MEDIA DOGS

新着記事

炎鵬、秋巡業初の申し合いで藤ノ川に下手投げ 高田川親方の指導に「投げの極意を教わった。すごく学びがありました」

炎鵬、秋巡業初の申し合いで藤ノ川に下手投げ 高田川親方の指導に「投げの極意を教わった。すごく学びがありました」

※この記事には、商品・サービスの広告リンクが含まれています。

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

大相撲の秋巡業が10月8日、埼玉県狭山市の狭山市民総合体育館で行われ、十両の炎鵬(31)=伊勢ケ浜=が今巡業で初めて申し合い稽古に加わった。関脇の藤ノ川=伊勢ノ海=を土俵際で逆転し、得意の下手投げで仕留める場面もあった。巡業部長の高田川親方(元関脇・安芸乃島)から直接指導を受け、「投げの極意を教わった」と笑顔で話した。

3日目の狭山で初めて相撲を取る稽古

秋巡業は10月6日に茨城県つくば市で始まり、7日の神奈川県海老名市を経て、8日の狭山市が3日目の会場だった。炎鵬は初日のつくば市では基礎運動で調整しており、狭山市で初めて申し合いに加わった。

申し合いは、勝った力士が次の相手を指名して取り続ける実戦形式の稽古だ。炎鵬は関取衆に交じって土俵に入り、秋場所で新関脇として11勝を挙げた藤ノ川とも相撲を取った。身長167センチの炎鵬に対し、藤ノ川は177センチ、体重は125キロで炎鵬より18キロ重い。土俵際で逆転し、下手投げで破った。

相手の藤ノ川は京都府出身の21歳。2023年初場所の初土俵から所要22場所で新関脇に昇進し、京都府出身力士の新三役は1828年以来198年ぶりとなった。秋場所では3人の大関全員を破って終盤まで優勝争いに加わり、2場所連続の三賞となる敢闘賞を手にしている。勢いに乗る若い関脇を、10歳上の炎鵬が土俵際で逆転した。藤ノ川もこの日が今巡業で初めて相撲を取る稽古で、宇良らを相手に6番取って3勝3敗だった。本人は「体がなまりすぎ。毎回そうですけど、場所休み明けてから最初はあまり調子が良くない」と話している。

協会のプロフィールが得意技に挙げるのは「左四つ・下手投げ」。小さな体で大きな相手の懐に入り、下から崩す。炎鵬らしい一番だった。

「久しぶりに巡業で相撲を取れたので良かった」。稽古を終えた炎鵬は汗を拭いながらそう話した。

関連記事:平戸海、秋巡業で幕内最多の17番 九州場所へ「九州では10番勝ちたい」

高田川親方から受けた「投げの極意」

稽古の途中、炎鵬は巡業部長を務める高田川親方から直接手ほどきを受けた。高田川親方の現役時代のしこ名は安芸乃島で、最高位は関脇。引退後は高田川部屋を率いる。

指導の中身について、炎鵬は「投げの極意を教わった。すごく学びがありました。ありがたいですね」と明かした。具体的にどの動きを直されたのかまでは、本人も報道も詳しく伝えていない。下手投げを最大の武器とする炎鵬が、巡業の土俵で「投げ」そのものの手ほどきを受けた。

伊勢ケ浜部屋には現在9人の関取が在籍し、普段の稽古相手には困らない。それでも炎鵬は「部屋の稽古とはまた違う。普段は稽古しない人たちとやると、より気を引き締めていかないといけない。自分の感覚も思い出してきた」と語り、他の部屋の関取と肌を合わせる巡業ならではの環境を歓迎した。

過去に参加した巡業では、首の痛みの影響で相撲を取る稽古をほとんど行わなかったという。「ちゃんと稽古したのは7、8年ぶり」。短い言葉から、巡業の土俵で満足に稽古できなかった期間の長さがうかがえる。

脊髄損傷、序ノ口からの再出発

炎鵬は石川県金沢市出身で、2017年春場所に入門時の宮城野部屋から初土俵を踏んだ。最高位は前頭4枚目。小柄な体で大型力士を投げる取り口で人気を集めた。

暗転は2023年に訪れる。西十両3枚目で迎えた夏場所は初日から10連敗して途中休場。脊髄損傷のため、この場所を含めて7場所連続で休場し、番付は幕下、三段目、序二段と下がり続けた。土俵に戻ったのは2024年名古屋場所で、番付は西序ノ口13枚目。元幕内力士が、番付の最下位にあたる序ノ口から出直すことになった。

復帰後は序ノ口から序二段、三段目、幕下と番付を戻していく。2024年名古屋場所から2025年春場所までは5場所続けて6勝1敗。この5場所で番付を戻し、2025年夏場所には西幕下10枚目と、関取復帰が見える位置にたどり着いた。2025年は夏場所で3勝4敗と負け越し、名古屋場所では途中休場もあった。それでも秋場所から再び勝ち越しを続け、2026年春場所を東幕下4枚目で5勝2敗とし、五月場所で約3年ぶりの十両復帰を果たした。協会が再十両を発表したのは3月25日で、序ノ口からの再出発から約1年8か月がたっていた。幕内経験者が序ノ口まで落ちてから十両に返り咲いたのは、史上初とされる。五月場所と名古屋場所はいずれも8勝7敗で勝ち越し、関取の地位を守っている。

金沢の地元紙・北國新聞社は2020年11月、炎鵬を題材にした『報道写真集 炎鵬 燃える小兵』(80ページ)を出版している。

編集:北國新聞社出版局
¥2,000 (2026/10/09 07:04時点 | Amazon調べ)

秋場所は7場所ぶりの負け越し

東十両9枚目で臨んだ9月の秋場所は7勝8敗。2025年名古屋場所以来、7場所ぶりの負け越しとなった。秋巡業が始まった10月6日、炎鵬は「もっと自分の中で変えないといけないところ、身に付けないといけないところがある」と反省を口にしていた。

今回の秋巡業には、12人の力士が休場したことを受けて十両から補充で加わった。炎鵬にとっては2023年の春巡業以来、約3年ぶりに初日から参加する巡業になった。首のケアにはこれまで以上に気を配る。「マイ枕を持ってきました。なるべく首に負担がかからないように、ちゃんとそういうアイテムも持ってきた」。長距離のバス移動に備え、枕のほかにパジャマやネックピローも用意して、19日間の日程に臨んでいる。

本人がこの巡業で掲げる目標ははっきりしている。「1日でも多く土俵に上がって、関取衆の胸を借りて稽古したい。この巡業でたくさん吸収して来場所で爆発したい」。初日の言葉どおり、3日目には申し合いの土俵に立った。

金沢での凱旋から九州場所へ

秋巡業は10月25日の山口県宇部市まで、関東から北陸、中部、関西、中国地方を回る。10月12日には地元・金沢市のいしかわ総合スポーツセンターでの開催が控え、翌13日も同じ石川県のかほく市で巡業が行われる。

炎鵬が地元の巡業に姿を見せるのは、幕下として特別参加した2025年4月の石川県七尾市での春巡業以来、約1年半ぶり。「関取に戻ってからは初めて。関取として皆さんに会えることが何より楽しみです」と、関取として迎える凱旋を心待ちにしている。

九州場所(福岡国際センター)の番付発表は10月26日で、初日は11月8日。10月9日時点で新しい番付は出ておらず、秋場所の7勝8敗を受けて炎鵬がどの位置に置かれるかは発表を待つことになる。

巡業部長から授かった「投げの極意」を、本場所の土俵でどう生かすのか。31歳の小兵は残り2週間あまりの巡業で、関取衆を相手に稽古を重ねる。

[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]

寄稿者

疾風(HAYATE)
スポーツニュースサイトでの執筆を経て、ゴルフ、競馬、大相撲、フィギュアスケート、陸上など、競技の枠を越えてスポーツ記事を書いてきたWEBライター。経験は6年。大会結果や記録、番付、レース展開など、数字と公式記録を土台に「何がすごかったのか」を整理する記事を得意としている。ルールや採点方式が分かりにくい競技でも、初めて観る人がその一戦を楽しめるよう、背景や見どころまでかみくだいて伝えることを心がけている。主な執筆分野は、ゴルフ、競馬、大相撲、フィギュアスケート、陸上、バスケットボール。

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

エンタメ

More

ライフハック/実用

More

グルメ

More

社会/ニュース

More

ファッション/ビューティー

ファンケル「マイルドクレンジングオイル ブラック&スムース」は実際どう?真っ黒なオイルの使い心地や洗い上がり、口コミをレビュー

ファンケル「マイルドクレンジングオイル ブラック&スムース」は実際どう?真っ黒な...

ファンケルの毛穴ケア向けクレンジング「マイルドクレンジング オイル<ブラック&スムース>」をレビュー。炭と吸着泥配合の真っ黒なオイルの色やテクスチャー、流したあとの肌の感じ、120mL・約60回分の量とコスパまで写真付きで紹介。
More
Return Top