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坂本花織のフリー(FS)曲は『愛の讃歌』鈴木明子への憧れから生まれた集大成プログラム 歴代使用曲一覧も【ミラノ冬季オリンピック2026】

坂本花織のフリー(FS)曲は『愛の讃歌』鈴木明子への憧れから生まれた集大成プログラム 歴代使用曲一覧も【ミラノ冬季オリンピック2026】

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フィギュアスケートの坂本花織(25)<シスメックス>が、ミラノ・コルティナ五輪女子シングルで銀メダルを獲得した。ショートプログラム2位から臨んだフリーでは、長年憧れた鈴木明子の代表作『愛の讃歌』を舞い、スケート人生の集大成を表現。金メダルには届かなかったが、3大会連続の五輪で有終の美を飾った。

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坂本花織、有終の銀メダル ミラノ五輪FSで『愛の讃歌』舞う

ミラノ・コルティナ冬季五輪は大会第14日の19日(日本時間20日)、フィギュアスケート女子シングルのフリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位の坂本花織(25)<シスメックス>が銀メダルを獲得した。SP首位だった中井亜美(17)<TOKIOインカラミ>が銅メダル。アメリカのアリサ・リュウが逆転で金メダルを手にした。

坂本は自身のスケート人生の集大成と位置づけるフリー「愛の讃歌」を情感豊かに滑りきった。技術点(TES)は72.83点、表現力を示す演技構成点(PCS)は74.84点で、フリーの合計得点は147.67点だった。SPの77.23点と合わせた合計は224.90点となった。演技後、坂本は安堵の表情を見せ、万感の思いでリンクを後にした。

今大会での坂本(銀)と中井(銅)の複数メダル獲得は、フィギュアスケート女子シングルでは日本史上初の快挙。また、中井は17歳299日でのメダル獲得となり、浅田真央の19歳(2010年バンクーバー五輪銀メダル)を上回り、日本女子フィギュアスケート史上最年少のオリンピックメダリストとなった。日本勢のフィギュアスケートでの複数メダル獲得は、2022年北京五輪の団体戦(銀メダル)と坂本花織の個人戦(銅メダル)以来4年ぶりだった。

12年越しの夢、憧れの鈴木明子から受け継いだプログラム

坂本がラストダンスに選んだフリー曲は、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの名曲をメドレーにした「愛の讃歌」。この選曲には、12年越しの特別な思いが込められていた。きっかけは、2014年のソチ五輪。当時、坂本が憧れていた鈴木明子さんが現役最後のシーズンのSPでこの曲を滑るのを見て、「自分が引退するシーズンは絶対にこの曲を使いたい」と心に決めた。

プログラムは「愛の讃歌」を中心に、「バラ色の人生」「水に流して」というピアフの代表曲3曲で構成。フランスの歌手パトリシア・カースによる現代的なアレンジ版が使用された。振付は、北京五輪後からタッグを組むマリー=フランス・デュブレイユ氏が担当。坂本は「21年間やってきたものを、プログラムの4分で表現しきる」と語り、恋愛の歌ではなく、自身のスケートへの愛を表現するプログラムに仕上げた。

シーズン前には、憧れの鈴木さん本人と話す機会もあった。ステップの途中で動きを止めて「間」を作ることや、ジャッジへのアピールの重要性など、具体的な助言を受けた。鈴木さんは坂本のプログラムについて「滑りのスケールの大きさと、ワーッと歌い上げて広がっていくような感覚が非常に合っている」と評価。「彼女の人生そのものをこのプログラムに込めて、『これが坂本花織なんだ』というものを出してもらえたら」とエールを送っていた。

SP「Time To Say Goodbye」と集大成のシーズン

今季限りでの引退を表明している坂本にとって、ショートプログラム(SP)の「Time To Say Goodbye」もまた、集大成を象徴する一曲だ。この曲名から別れを連想させるが、坂本自身は「ここで終わりというよりかは、次の自分に向けて。次に進むためのショートプログラム」とその意図を説明する。

振付は、北京五輪シーズン以来4季ぶりにタッグを組んだブノワ・リショー氏。「どうしてもブノア先生にお願いしたいっていう自分の強い意志があった」と語るほど、信頼を寄せる振付師との再タッグで、キャリアの最終章に臨んだ。

集大成のシーズンは、決して平坦な道のりではなかった。グランプリ(GP)シリーズ初戦のフランス大会では、17歳の中井亜美に敗れ2位。しかし、第4戦のNHK杯では今季世界最高得点を更新して優勝を飾った。12月のGPファイナルではSP5位と出遅れながら、フリーで圧巻の巻き返しを見せて3位表彰台を確保。そして、五輪代表最終選考会となった全日本選手権では、他を寄せ付けない演技で5連覇を達成し、日本女子史上初となる3大会連続の五輪代表の座を掴み取った。

「カオリの讃歌」に称賛、楽曲にも異例の注目

坂本の集大成プログラムは、多くのファンの心を打った。SNSではフリーの演技後、「坂本花織の愛の讃歌を堪能させてもらった」「素晴らしい演技だった」といった称賛の投稿が相次いだ。

今シーズン、彼女の演技は音楽界にも影響を広げた。特に団体戦のSPで「Time To Say Goodbye」を披露した後、この曲への注目が爆発的に高まった。iTunes Storeのポップチャートでは、演技前は200位圏外だったサラ・ブライトマンのソロ版が翌日にはトップ5入り。ダウンロード数は前日比で2050%という驚異的な伸びを記録した。

この熱狂は楽曲を歌う本人にも届いた。世界的ソプラノ歌手のサラ・ブライトマンは、団体戦ショートプログラム後(2026年2月7日頃)に自身のX(旧ツイッター)で「坂本花織選手、オリンピック女子フィギュアスケート団体戦ショートプログラムで1位を獲得、おめでとうございます!そして演技に“Time To Say Goodbye”を選んで頂き感謝申し上げます」と祝福コメントを発表していた。個人戦でも同曲を使用したことで、音楽界にも影響を広げた。

世界女王の軌跡と今後 歴代プログラム一覧

4歳でスケートを始め、神戸市で中野園子コーチらの指導のもと才能を開花させた坂本。2018年平昌五輪に17歳で初出場し6位入賞。2022年北京五輪では個人で銅メダル、団体で銀メダルを獲得した。その後、世界選手権で2022年から日本選手初の3連覇という偉業を成し遂げ、世界のトップスケーターとしての地位を不動のものにした。

今大会で競技生活に一区切りをつけた坂本は、引退後のセカンドキャリアとしてコーチへの道を考えていると公言している。多くの経験と実績を積んだ世界女王が、今後は指導者としてフィギュアスケート界にどう貢献していくのか、その新たな一歩が期待される。

坂本花織 歴代プログラム使用曲一覧(シニア以降)

※出典: 日本スケート連盟公式サイト、各大会公式プログラム、ISU公式記録等
※横スクロールできます。

シーズンショートプログラム (SP)フリースケーティング (FS)
2025–26Time to say goodbye
曲:サラ・ブライトマン、アンドレア・ボチェッリ
ラ・ヴィ・アン・ローズ / 愛の讃歌 / 水に流して
曲:パトリシア・カース、エディット・ピアフ
2024–25Resurrección del Ángel / La muerte del Ángel
作曲:ギドン・クレーメル
ミュージカル『シカゴ』より「オール・ザット・ジャズ」
2023–24Baby, God Bless You
曲:清塚信也
Wild is the Wind / Feeling Good
2022–23Rock With U / Feedback
曲:ジャネット・ジャクソン
Elastic Heart
曲:シーア
2021–22映画『グラディエーター』より Now We Are Free
作曲:ハンス・ジマー
ドキュメンタリー映画『WOMAN』より No More Fight Left In Me ほか
2020–21バッハ・ア・ラ・ジャズ映画『マトリックス』サウンドトラックより
2019–20No Roots
曲:アリス・マートン
映画『ピアノ・レッスン』より
2018–19From my first moment
ボーカル:シャルロット・チャーチ
映画『ピアノ・レッスン』より
2017–18月光
作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
アメリ
作曲:ヤン・ティルセン

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

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