並んで日の丸と君が代に浸った。
中井の強さは数字にも出る。3回走る予選(モト)をすべて1着で通過し、一発勝負の決勝も制した。4レース全勝の”完全優勝”。スポーティングニュースによると、決勝ではスタート直後の直線で飛び出し、最後まで先頭を譲らなかった。
本人の感覚は少し違った。時事通信の取材には決勝について「ちょっと出遅れた」と話しており、それでもライン取りとコーナリングの技術で勝ち切った。デイリースポーツは、最初のコーナーで一気に前に出たと伝えている。
ゴール後、中井は自転車を両手で抱え上げて客席の声援に応え、2位の木内と抱き合った。
BMXレースとはどんな競技か
BMXレースは、起伏が連続するコースを最大8人が同時にスタートし、着順を争う種目だ。選手同士の接触や転倒も起きるため、「自転車の格闘技」とも呼ばれる。
名古屋のコースは全長330メートルで、高さ5メートルのスタートヒルから一気に下る。決勝は8人の一斉スタートで、予選の着順合計で上位に入った選手が進む仕組みだ。この日は雨で路面がぬれ、女子決勝は悪条件の中で行われた。
アジア大会のBMXレース男子で日本勢が勝つのは、これで3大会連続となる。2018年ジャカルタ大会で長迫吉拓が金メダルを取り、23年杭州大会で中井が続いた。流れは途切れていない。
名古屋を「本拠地」にした1年、ロス五輪への足場
中井は新潟県上越市の出身。幼い頃から海外のレースに出場し、米国やフランスに拠点を置いて力をつけてきた。約1年前に練習拠点を名古屋へ移し、アジア大会の会場になったこのコースで走り込んできた。
デイリースポーツによると、中井は「めちゃくちゃうれしい。(自国開催の)重圧が大きかった分、喜びも大きい」と語った。時事通信には「自国開催で緊張感がすごかった。すごくうれしいし、解放された」と打ち明けている。地元開催の重圧は、それだけ大きかったのだろう。
五輪には縁がなかった。2021年の東京五輪は代表の補欠で出番がなく、24年パリ五輪は出場枠を得られなかった。時事通信の取材に、名古屋へ移った理由を「ロサンゼルス五輪に向けて引っ越してきた」と明かし、目標を「一つ一つのレースで結果を出して、ロスでメダルを取ることが目標」と話した。
デイリースポーツの取材では「緊張感の中で1位を走り続けるのは簡単ではない。(28年ロサンゼルス)五輪に向けて大きなプラス。メダルも(獲得)圏内になる」と手応えを口にした。
3年前の杭州大会に続き、今度は予選から一度も負けずに2連覇を決めた。
21歳の木内が銀、「飛馬くんに続けた」
2位の木内は静岡県伊豆の国市の出身で、日体大に在籍する21歳だ。昨年のアジア選手権ではU23(23歳以下)のカテゴリーで銀メダルを取っている。
予選は順調ではなかった。JOCの記録によると、木内は予選1本目で3着にとどまったが、その後の2本をいずれも1着で走り、決勝へ進んだ。決勝はスタートで出遅れて一時4番手となったが、最初のコーナーから2人を抜き、2着でゴールした。
レース後、木内は「飛馬くんに続けたことが何よりも良かった」とコメントした。5歳上の先輩の背中を追い、21歳でアジア大会の銀メダルをつかんだ。
女子は畠山紗英、決勝の出遅れを逆転で金
女子は東京、パリの両五輪に出場した畠山紗英(27)が33秒401で金メダルに輝いた。時事通信によると、この種目での日本女子の金メダルは初めてになる。
畠山も予選3本をすべて1着で終え、全レースを制した。ただ、決勝はすんなりとは始まらなかった。コース選択の順番に誤りがあり、選手はいったん待機場所に戻された。仕切り直しのスタートで出遅れ、リャオ・ワンイー(中国)に先行を許す。
それでも慌てなかった。冷静に立て直して一気に中国選手をかわし、そのまま先頭でゴールした。最後は1秒以上の差をつけている。
スポーティングニュースによると、畠山は「前回のアジア大会では負けていたので、初優勝ができて本当にうれしい。昨年怪我をして、こうして復活できたことは最高の気分」と喜んだ。一方で「ただ、予選とは違って決勝で出遅れてしまったあたりは悔しい」とも話し、満足しきってはいない様子だった。時事通信には「日本開催だし、絶対に勝ちたかった」と語っている。
2018年のジャカルタ大会は決勝で転倒し、23年の杭州大会はけがのため出場できなかった。自国開催の舞台で、ようやくアジア大会の金メダルに手が届いた。
同じ女子決勝には西村寧々花も出場し、4位だった。
自転車は29日からトラック種目へ
日本の自転車競技は、BMXレースの金2、銀1を加え、28日までに8個のメダルを手にした。29日からはトラック種目が始まり、メダルを狙う機会はまだ続く。
その先に見えるのが2028年のロサンゼルス五輪だ。中井は「ロスでメダルを取ることが目標」と公言しており、畠山も東京、パリに続く五輪の舞台がかかる。名古屋で見せた2人の完全優勝が、2年後にどうつながるのか。
[文/構成 by スポーツライター 南條楓]








































































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