那須川天心、前日計量はリミットの53.5キロ「俺が主人公」 忌野清志郎のTシャツで登場、井上拓真は53.4キロ

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WBC世界バンタム級タイトルマッチの前日計量が9月26日に都内であり、挑戦者の那須川天心(28)はリミットちょうどの53.5キロ、王者の井上拓真(30)は100グラム少ない53.4キロで、2人とも1回でパスした。那須川は忌野清志郎のTシャツ姿で現れ、「俺が主人公ですから」と言い切った。試合は27日、TOYOTA ARENA TOKYOで行われる。
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2人とも一発クリア、那須川はリミットぴったり
再戦を翌日に控えた2人が、都内のホテルで最後の関門を越えた。先に計量台に乗った王者の井上は53.4キロ。続く那須川はリミットと同じ53.5キロで、ともに1回でクリアとなった。
数字だけを見れば100グラムの差にすぎない。井上は余裕を残し、那須川は上限いっぱいまで体を作り込んできた。どちらも減量に失敗した様子はなく、万全の状態でリングに向かう。
計量後のフェースオフでは、2人が13秒あまり無言でにらみ合った。視線をそらさずに向き合った末、先に手を差し出したのは王者の井上だった。那須川もこれに応じ、短い握手で計量の場を締めくくっている。
会場には兄の井上尚弥も姿を見せ、弟が計量をクリアする様子を見届けた。
忌野清志郎のTシャツと「ロックで行く」
この日、那須川の装いが目を引いた。ピンクのパーカーの下に着ていたのは、ロック歌手の忌野清志郎がプリントされたTシャツ。計量の前日に贈られたものだという。計量の直前に脱いで台に上がったが、その一枚には本人なりの意味があった。
「ロックで行くんで、今回の試合。ロックな」
那須川はそう切り出し、「自分のエネルギーをぶつけるっていうだけですね」と続けた。忌野清志郎は2009年に亡くなった日本のロックの第一人者で、型にはまらない生き方でも知られる。前回の敗戦から10カ月、那須川はその姿勢を自分の戦い方に重ねた。
報道陣への言葉は、いつも以上に強かった。
「見とけよって。俺が主人公ですから。やってやるよ」
キックボクシング時代から数えて、那須川は格闘技の公式戦で長く無敗を続けてきた。そのキャリアで初めて黒星を喫した相手が井上だ。「主人公」という言葉には、物語の続きを自分の手で書き換えるという決意がにじむ。
前回は判定負け、10カ月での再戦
2人が初めて拳を交えたのは2025年11月24日。舞台は今回と同じTOYOTA ARENA TOKYOで、空位のWBC世界バンタム級王座をかけた一戦だった。
12ラウンドを戦い抜いた末、判定は3-0で井上を支持した。スコアは116-112が2人、117-111が1人と明確な差がついた。7戦全勝でプロボクシングの世界初挑戦に臨んだ那須川にとって、キックボクシング時代を含めた格闘技キャリアで初めての敗戦となった。
戦績は井上が24戦22勝(5KO)2敗、那須川が9戦8勝(3KO)1敗。井上はベルトを守る立場、那須川は奪いに行く立場で、前回とは構図が変わった。
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前日のにらみ合いで握手を求めた井上も、言葉では一歩も引かない。Prime Videoの勝者予想で那須川の勝利が52.2%と上回ったことについて、25日の記者会見で「ますますやる気が起きた。見とけよという感じ」と語った。
井上は「見とけよ」、那須川も「見とけよ」。
同じ言葉を口にした2人が、27日に同じリングで向き合う。
試合はPrime Videoで独占ライブ配信
試合は「Prime Video Boxing 16」のメインイベントとして行われ、Prime Videoで独占ライブ配信される。Amazonの発表によると、日本のプライム会員は追加料金なしで視聴できる。プライム会員は年会費5,900円(税込)または月会費600円(税込)で登録できる。
当日は井上対那須川のほか、坪井智也対リカルド・マラジカのWBC世界スーパーフライ級王座決定戦、西田凌佑対サム・グッドマンのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦など、4つの世界戦が組まれている。
Prime Videoでは27日まで、2人の過去試合を含む「Prime Video Boxing」の14試合を見放題で配信中だ。前回の一戦を見直してから本番に臨むこともできる。
100グラムの差が映す2人の準備
前回の判定は3人とも井上を支持し、4ポイント以上の差がついた。那須川がその差をどう埋めてくるのか。10カ月の間に積み上げたものが、12ラウンドの中で試される。
リミットいっぱいまで体を仕上げた挑戦者と、100グラムを残して計量を終えた王者。どちらの準備が正しかったのか、答えは27日夜のリングで出る。
那須川は計量の場で「かき乱しますよ。いろんなね、幻想を」とも口にした。「主人公」を名乗った28歳が王座を奪うのか、それとも井上が再び壁となるのか。
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[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]








































































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