山下美夢有、欧州女子ツアーのアラムコ韓国選手権を制す ボギーなしの63で通算22アンダー、単独首位から逃げ切り

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女子ゴルフの欧州女子ツアー(LET)、アラムコ韓国選手権の最終ラウンドが10月11日、韓国のニューコリアカントリークラブ(パー72)で行われ、山下美夢有(25)=花王=が優勝した。1打差の単独首位から出て1イーグル、7バーディー、ボギーなしの63をマークし、通算22アンダーの266。2位のサラ・コウスコバ(チェコ)に3打差をつけ、2025年のAIG女子オープン(全英女子)以来となる欧州ツアー2勝目を手にした。
最終日63、17番のイーグルで勝負を決める
大会は10月8日から11日までの4日間、韓国のニューコリアカントリークラブで開かれた。日本と韓国は時差がないため、日付は日本時間でも同じ。賞金総額は200万ドルで、山下は招待選手としての出場だった。優勝賞金は30万ドル、日本円で約4700万円になる。
最終日の山下は前半から崩れなかった。3番、5番、8番とバーディーを重ね、10番でもスコアを伸ばす。後半も4ホールで3つのバーディーを奪い、16番を終えた時点で7バーディー。この日最後のパー5となった17番では2打目をピンまで約1.5メートルにつけてイーグルを奪い、追いすがる相手を振り切った。
追ってきたのは、最終組の1つ前の組で回ったコウスコバだった。首位と3打差の4位タイから出ると、9つのバーディーを並べて63。通算19アンダーで先にホールアウトし、クラブハウスリーダーとして待った。それでも山下は同じ63で応えた。
2人がそろえた63は、ニューコリアカントリークラブのコースレコードとなった。それまでの記録は2025年大会でパク・ソジン(韓国)が出した65で、今大会では初日に首位に立った選手と、3日目のセリーヌ・エルバン=マーシャル(フランス)がこれに並んでいた。最終日の2人は、その記録を一気に2打塗り替えた。
上位10人の最終成績は次のとおり。
| 順位 | 選手 | 通算スコア |
|---|---|---|
| 優勝 | 山下美夢有(日本) | 22アンダー(266) |
| 2位 | サラ・コウスコバ(チェコ) | 19アンダー(269) |
| 3位タイ | ジニー・ディン(香港) | 16アンダー(272) |
| 3位タイ | ヤニ・ツェン(台湾) | 16アンダー(272) |
| 5位タイ | アンナ・モーガン(米国) | 14アンダー(274) |
| 5位タイ | ステファニー・ブンク(オーストラリア) | 14アンダー(274) |
| 7位タイ | 劉瑞欣(中国) | 13アンダー(275) |
| 7位タイ | キム・ヒョージュ(韓国) | 13アンダー(275) |
| 9位タイ | ロベルタ・リティ(イタリア) | 12アンダー(276) |
| 9位タイ | セリーヌ・エルバン=マーシャル(フランス) | 12アンダー(276) |
1打差の単独2位から出た元世界ランキング1位のツェンは、この日68にとどまって3位タイに後退した。大会3連覇がかかっていたキム・ヒョージュは7位タイ。トップ10に入った日本勢は山下1人だった。
上位では、ほかにも好スコアが続いた。3位タイのディンは最終日をボギーなしの66で回り、LETでの自己最高成績を残す。5位タイのモーガンはLET1年目のルーキーで、最終日に10バーディーを奪う65をマークし、新人賞レースの首位に浮上した。大会には108人が出場し、2日目を終えて1オーバーまでの66人が決勝ラウンドへ進んでいる。
2日目に首位、そのままリードを守り切る
初日の山下は67で2位タイの好スタートだった。2日目はボギーなしの68で通算9アンダーとし、2位に2打差をつけて単独首位に立つ。LETの公式サイトによると、この日のラウンド後は、コースが好きで、ボギーなしで回れたと語っていた。
3日目は1番でバーディーを奪ったものの、2番でボギーをたたく。8番、11番とバーディーを取り返す一方、同じ日にツェンがボギーなしの66で通算12アンダーまで迫った。山下は16番、17番の連続バーディーで再び前に出て、68で通算13アンダー。1打差の単独首位で最終日を迎えた。ラウンド後には、ショットは安定していたが、パッティングで少し苦しんだと明かしている。
その課題も、最終日にはきれいに消えていた。
4日間のスコアは67、68、68、63。初日に2位タイだった以外は首位を譲らず、最後は1日9アンダーで2位に3打差をつける完勝だった。
2025年大会は、チーム戦と個人戦を同時に行う方式だった。2025年はチーム戦をコウスコバが率いるチームが制し、個人戦はキム・ヒョージュが2連覇している。2026年大会はPIFグローバルシリーズの1戦としてチーム戦をなくし、4日間72ホールの個人ストロークプレーに変わった。山下が手にしたのは、この個人戦のタイトルだ。
「こんなに何度も勝てるとは」英語で喜びを伝える
LETの公式サイトは、優勝後の山下の英語のコメントを伝えている。この日はショットもパッティングも、すべての感触が良かったと話し、自分のゴルフを信じていたと続けた。初出場の大会で勝てたことを喜び、今季ここまで何度も勝てるとは思っていなかったので、それもうれしいと語った。
18番グリーン横の優勝インタビューでは、通訳に質問を日本語に訳してもらい、答えは英語で返した。「センキュー!ソーマッチ!」と切り出し、言葉に詰まりながら自分のゴルフを信じたことを伝えようとすると、インタビュアーが「トラスト」と助け舟を出す場面もあった。
LETの公式サイトによると、2位のコウスコバも充実感を口にした。この日はこれ以上ないゴルフができたと話し、大きく伸ばせばチャンスがあると考えていたが、それでも山下に追いつけなかったと明かした。コウスコバはこの2位で、年間ポイントランキング(メリット・ランキング)を13位から8位へ上げている。
今季4勝目、日米欧3ツアーで頂点に
山下は2022年と2023年に国内女子ツアーの年間女王となり、2025年から米女子ツアー(LPGA)に参戦している。1年目の2025年8月にAIG女子オープンで海外メジャー初制覇を果たし、11月のメイバンク選手権ではプレーオフを制して2勝目。新人賞も手にした。
2026年もその勢いは止まらない。6月のマイヤーLPGAクラシック、8月のCPKC女子オープンと米ツアーで2勝を挙げた。9月には日本ツアーのソニー日本女子プロゴルフ選手権にスポット参戦し、吉澤柚月とのプレーオフを制して大会初優勝。国内メジャーは2022年のワールドレディスサロンパスカップ、2022年と2023年のJLPGAツアー選手権リコーカップに続く3大会目のタイトルとなった。
関連記事:山下美夢有、プレーオフ制し国内メジャー3冠 ソニー日本女子プロゴルフ選手権で吉澤柚月を下す
10月上旬にハワイで行われた米ツアーのロッテ選手権では3位に入り、そこから韓国へ移って欧州ツアーの舞台に立った。アラムコ韓国選手権の優勝で今季は4勝目。米国、カナダ、日本、韓国と4つの国で勝ち、米・欧・日本の3ツアーすべてで頂点に立ったシーズンとなる。世界ランキングは大会前の時点で5位だった。
次戦は主戦場の米ツアーに戻る。10月15日に中国で開幕するビュイックLPGA上海にエントリーしており、秋のアジアシリーズの初戦から5勝目を狙う。
[文/構成 by スポーツライター 南條楓]


















































































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