大貫晋一、DeNAから戦力外通告 通算46勝の32歳を含む支配下5人、前日29日の10人と合わせ2日間で15人に

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
DeNAは9月30日、大貫晋一投手(32)ら5選手と2027年シーズンの支配下選手契約を結ばないと発表した。2020年と2022年に2桁勝利を挙げた通算46勝の右腕は、2025年10月の右肩手術の影響で今季1軍登板がなかった。球団は5人に育成契約を打診している。前日29日の10人と合わせ、DeNAの通告は2日間で15人になった。
通算46勝の右腕に支配下契約を結ばないと通知
球団は9月30日、公式サイトで「2027年シーズンの支配下選手契約を結ばない旨を通知いたしました」と発表した。対象は投手の大貫晋一と橋本達弥、捕手の益子京右と東妻純平、外野手の濱将乃介の5人。いずれも支配下登録の選手で、球団は5人全員に育成選手としての契約を打診している。
大貫は同日、神奈川・横須賀市の球団施設で報道陣の取材に応じた。「今年は何もしていないので、仕方ないのかなというふうに思います」。通告の受け止めを、短くそう口にした。
通告を受けた5人の顔ぶれは次のとおりだ。
| 選手 | 位置 | 年齢 | 入団経緯 | 今季の1軍成績 |
|---|---|---|---|---|
| 大貫晋一 | 投手 | 32 | 2018年ドラフト3位(新日鉄住金鹿島) | 登板なし |
| 橋本達弥 | 投手 | 26 | 2022年ドラフト5位(慶応大) | 6試合1勝0敗、防御率1.35 |
| 益子京右 | 捕手 | 25 | 2018年ドラフト5位(青藍泰斗高) | 1試合 |
| 東妻純平 | 捕手 | 25 | 2019年ドラフト4位(智弁和歌山高) | 出場なし |
| 濱将乃介 | 外野手 | 26 | 2022年ドラフト5位で中日入団、2025年オフの現役ドラフトで移籍 | 出場なし |
※年齢は9月30日時点、成績はNPB公式記録(9月30日現在)による
橋本は今季、6試合でプロ初勝利を挙げ防御率1.35を残したが、4月下旬以降は2軍での調整が続いた。中日から移ってきた濱は、2軍で96試合に出て打率.195にとどまった。
社会人を経て1年目から6勝、2度の2桁勝利
大貫は1994年2月3日、横浜市生まれ。静岡の桐陽高から日本体育大に進み、社会人の新日鉄住金鹿島を経て2018年ドラフト3位でDeNAに入団した。地元球団への入団だった。
1年目の2019年から1軍で投げ、15試合で6勝5敗。2年目の2020年は19試合で10勝6敗、防御率2.53と、初めて2桁勝利に届いた。2021年は6勝7敗、防御率4.34と数字を落としたものの、2022年は24試合に登板して11勝8敗、防御率2.77。自己最多の白星を手にしたシーズンになる。
その後も2023年に5勝、2024年に6勝と、先発として勝ち星を積んだ。NPB公式記録によると、7年間の通算は119試合で46勝43敗、防御率3.28。2023年と2025年には完封勝利も1度ずつ記録している。
通算の勝敗は3つの勝ち越し。社会人出身の右腕は、7年続けて1軍で白星を挙げてきた。
右肩にメスを入れた決断
暗転は2025年だった。先発で11試合に投げて2勝6敗、防御率3.09。後半戦は上半身のコンディション不良で戦列を離れ、終盤に2軍で実戦へ戻ったものの違和感が消えなかった。
10月、右肩の鏡視下クリーニング手術(後方関節包切離術)を受ける。11月25日の契約更改では900万円減の6300万円(推定)でサインし、手術を選んだ理由をこう明かした。
「ここ数年、正直、肩の調子は良くなかった。試しながらやっていたが、何か手術だったり大きなことをできるのは最後のチャンスと、大きな決断をした」。肩にメスを入れることへの不安があったことも、このとき認めていた。
当時は実戦復帰の時期を「3月、4月くらい」と見込んでいた。だが、リハビリは想定より長引く。2軍の実戦に戻ったのは6月6日のハヤテ戦で、そこから10試合(うち先発6試合)に投げ、31回2/3で3勝2敗、防御率5.97。9月30日の通告時点で、今季の1軍登板はない。
足りないのは「あと2キロ」、本人が語った手応え
通告を受けた後も、大貫の言葉は前を向いていた。
「後半にかけて、徐々にいい感覚が増えてきた。来年はしっかりトレーニングを積んだ状態でシーズンインできれば、いいものを発揮できるかなと思っています」。リハビリ明けのシーズンを、そう振り返った。
課題もはっきりしている。同じ取材では「ゲームでは146キロとか147キロがマックス。去年は148とか149キロは出ていたので」と球速の現状を説明し、足りない分を「あと2キロとかそれぐらい」と見積もった。違和感なくその球速を出せるようにしたいという。
手術前の球威まで、残りはわずか数キロ。育成選手として再び支配下を目指す道は、その数キロを取り戻す作業から始まる。
前日29日は10人、2日間で15人の通告
DeNAは前日の9月29日にも、2021年ドラフト1位の小園健太、藤浪晋太郎、佐々木千隼ら10人に2027年シーズンの契約を結ばないと通知していた。10人のうち松本隆之介、近藤大雅、小笠原蒼、西巻賢二の4人は育成選手で、支配下は6人だった。30日の5人を加えた2日間の合計は、育成4人を含めて15人。支配下選手に限れば11人になる。
関連記事:DeNA、21年ドラフト1位の小園健太ら10人と来季契約結ばず 藤浪晋太郎・佐々木千隼ら29日通告の10選手一覧(育成4人含む)
29日に通告を受けた中川颯は、30日に現役引退を発表した。球団を通じて「22年間続けてきた野球を悔いなくやり切ったと思えたことから、引退を決めました」とコメントしている。
29日と30日では、球団の通知の文言も異なる。29日の10人には「契約を結ばない」、30日の5人には「支配下選手契約を結ばない」と通知し、30日の5人にはそろって育成契約を打診した。12球団の第1次戦力外通告期間は、2軍戦の全日程が終わった翌日の9月28日に始まっている。
育成契約を受けるかが次の焦点
5人が育成契約の打診を受け入れるかどうかは、9月30日時点で球団から発表されていない。
入団から7年で46勝を積み上げた右腕は、8年目の2026年、9月30日時点で2軍の10試合にしか投げていない。思えば2025年11月の契約更改で、大貫は手術を「最後のチャンス」と呼んでいた。手術から1年、32歳の右腕がどの立場で2027年のマウンドを目指すのか。返答が、キャリアの次の段階を決める。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]








































































コメントはこちら