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ミラノ五輪を観て確信した ― 船木和喜の飛型を超えるジャンパーは、まだ現れていないと思った話

ミラノ五輪を観て確信した ― 船木和喜の飛型を超えるジャンパーは、まだ現れていないと思った話

ミラノ・コルティナ2026五輪のスキージャンプも結局、明け方まで起きて観戦して、本当に興奮し感動しました。選手の皆様には感謝しかありません。

そして、この興奮をきっかけに、ふと28年前の長野五輪を思い出し、寝る前のベッドの上で船木和喜選手のジャンプを見返すと、その「世界一美しい」と称された飛型の本当の凄さに改めて驚愕。

時を超えても色褪せない伝説のジャンプの記憶と、当時高校生だった僕の思い出をちょっとだけ語らせてください。

目次

ミラノ五輪の熱戦と、ふと蘇った28年前の記憶

いやー、ミラノ・コルティナ五輪のスキージャンプ男子ラージヒル、本当にすごい試合でしたね。日本の二階堂蓮選手が1本目でトップに立った時は、思わず「いける!」と叫んでしまいました。結果はスロベニアのドメン・プレブツ選手に逆転を許して惜しくも銀メダルでしたが、初出場で個人ノーマルヒルの銅、混合団体の銅に続く3つ目のメダル獲得は、本当に見事なものです。

テレビの前で興奮しながら、ふと、ある記憶が鮮明に蘇ってきたんです。

いまから28年前の1998年、日本中が熱狂の渦に包まれた長野オリンピックです。当時、僕は高校生、16歳でした。学校ではあまり話題にしていなかったか、記憶にないだけか忘れましたが、その時は母がオリンピックが好きでよく見ていたのでジャンプのルールなんかも聞きながら見ていたのを覚えています。

日本中が熱狂した長野五輪と「世界一美しいジャンプ」

長野五輪といえば、やはりスキージャンプ日本代表「日の丸飛行隊」の活躍を思い出しますね。特に、船木和喜選手の存在感は圧倒的でした。個人ラージヒルと団体で金メダル、個人ノーマルヒルで銀メダルと、まさに日本のヒーロー。

中でも語り草になっているのが、個人ラージヒル2本目のジャンプ。

1本目を終えて4位だった船木選手は、逆転をかけた大一番で132.5mの大ジャンプを決めました。そして、何がすごかったかというと、着地のテレマーク姿勢(スキーの片足を前後に開いて着地する技術)も完璧に決まり、なんと審判員5人全員が20点満点をつけたのです。オリンピックの歴史上、これは初めての快挙でした。

正直にいいますと、高校生だった僕は、その「飛型点満点」の本当の価値をまったく理解していませんでした。

「なんかすごいらしい」とは思っても、結局ジャンプは遠くに飛んだもん勝ちくらいにしか考えていなかったんですね。ただただ、原田雅彦選手の「ふなきぃ〜!」という叫びと、日本中が歓喜に沸いたあの光景だけが、強烈な思い出として残っていました。

28年の時を経て理解した、船木和喜の飛型の「本当の凄さ」

今回、ミラノ五輪を観てジャンプ熱が再燃した僕は、YouTubeで長野五輪の映像を探して、改めて船木選手のジャンプを見返してみたんです。そして、文字通り、愕然としました。

なんだ、この美しいジャンプは…と。

低く鋭く踏み切った後、スキー板と体が一体になったかのような深い前傾姿勢を保ち、まるで猛禽類が獲物を狙うかのように滑空していく。そして最後の着地まで、一分の隙もない。高校生の僕には分からなかった芸術性が、そこにはありました。

スキージャンプの得点は、飛んだ距離をポイント化した「飛距離点」と、ジャンプの美しさを評価する「飛型点」の合計で決まります。

最高点と最低点を除いた3人の合計60点が満点

飛型点は5人の審判が20点満点で採点し、最高点と最低点を除いた3人の合計60点が満点なのですが、この採点形式で、船木選手はジャッジ全員5人から20点満点を引き出しました。

つまり、船木選手は誰もが完璧と認めるジャンプを見せたわけですね。

28年という長い年月が経ち、ルールや用具も進化しているのに、彼のジャンプのカッコよさはまったく色褪せていない。むしろ、今見るとその凄さがより際立って感じられて、なんだか涙すら出てきました。

もちろん、プレブツ選手や二階堂選手をはじめ、現代のトップジャンパーたちの技術もとんでもなく高いと思います。それでも、まるで船木選手だけ時が止まっているかのような美しい飛型を超えるジャンパーは、まだ現れていないんじゃないか。そんな確信めいた思いを抱いたものです。

SNSでも共感の声「船木さんのジャンプは別格」「今見ても美しい」

実は、今回のミラノ五輪期間中、船木さんご本人がテレビ番組で解説をされていて、SNSでもかなり話題になっていましたね。「船木さん、50歳でまだ現役なの!?」とか「解説が的確で分かりやすい」といった驚きの声がたくさん上がっていました。

そして、そうした投稿に混じって、「やっぱり船木さんのジャンプは別格だった」「今見ても世界一美しい」といった声も多く見られました。動画のコメントにもたくさんありました。

僕と同じように、長野の記憶を呼び覚まされ、船木選手のジャンプの美しさを再認識した人がたくさんいたんですね。なんだか、嬉しい気持ちになりました。

色褪せない飛型と、次世代へ受け継がれる翼

驚くべきことに、船木選手は今も現役のスキージャンパーとして飛び続けています。それだけでなく、ご自身で事業を立ち上げ、後輩ジャンパーの就職先を確保したり、用具を贈呈したりと、後進の育成にも力を注いでいるとのことです。長野の金メダリストが、今もなお日本のジャンプ界を支え続けている。この事実に、また胸が熱くなりました。

ミラノ五輪で素晴らしい活躍を見せた二階堂選手や、絶対的エースとしてチームを牽引する小林陵侑選手。彼らが大空へ羽ばたく姿を見ていると、船木選手たちが築き上げた「日の丸飛行隊」の魂が、確かに受け継がれているのを感じます。あの28年前の感動は、決して過去のものではなく、今につながる物語の始まりだったんですね。

色褪せない伝説に思いを馳せつつ、新たな歴史を刻んでいく新世代のジャンパーたちの活躍を、これからも楽しみに応援していきましょう!

[文/構成 by HIKOMARU(フリーライター)]

寄稿者

HIKOMARU
WEBライター歴12年のフリーライター。主にコラムを中心に幅広いジャンルを執筆。難しい話も、できるだけかみくだいて書くのが得意。WordPressでのブログ運営やライター講師の経験もあり、SEOも大好きなのだが、やはり自分が熱がこもるトピックを好んで書く習性あり。

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