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長野・東御の草如庵のランチレポ!築160年古民家で味わう摘み草料理が五感で楽しむアートだった

いよいよ、感動のコースが幕を開ける(6,600円コース)

今回いただいたのは、お昼の6,600円のコース。

今回のドリンクメニュー

ドリンクを注文後、早速コースがスタート。一品一品、店主の奥様が丁寧に説明してくださいます。

先付け:いちじくのくるみとクリームがけ

まず登場したのは、旬のいちじくに濃厚なクリームと胡桃のかけらを合わせた一品。胡桃のかけらと、クリームのまろやかさ。そしていちじくの優しい甘みと種のプチプチとした食感が絶妙なハーモニーを奏でます。

最初の一皿から、心を鷲掴みにされました。

お造り:金目鯛の炙りと鯛を昆布醤油で

「山の中なのに、こんなに美味しいお魚が…」と驚かされたお造り。皮目を香ばしく炙った金目鯛と、ねっとりとした旨味の鯛。

それを、ただの醤油ではない「昆布醤油」でいただきます。素材の良さが際立つ、見事な一品でした。

煮物椀:甘鯛と焼きなす

蓋を開けた瞬間に立ち上る、出汁と柚子の華やかな香り。これだけで幸せな気持ちになります。ふわっとした甘鯛、香ばしい焼きなす、そして何より、すべてをまとめ上げるお出汁が絶品。

オクラひとつとっても、普段食べているものとは違う、生命力に満ちた味がしました。

八寸:季節の恵みの玉手箱

運ばれてきた瞬間に思わず「わぁっ」と小さな歓声が上がりました。笑

これぞ摘み草料理の真骨頂。

目の前に自分の椀を整えます。

一つ一つのお椀をご紹介します。

しいたけと「すべりひゆ」という山菜のおひたし
いとうりと信州サーモンの酢の物
希少な「アカヤマドリタケ」の揚げ物
イタドリという山菜を炊いたもの
千切りにしたじゃがいもと「こうたけ」というキノコの黒胡麻あえ

など、山の幸がふんだんに盛り込まれています。見た目も華やかで、一つひとつ味わうたびに新しい発見がありました。

焼物:すずきの塩焼き

まるで鶏肉のような、むっちりとした弾力のあるすずき。塩加減が完璧で、噛むほどに旨味が溢れ出します。

添えられた野菜にも丁寧に出汁の味が染みていて、細部へのこだわりに感服しました。

炊合せ:滋味深い野菜たちの饗宴

冬瓜、きくらげ、丸茄子などを、ゆばと白味噌を合わせた優しい餡でいただく一品。特に印象的だったのが、きくらげ。ぷりぷりで、宝石のように輝いて見えました。

野菜本来の味が体にじんわりと染み渡ります。

ご飯:みょうがと鮎のかざごしの炊き込みご飯

コースのクライマックス。土鍋で炊かれたご飯は、鮎の香ばしい香りで満ちています。驚くほど美味しい鮎と、爽やかなみょうがの風味、そして絶妙な味付け。おこげもまた格別です。

添えられたゴーヤの漬物も、苦味がまったくなく、箸休めにぴったりでした。

水菓子:豆乳のアイスと赤しそのゼリー

最後はさっぱりと。豆乳の優しい甘さのアイスと、赤しその爽やかな酸味のゼリー。意外な組み合わせですが、相性抜群で、最高の締めくくりでした。

1日限定数組だからこそ。心尽くしのおもてなし

ほうじ茶の香ばしい香りも心をほっとさせてくれました。

料理の素晴らしさはもちろんですが、山田ご夫妻の温かいおもてなしも心に残りました。料理を運ぶタイミング、丁寧な説明、客との絶妙な距離感。1日に受け入れる客数を絞っているからこそできる、一人ひとりに向き合ったサービスが、この場所をさらに特別なものにしています。予約の電話は少し緊張するかもしれませんが、その価値は十分にあります。

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