松本正志さん死去、67歳 元阪急投手、1977年夏の甲子園で東洋大姫路を優勝に導きドラフト1位入団、引退後は用具担当

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オリックスは14日、元阪急投手で球団職員だった松本正志さんが8日に亡くなったと発表した。67歳だった。1977年夏の甲子園で東洋大姫路のエースとして全国制覇を果たし、同年秋のドラフト1位で阪急に入団。1987年に現役を退いた後は、用具担当として36年間チームを支えた。
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オリックスが14日に発表、8日に67歳で死去
オリックスが松本正志(まつもと・しょうじ)さんの死去を発表したのは、きのう14日のことだった。亡くなったのは8日で、67歳。死因は明らかにされていない。
通夜と告別式は近親者のみで執り行われた。遺族の意向で、香典や供花、供物は辞退するとしている。
兵庫県出身の松本さんは、阪急ブレーブスに投手として入団し、引退後は裏方としてオリックスに残った。2024年に定年で退職するまで、球団一筋で過ごした野球人生だった。
延長10回162球、坂本佳一と投げ合った甲子園決勝
高校時代の松本さんは、地元・兵庫の東洋大姫路でエースを務めた。2年生だった1976年春のセンバツでは、準決勝まで勝ち進んでいる。
3年生の1977年夏、全国高校野球選手権大会で全5試合に先発した。決勝の相手は愛知の東邦。1年生エースの坂本佳一と投げ合い、試合は1-1のまま延長戦へもつれ込む。
決着は10回裏だった。東洋大姫路が3点サヨナラ本塁打を放って4-1で勝ち、学校として初めての全国制覇を果たした。松本さんは延長10回を162球で投げ抜く完投。甲子園では春夏通算8試合に登板して6勝1敗という成績を残している。
その秋のドラフト会議で、阪急から1位指名を受けた。2024年に公開されたweb Sportivaのインタビューでは、高校の監督から社会人の神戸製鋼へ進むよう勧められる中、1967年に大洋からドラフト1位指名を受けた従兄弟の小谷正勝さんに相談し、地元の阪急か阪神、在京なら大洋か巨人であればプロ入りしてよいと助言されたと明かしている。
1年目の日本シリーズ、そしてプロ唯一の1勝
1978年に入団した阪急は、リーグ優勝を重ねる黄金期の真っただ中にあった。松本さんは1年目から1軍で6試合に登板し、ヤクルトとの日本シリーズ第7戦にもリリーフで上がっている。
この第7戦は、ヤクルトの大杉勝男の打球をめぐって試合が1時間19分も中断した一戦として知られる。中断明けにマウンドへ向かったルーキー左腕は、チャーリー・マニエルにソロ本塁打を浴びた。
プロ初勝利は1980年6月24日、西宮球場での南海戦だった。救援で挙げたこの白星が、結果的に現役生活でただ一つの勝ち星となる。
通算成績は32試合に登板して1勝3敗。1987年限りでユニホームを脱いだ。
用具担当36年、震災の年も寮へ駆けつけた
松本さんの仕事は、ここから長く続いた。引退翌年の1988年から用具係となり、1992年までは打撃投手も兼ねた。同じ1988年のオフには球団が阪急からオリックスへ譲渡され、チームの名前も本拠地も変わっていく。
1995年の阪神・淡路大震災では、神戸市垂水区の自宅が被害を受けた。それでも松本さんは、当時神戸市西区にあった選手寮「青濤館」へ向かったという。その年、オリックスは「がんばろうKOBE」を掲げてリーグ優勝し、翌1996年には日本一に輝いた。
2005年の近鉄との合併、25年ぶりのリーグ優勝となった2021年からの3連覇も、ベンチの裏側で見届けた。歴代の監督や選手、球団関係者からは親しみを込めて「正志さん」と呼ばれた。
阪急とオリックスで用具担当を務めた期間は36年。2024年2月の宮崎春季キャンプを最後に現場を離れ、同年3月末に定年で退職した。京セラドーム大阪では、選手たちが松本さんを胴上げして送り出した。
「幸せな人生だった」と語っていた野球人生
web Sportivaのインタビューでは、仰木彬監督からその日の天気を聞かれた際、あいまいな答えを許されなかったエピソードを紹介している。自分の仕事に目を配り、準備を怠るなという教えだったと受け止めていた。
退職後もチームの戦いぶりを気にかけながら、ゴルフを楽しむ日々を送っていたという。かつてスポニチの取材には、自らの歩みを「幸せな人生だった」と語っていた。
甲子園の優勝投手として注目を集めてプロ入りし、勝ち星は1つ。それでも、その後の36年間で数えきれない試合をグラウンドの裏から支えた。阪急とオリックスの両方を知る裏方が、67歳で旅立った。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]








































































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