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伊藤大海、8回4安打無失点で10勝目 3年連続5度目の2桁勝利、日本ハムで2桁勝利5度以上はダルビッシュ以来

伊藤大海、8回4安打無失点で10勝目 3年連続5度目の2桁勝利、日本ハムで2桁勝利5度以上はダルビッシュ以来

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日本ハムの伊藤大海(29)が9月26日のオリックス戦に先発し、8回を85球、4安打無失点に抑えて今季10勝目を挙げた。3年連続5度目の2桁勝利で、球団で2桁勝利を5度以上マークしたのはダルビッシュ有以来。レギュラーシーズン最後の登板で、通算1000投球回にも届いた。

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85球、無四球で8回ゼロ

京セラドーム大阪での一戦は日本ハムが2-0で勝ち、連敗を2で止めた。0-0の8回に田宮裕涼(26)が左前へ決勝打を放ち、9回には清宮幸太郎が23号ソロで突き放す。2位西武もこの日勝ったため、ゲーム差は0.5のまま。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの本拠地開催権をかけた2位争いは、残りわずかの試合にもつれ込んだ。

今季の最終登板で、伊藤はストライク先行の投球を最後まで崩さなかった。四球はゼロ。5回は先頭の杉本裕太郎に左翼線への二塁打を浴び、2死一、三塁まで攻められた。8回にも2死一、三塁のピンチを迎えたが、いずれも後続を断ち、得点は許さない。8回を投げ終えた時点の球数は85球だった。

100球未満で完封する「マダックス」も視野に入る球数だ。それでも伊藤は8回でマウンドを降り、9回は抑えの柳川大晟に託した。柳川は来田涼斗、太田椋を連続三振に仕留め、杉本を三ゴロに打ち取る3者凡退で29セーブ目。大台の30セーブに王手をかけている。

8回は先頭の紅林弘太郎を空振り三振に仕留め、この瞬間に通算1000投球回に到達した。NPB史上380人目で、プロ6年目での大台となる。伊藤はピンチを背負ったこの回について「あそこは出し切った場面でもあったし、自分の中で1000イニングを気にして投げていた」と明かした。新庄剛志監督からは記念ボードを手渡され、球団は同日から記念グッズの受注販売を始めた。

均衡を破ったのは8回の本塁突入

打線も7回までゼロが続いた。流れが動いたのは8回。矢沢宏太(26)の安打と水野達稀の犠打で好機をつくり、2死二塁から田宮が左前へ流し打った。

三塁ベースコーチの森本稀哲外野守備走塁コーチは、本塁突入を指示した。矢沢は頭から本塁へ滑り込み、左翼からの返球がそれる間に生還。森本コーチは日刊スポーツの取材に「矢沢の足を信じて」と語り、矢沢も「いくしかない」と振り返っている。

9回には清宮が右翼席へ23号ソロを運び、リードを2点に広げた。

この1勝はチームメートにも意味を持つ。敗戦投手のエスピノーザは13勝でリーグトップに立つ投手で、14勝目を阻んだことで、ともに12勝の北山亘基と加藤貴之に最多勝争いの望みが残った。伊藤は「感謝してもらいたいですね」と笑わせた。

球団で2桁勝利5度以上はダルビッシュ以来

伊藤の2桁勝利は3年連続5度目となった。日本ハムで2桁勝利を5度以上マークしたのは、2006年から2011年まで6年連続で2桁勝ったダルビッシュ以来。3年連続の2桁勝利も、2014年から2016年の大谷翔平以来になる。

プロ6年目で2桁に届かなかったのは、7勝だった2023年の1シーズンだけ。日刊スポーツのデータによると、日本ハムで入団6年目以内に2桁勝利5度を数えたのは、5年目の1991年に到達した西崎幸広、6年目の2010年のダルビッシュに続いて3人目だ。他球団では2018年、則本昂大(楽天)がプロ6年目で6度、菅野智之(巨人)が6年目で5度の2桁勝利を記録した例がある。伊藤の6年目で5度は、菅野と同じペースだ。

数字だけを見れば順調なキャリアに映る。だが、今季は平坦ではなかった。

夏場には6連敗を喫し、白星から遠ざかる時期が続いた。10勝10敗という成績が、浮き沈みの大きいシーズンだったことを示している。最後の登板で白星を積み上げ、2桁の大台に乗せた。

マエケンの完封から学んだ「丁寧に」

この日の投球には手本があった。楽天の前田健太が9月24日、エスコンフィールドで日本ハム打線を完封している。前田にとって日本では12年ぶりの完封勝利で、伊藤はその投球をヒントにマウンドへ上がった。

「マエケンさんのピッチングがすごく勉強になった。丁寧に丁寧に、攻めるところは攻めてという、そういうピッチングを今日、目指してた」

自軍が抑え込まれた投球から学び、2日後に自分の投球へ生かす。伊藤は「シンプルに先頭打者だったり、ストライク先行だったり、そういうことを考えながら投げていた。いい形で終わって良かった」とも話し、1000投球回については「素直にうれしい」と喜んだ。

CSへ「不安要素はない」

日本ハムは9月17日の時点で、すでに3年連続のCS進出を決めていた。残る焦点は順位だ。9月26日終了時点で3位、2位西武とは0.5ゲーム差。残り試合は日本ハムが3、西武が5で、2位に入れば本拠地エスコンフィールドでファーストステージを戦える。

試合後の新庄監督は「今日は大海に聞いて!」と短く答え、主役に話を譲った。伊藤の次の出番はCSになる見込みだ。

「不安要素はなく迎えられるかなと思うので。そこの出番に向けて、しっかり調整したい」。夏の不振を越えたエースは、短期決戦へ視線を向けている。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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