ドジャースのスクバル、今季で契約満了しFAへ「自分の将来についてのコメントは差し控える」

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ドジャースのタリク・スクバル投手(29)が、ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)でブルワーズに4連敗して敗退した現地時間10月15日(日本時間16日)の第4戦後、自身の去就について「自分の将来についてのコメントは差し控える」と語った。8月にタイガースからトレードで加入した左腕は契約が今季限りで、オフにはFA市場の目玉になる。
4連敗の直後、去就の質問に答えず
本拠地ドジャースタジアムで行われた第4戦は、ドジャースが4-6で敗れた。2回に大谷翔平の3ランなどで4点を先行したものの、4回と5回に2点ずつ返され、6回にはギャレット・ミッチェルにタナー・スコットが勝ち越しのソロを浴びる。9回にもエドウィン・ディアスがデビッド・ハミルトンにソロを許し、追いつけなかった。
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この試合に登板しなかったスクバルは、試合後に報道陣の取材に応じた。今後について問われると「自分の将来についてのコメントは差し控える」と答え、「今日は最悪の日だ。いまはそのことで頭がいっぱいだ」と続けた。英語の原文は「I’m not going to comment on my future really at all」。敗退直後の心境を優先し、去就の話題には踏み込まなかった。
それでも、約2カ月半を過ごしたチームへの感謝は口にした。「素晴らしい球団、素晴らしいチームメート、素晴らしいファンだった。胸と帽子にLAのマークを付けてプレーできたことを誇りに思う」。ワールドシリーズの難しさについても「ドジャースがこの2年でやってきたことを見ると簡単に思えるかもしれないが、そうではない。野球で一番難しいのはワールドシリーズで勝つことだ」と話した。
ドジャースは2024年、2025年と2年連続で世界一に輝き、ナ・リーグ球団として初の3連覇を目指していた。だが、レギュラーシーズン103勝59敗でメジャー最高勝率だったブルワーズの前に1勝もできなかった。前年のポストシーズンで4連敗を喫した相手に翌年4連勝でやり返したのは史上初めてで、ブルワーズは1982年以来のワールドシリーズ進出を決めた。
8月にタイガースからトレード、契約は1年限り
スクバルがドジャースに加わったのは、トレード期限直前の8月だった。両球団は現地時間8月1日に合意し、翌2日に正式発表。ドジャースはMLBパイプラインの有望株ランキングでトップ100に入るザイヤー・ホープ外野手(25位)とリバー・ライアン投手(68位)、さらにブレイディ・スミス投手の3選手をタイガースへ放出した。メジャーの出場選手登録枠(アクティブロースター)の選手を1人も手放さずに、市場で最大の大物を手に入れたのだ。
サイ・ヤング賞の現役受賞者がシーズン途中にトレードされるのは、2023年のジャスティン・バーランダー以来、史上6人目となった。加入直後、スクバルは「ドジャースの一員になれてうれしい。3年連続の優勝を追いかけるのが楽しみだ」と話していた。
契約面では、2月に年俸調停で史上最高額となる3200万ドルの裁定を勝ち取っており、2026年は1年契約で戦っていた。今季が終われば初めてFAになる立場で、ドジャースが手にしたのは「最大3カ月分」のスクバルだったことになる。
シーズン途中にトレードで移籍した選手には、オフに所属球団がクオリファイング・オファー(QO)を出せない。QOは球団がFAになる自軍選手に提示できる1年契約で、選手が断って他球団と契約すると、元の球団にドラフト指名権の補償が入り、契約した球団は指名権などを失う仕組みだ。スクバルにはこの縛りがなく、補強を狙う球団にとっては手を挙げやすい条件がそろう。
2026年は12勝7敗、防御率2.72
移籍前のタイガースでは16試合に先発して7勝5敗、防御率2.79。4月29日の登板を最後に左ひじの遊離体を取り除く関節鏡手術を受け、6月13日に復帰するまで約6週間離れた。復帰後は7月24日のロイヤルズ戦で7回1/3を投げ今季最多の12三振を奪うなど、調子を取り戻していく。
ドジャース移籍後は10試合に先発し5勝2敗、防御率2.61。8月22日のパイレーツ戦では7回11奪三振、8月28日には古巣タイガースとの試合で6回1失点に抑えた。シーズン通算では26試合で12勝7敗、防御率2.72、158回2/3で186奪三振、WHIP0.96。左ひじの手術で先発機会は前年より5回少なかったが、エースと呼べる数字を残した。
ポストシーズンでは2試合に先発した。ブレーブスとの地区シリーズ第1戦(現地時間10月3日)は6回1失点7奪三振で勝利投手。NLCS第1戦(現地時間10月11日)はブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーと投げ合い、3回までに打者10人から6三振を奪ったが、4回にブライス・トゥランに同点ソロ、5回に勝ち越し打を許し、5回2失点で敗戦投手になった。今季のポストシーズンは1勝1敗、11回で14奪三振、防御率2.45。タイガース時代を含めた通算8試合の防御率は2.13だ。
実績はすでに球界の頂点にある。2024年は18勝4敗、防御率2.39、228奪三振で、2025年は13勝6敗、防御率2.21、241奪三振。両年ともア・リーグのサイ・ヤング賞に選ばれ、同リーグでの2年連続受賞は1999〜2000年のペドロ・マルティネス以来だった。
FA市場の目玉に、焦点は契約額と労使交渉
スクバルはこのオフのFA市場で最大の注目選手だ。MLB公式サイトは、投手として史上最高の総額保証になるとの見方が広くあると伝えた。現在の投手の最高額は、山本由伸が2023年オフにドジャースと結んだ12年総額3億2500万ドル。これを上回るかどうかが最初の焦点になる。
報道によると、米スポーツ専門局の記者が球界関係者27人に聞いた予想の平均は8年総額3億5500万ドルで、年平均額は約4460万ドルとされる。代理人はスコット・ボラス氏が務める。
ドジャースが再契約に動くかどうかも焦点の一つだ。MLB公式サイトは、トレード期限の時点でスクバルに大金を投じる用意があった球団はドジャースだけではなかったと指摘し、市場に出ても同じ状況になるとみる。古巣タイガースへの思いも残る。スクバルは8月7日、ポッドキャスト番組で「戻りたい」と語り、プレーオフが終わった後の11月の交渉にタイガースが加わることを望んでいた。
不透明な要素もある。現行の労使協定(CBA)は12月1日に期限を迎え、オーナー側はサラリーキャップ導入を求めている。報道によると、新協定がまとまるまで大型契約が先送りになる可能性がある一方、旧協定のルールのうちに契約を急ぐ球団が出るとの見方もある。
FAの手続きはワールドシリーズ終了後に始まる。敗退直後に将来を語らなかった左腕が、どの球団のユニホームを選ぶのか。答えが出るのは、このオフの交渉の中になる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]














































































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