堤聖也が王座獲得2年でX投稿『前に進みたい』 休養王者を経て現在WBA1位、王者・増田陸は再戦希望

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
元WBA世界バンタム級王者の堤聖也(30)=角海老宝石=が10月13日、自身のXで世界王座獲得から2年が経ったと報告し、「前に進みたい」とつづった。2年間で戦えたのは2試合だけ。けがで予定の試合が中止になった末に休養王者とされ、WBAの最新ランキングでは同級1位に置かれている。正規王者の増田陸(29)=帝拳=は堤との再戦を望んでいる。
「足踏みしている感覚」2年目の投稿で明かした本音
投稿は10月13日の午後2時51分(日本時間)。ベルトを両手で掲げる自身の写真を添え、こう書き出した。
「10/13 世界王者になって2年が経ちました この2年間で2試合しかできていない、やるせ無いし情けない気持ちもありますが財産になる試合でした」
続けて「ただ、チャンピオンになってからずっと足踏みしている感覚」と胸の内を明かし、「前に進みたい、残りの競技人生でまだまだ見られるものがあるはず。そこに向かって頑張ります」と結んでいる。悔しさと前向きな気持ちが同じ投稿の中に並ぶ。
同じ日の夜には、2年前の試合を観客席から撮ったファンの動画を引用し、「観客席からのシーン!嬉しいなあ、ありがとうございます!!」と喜んだ。
2年前の2024年10月13日、堤は東京・有明アリーナでWBA世界バンタム級王者の井上拓真(大橋)に挑み、3-0の判定勝ちで世界王座を手に入れた。井上は高校2年のインターハイ準決勝で敗れた相手で、12年越しの雪辱にもなった。
防衛2回、その後に続いた空白
王者になってからの試合は、投稿にあるとおり2つしかない。
1試合目は2025年2月24日、有明アリーナでの比嘉大吾(志成)との初防衛戦だった。9回に堤がプロで初めてダウンを喫し、直後に右ストレートで倒し返す打ち合いになり、ジャッジ3人とも114-114の引き分け。王座は守った。
2試合目は同年12月17日、東京・両国国技館でノニト・ドネア(フィリピン)との団体内王座統一戦に臨んだ。5階級制覇のレジェンドを相手に4回にひざが折れる場面がありながら、後半に盛り返して2-1の判定勝ち。暫定王座を吸収して2度目の防衛を果たした。
だが、この試合で鼻骨を折り、手術を受ける。歯車が狂い始めたのはここからだった。
2026年4月に予定していた休養王者アントニオ・バルガス(米国)との統一戦は、鼻の回復が間に合わずに中止となった。WBAは5月31日(日本時間6月1日)に堤を休養王者とし、声明で「最長6か月の期間」その地位を与えると説明していた。6月13日(現地時間)に米国で予定されていたバルガスとジェシー・ロドリゲス(米国)の試合の勝者と、その後6か月以内に統一戦を行うことも条件として付けられた。
ところが、わずか2か月後に状況が一変する。7月31日(日本時間8月1日)に発表されたランキングで、堤は休養王者の欄から外れ、同級1位に置かれた。事実上の王座はく奪だった。
関連記事:堤聖也、WBAが事実上の王座はく奪 休養王者から1位に後退し、元王者も「ふざけてますよね」と憤り
この間、バンタム級の王座は大きく入れ替わっている。6月13日にバルガスを破って王座を獲得したロドリゲスが7月1日(日本時間)発表のランキングでスーパー王者に認定され、空いた正規王座を7月20日に増田と比嘉が争った。増田が2-1の判定で勝ち、世界初挑戦で王座に就いている。
堤の陣営は9月2日、横浜BUNTAIでの世界戦に立会人として来日したWBAのホセ・オリバー・ゴメス・ゼネラルアドバイザーに、6か月と明記されていた期間が守られなかった理由を尋ねた。ゴメス氏は委員会が決めたことだとして、改めて文書で返答すると話したと伝えられている。1位とした理由については、ゴメス氏は8月31日に報道陣の取材に応じ、一定の期間を超えて試合ができない見通しになったため、という趣旨の説明をしていた。
WBAが公表している9月分の公式ランキング(9月30日までの試合結果に基づく)でも、バンタム級はスーパー王者がロドリゲス、正規王者が増田、1位が堤という並びだ。
3年前は堤の判定勝ち、増田が望む再戦
増田と堤には因縁がある。
2023年8月30日、東京・後楽園ホールでの日本バンタム級タイトルマッチで、王者の堤がプロ4戦目の増田を迎え撃った。4回に堤が右目の上をカットし、流血しながら後半に追い上げる展開。10回を戦い、96-94が2人、97-93が1人の3-0で堤が勝った。増田にとっては、プロでただ一つの黒星として残る。
その後の増田は日本王座を手に入れ、2026年3月15日には横浜BUNTAIでのWBA挑戦者決定戦でドネアに8回TKO勝ちした。リングサイドで見届けた堤は「よくここまで登ってきたなと思います。すごい」とたたえている。
7月20日に王者となった増田は、翌21日に東京都新宿区の帝拳ジムで会見し、堤との対戦を望んだ。
「自分の中では堤選手がチャンピオンという認識。そこに挑戦して勝ってクリアすることでベルトの価値が高まる。真の王者がどちらかを戦って決めたい」
増田は8月23日、WOWOWの番組収録に臨んだ際にも初防衛戦の相手に堤を挙げた。3年前の敗戦は受け止めているとしたうえで、「リベンジではなく、リマッチです」と言い切っている。4戦目だった当時と12戦目で世界を取った今では経験の差が大きいと説明し、「倒します。仕留めます」と続けた。
増田の戦績は12戦11勝(9KO)1敗。対する堤はプロ16戦13勝(8KO)3分と、まだ負けを知らない。
11月下旬の対戦に向けた動き
両者の再戦は、具体的な時期まで報じられ始めている。9月上旬には、堤が11月下旬に東京で増田に挑む予定で、両陣営の交渉は大筋で合意していると伝えられた。堤はすでに本格的な練習を再開しているという。9月20日には、増田の初防衛戦は11月29日に堤との再戦となる見通しだとも報じられた。
10月11日には、増田のスパーリングパートナーとしてメキシコからケビン・ゴンサレスとダニエル・ヘスス・ガリドの2人が来日した。ゴンサレスはWBA世界スーパーバンタム級8位に名を連ねる。増田は今冬の初防衛戦を計画しており、準備は進む。
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ただ、10月14日の時点で、日時や会場、対戦相手を正式に発表したという情報は確認できていない。堤が王者として挑まれる立場から、1位として挑む立場に変わったことも含め、発表を待つ段階にある。
試合ができないまま肩書だけが変わっていった2年間。堤が投稿に書いた「足踏み」は、その日々を指している。2年前に井上拓真を破ったときも、堤は挑戦者だった。今度は1位の挑戦者として、3年前に勝った相手が持つベルトを取りに行くことになりそうだ。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]











































































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