片山博視、2027年シーズンは福島レッドホープスの選手兼任監督 元楽天の高校生ドラフト1巡目、独立リーグでは野手でプレー

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ルートインBCリーグの福島レッドホープスは10月14日、片山博視(39)が2027年シーズンの選手兼任監督に就くと発表した。片山は2005年の高校生ドラフト1巡目で楽天に入った元左腕。独立リーグで野手に転じ、2026年も打率3割を超えた現役選手が、6年ぶりにプレーオフへ進んだチームの指揮を執る。
2027年は選手兼任監督、ヘッドコーチは佐藤優悟
球団の発表によると、片山は2026年シーズンの「GM補佐兼投手コーチ兼選手」から、2027年シーズンは「選手兼任監督」になる。選手を続けながらベンチの采配も振るう立場だ。同時に、元オリックスの佐藤優悟(29)が選手兼任ヘッドコーチに就くことも決まった。佐藤は宮城県出身で、柴田高校から仙台大学を経てオリックスに入り、2020年から2年間、育成選手として在籍した外野手。2026年シーズンは「選手兼野手コーチ」を務めていた。
片山は球団を通じてコメントを出し、「選手兼任監督という立場に大きな責任を感じるとともに、強い覚悟を持って臨みたいと思います」とつづった。チームづくりでは野球の基本を徹底し、選手一人ひとりの力を引き出すことを大事にするという。
現役のまま監督になる意味にも触れている。「現役選手として同じグラウンドに立つからこそ、選手と同じ目線で向き合い、ともに考え、ともに成長できるチームをつくっていきたいと考えています」。さらに「選手としてはプレーで姿勢を示し、監督としては結果に責任を持つ」と、二つの立場で背負うものを言葉にした。
発表直後からSNSでは、驚きと歓迎の投稿が相次いだ。
報徳学園から楽天の高校生ドラフト1巡目、リリーフで年間59登板
片山は兵庫県出身。報徳学園高校では投手として甲子園に春夏連続で出場し、打者としても高校通算36本塁打を放った。2005年の高校生ドラフト会議で楽天から1巡目指名を受け、プロの世界へ進む。
一軍デビューはプロ3年目の2008年。7月2日のロッテ戦で初勝利を完封で飾り、この年は18試合で2勝を挙げた。転機は2010年に訪れる。リリーフに回ると53試合に登板して防御率1.88を記録し、翌2011年はチーム最多の59試合に投げて23ホールドを積み上げた。左の中継ぎとして、楽天のブルペンを支えた2年間だった。
NPBでの通算成績は6シーズンで206試合に登板し、8勝16敗、48ホールド、防御率3.13。白星の数より、マウンドに上がった回数が多い投手人生だった。
だが、その後は左肘の故障に苦しむ。2015年に一度は内野手へ転向し、翌2016年には投手へ戻ったものの、2017年3月に肘のじん帯を再建するトミー・ジョン手術を受け、その年に戦力外となった。
肘の手術を経て、独立リーグで野手として再出発
2017年秋の12球団合同トライアウトには、手術から8か月ほどで投手として臨んだ。打者4人に1安打1四球2奪三振、直球の最速は134キロ。NPB球団からの誘いはなかった。
次の舞台はBCリーグの武蔵ヒートベアーズ(現・埼玉武蔵ヒートベアーズ)だった。2018年は投手兼コーチとして入団し、2019年はコーチに専念する。ところが同年6月に外国人選手が故障で離れると、翌7月に「内野手兼コーチ」として選手登録され、打席に立つようになった。
ここから打者としての評価が一気に上がる。2020年は52試合で打率.282、8本塁打。2021年は60試合で打率.361、7本塁打、35打点を残して東地区の首位打者となり、リーグのベストナインにも一塁手部門で初めて選ばれた。同年12月には内野手として2度目の合同トライアウトも受けている。当時のインタビューで、片山は「今年はヒット、出塁率というところに重点を置いて、そのイメージ通りのバッティングができた」と手応えを口にしていた。
埼玉ではヘッドコーチなどを兼ねながらプレーを続け、2024年4月に同じBCリーグの福島レッドホープスへ移った。
39歳で打率.335、オールスターではMVP
福島での役職は年ごとに変わる。2025年は選手兼任の野手コーチ、2026年はGM補佐と投手コーチを兼ねた。肩書きが増えても、打率は3割台を保った。
リーグの公式記録(いずれもレギュラーシーズンの最終成績)によると、2025年は46試合で打率.358、6本塁打、34打点。2026年は52試合で打率.335、8本塁打、41打点を記録し、2年続けて規定打席に達して3割を超えた。
7月4日には、埼玉・大宮で14年ぶりに開かれたBCリーグのオールスターゲームに「BCリーグLegacy」の4番・一塁で出場する。右前への適時打の直後に二盗を決め、4回には左翼へソロ本塁打を運んだ。5回途中にはマウンドにも上がってピンチを切り抜け、チームの8-5の勝利に貢献。投打にわたる活躍で、MVPに選ばれた。5,086人の観客が見守った試合で、元ドラフト1位の左腕が両方の顔を見せた。
楽天でのプロ入りから数えて、2026年が現役21年目。投手として入団した選手が、打者として監督を兼ねるところまで来た。
沖泰司前監督が退団、プレーオフ敗退からの再出発
福島レッドホープスは2015年に「福島ホープス」としてBCリーグに加わった球団で、元メジャーリーガーの岩村明憲が創設時から監督を務め、現在は会長として球団を支える。
その福島は2026年シーズン、レギュラーシーズンを2位で終え、6年ぶりにプレーオフへ進んだ。9月18日と19日にホームのしらさわグリーンパーク球場で3位の埼玉武蔵ヒートベアーズと対戦したが、初戦は延長10回タイブレークの末に2-5、第2戦も9-12で敗れ、ファイナルラウンドには届かなかった。
10月5日には、2025年から2シーズン監督を務めた沖泰司(65)の退団を球団が発表した。沖は2024年にヘッドコーチとして福島に入り、監督としてチームをプレーオフに導いた。退団にあたり「福島の皆様からいただいた優しさ、そして試合に勝ったときに見せてくださった皆様の笑顔は、忘れることのできない大切な思い出となりました」とコメントしている。
その9日後に決まった後任が、チームの中心打者でもある片山だった。2026年シーズン後には、非常勤で投手を指導していた元DeNAの三嶋一輝コーチの退団も発表されており、首脳陣は大きく入れ替わる。
片山はコメントの最後で、「一人ひとりが自覚と責任を持ち、勝利に対して妥協することなく、全員が同じ方向を向いて戦える強い集団を目指します」と誓った。プレーオフの壁を越えられるかどうか。その答えは、グラウンドに立つ監督自身のバットと采配に懸かる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]














































































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