なぜ?ヤマト運輸公式Xが一般ユーザーを次々ブロック認めるも理由は明かされず 外国人採用めぐり?「意見言っただけなのに」困惑の声

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ヤマト運輸の公式Xアカウントが、同社の外国人ドライバー採用計画に意見を投稿した一般ユーザーを相次いでブロックした。同社は取材に対しブロックの事実を認めたが、個別の理由は非公開。背景には「物流の2024年問題」に端を発する深刻な人手不足があり、企業のSNS上での情報発信と利用者との対話のあり方が問われている。
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ヤマト運輸、公式Xでユーザーを相次ぎブロック 外国人採用への意見が引き金か
宅配便最大手のヤマト運輸が、同社の公式X(旧ツイッター)アカウントで、一般ユーザーを相次いでブロックしていることが分かった。ブロックされたと訴える複数のユーザーに共通するのは、同社が進める外国人ドライバーの採用方針について、疑問や不安を表明する投稿をしていた点だ。SNS上では「意見を言っただけで遮断された」などと困惑の声が広がる。
この事態は2025年後半から報告が散見され始め、2026年2月に入り複数のメディアが報じた。X上では「ヤマト運輸にブロックされてた。外国人ドライバー採用についてポストしたからかな?」「ベトナム人ドライバー雇うのは不安ですってコメントしてました。今見たらブロックされてました」といった投稿が確認できる。企業が消費者からの意見に対し、対話ではなくブロックという手段で応じたことへの批判も上がる。
背景に「物流2024年問題」と500人規模の外国人採用計画
今回の問題の根底には、物流業界が直面する深刻な人手不足がある。特に2024年4月からトラックドライバーの時間外労働に上限規制が適用された「物流の2024年問題」は、輸送能力の低下を招き、各社は人材確保を急務としていた。
こうした状況を受け、ヤマト運輸は2025年11月13日、ベトナムのIT大手FPTグループと連携し、特定技能制度を活用して外国人ドライバーを採用する計画を発表した。毎年100人の採用を目指し、5年間で最大500人規模となる見込みだ。ヤマトグループが特定技能制度で外国人ドライバーを採用するのは、これが初めての取り組みだった。
育成プログラムも具体的だ。ベトナムで半年間、日本語や安全について学んだ後、日本で1年間、さらに高度な教育と大型免許取得支援を受ける。その後、拠点間輸送を担う大型トラックドライバーとして5年間勤務する計画だ。この大規模な採用計画に対し、一部の利用者からは運転技術や日本語でのコミュニケーション能力、安全管理体制などへの懸念が示されていた。今回のブロック騒動は、こうした利用者の声がSNS上で表明された直後に起きた。
「間違いありません」ヤマト運輸はブロックの事実を認めるも理由は非公開
一連のブロックについて、週刊女性PRIMEなどの取材に対し、ヤマト運輸は「該当の事案は、ヤマトグループ公式アカウントで間違いありません」と回答し、ユーザーをブロックした事実を認めた。企業の公式アカウントがユーザーをブロックしたことを公に認めるのは、比較的珍しい対応だ。
しかし、個々のアカウントをブロックした経緯や具体的な理由については、「個別の事案に関するご質問については、回答を差し控えさせていただきます」と説明を避けた。その上で、「皆さまからいただいたご意見は真摯に受け止め、今後のより良いSNS運用に生かしてまいります」とコメントし、今後の改善に意欲を見せる姿勢を示した。
「意見を聞かずに遮断」SNSで広がる困惑と企業のSNSポリシー
企業が利用者の意見に対してブロックで応じたことに、SNS上では疑問の声が上がっている。企業と消費者の重要な接点であるSNSで、意見表明が遮断されたことへの戸惑いが大きい。
一方で、ヤマトホールディングスは公式サイトで「ソーシャルメディアポリシー」を公開している。その中には、フォロー・ブロックに関する項目があり、「悪質と考えられるコメントが繰り返される場合は、当該ご利用者さまアカウントのブロックをさせていただく場合がございます」との記載がある。さらに、その際に利用者への通知は行わないとも明記する。
今回の対応がこのポリシーに基づいたものかは不明だ。しかし、何が「悪質」にあたるかの判断基準は企業側に委ねられており、意見や批判と、誹謗中傷や不適切な投稿との線引きの難しさが浮き彫りになった。
“対話”か”遮断”か 企業SNSと消費者の距離感が問われる
企業にとってSNSは、情報発信やブランドイメージ向上のためのツールであると同時に、消費者との直接的な対話の窓口でもある。キャンペーンの告知や親しみやすい投稿でファンを獲得する一方、サービスへの不満や批判的な意見が寄せられる場にもなる。
今回のヤマト運輸の対応は、企業がSNS上で寄せられる多様な意見とどう向き合うべきかという課題を提示した。人手不足という経営課題への対策が、思わぬ形で消費者とのコミュニケーション摩擦を生んだ格好だ。SNSという公共性の高い空間で、企業と消費者がどのような距離感を保つべきか。そのあり方が、改めて問われる事態となった。
[文/構成 by さとう つづり]




































































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