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長崎皿うどんの「正解」はどっち?中華街の名店「福壽」で太麺・細麺を食べ比べてみた

長崎皿うどんの「正解」はどっち?中華街の名店「福壽」で太麺・細麺を食べ比べてみた

長崎グルメと聞いて、多くの人が「ちゃんぽん」と「皿うどん」を思い浮かべるのではないでしょうか。特に皿うどんといえば、パリパリの揚げ麺に熱々のあんがかかった料理を想像しますよね。しかし、実は元祖の皿うどんは「太麺」だったことをご存知でしたか?

今回は、その事実を確かめるべく、長崎新地中華街のすぐ近くにあり、地元の人々からも愛される名店「中華菜館 福壽(ふくじゅ)」で、噂の太麺と定番の細麺を食べ比べてきました。この体験は、私の「皿うどん観」をガラリと変えるものでした!

長崎皿うどんの「常識」を覆す?太麺と細麺の物語

そもそも皿うどんは、ちゃんぽん発祥の店として知られる「四海樓」の初代・陳平順氏が考案した料理です。驚くべきことに、四海樓の公式サイトによると、最初はちゃんぽん麺を炒め、少なめのスープを吸わせた「汁なしちゃんぽん」のようなスタイル、つまり「太麺」が原型でした。

では、なぜパリパリの「細麺」が全国的に広まったのでしょうか。一説には、調理に手間がかかる太麺に対し、あらかじめ揚げておける細麺は出前などでスピーディーに提供できたため、次第に普及していったと言われています。特に戦後、保存や流通のしやすさから、食品メーカーが細麺タイプを全国で販売したことで、「皿うどん=揚げ麺」というイメージが定着したようです。

しかし、発祥の地・長崎では今でも太麺の人気は根強く、多くのお店で両方を選ぶことができます。まさに、長崎は「太麺派」と「細麺派」が共存する、皿うどん文化の奥深い場所なのです。

いざ実食!「中華菜館 福壽」で食べ比べレビュー

「中華菜館 福壽」は、長崎新地中華街のメインストリートから少しだけ歩いた場所にあります。

店舗の外観

観光客で賑わう中心部とは少し違う、落ち着いた雰囲気が魅力。地元の方らしきお客さんも多く、期待が高まります。

元祖の風格!「太麺皿うどん」はまるで“焼きちゃんぽん”

まず運ばれてきたのは「太麺皿うどん」

皿うどん太麺

見た目は、あんかけ焼きそばのようですが、麺はまさしくちゃんぽん麺です。一口食べると、その食感に驚きました。表面はところどころカリッと香ばしく焼かれているのに、中はモチモチ! 豚肉や海鮮、野菜の旨味がたっぷり溶け込んだあんが、その太い麺にしっかりと絡みついています。これはもう、私が知っている皿うどんではありません。まさに「食べるスープ」とも言うべき、旨味の塊を麺と一緒に味わう料理です。

王道の安心感!「細麺皿うどん」のパリパリ食感

続いては、おなじみの「細麺皿うどん」

皿うどん細麺(揚げ麺)

揚げたての麺の「パリッ」という軽快な音と食感がたまりません。甘めのあんと絡めて食べると、これぞ王道の美味しさ。そして、時間が経つにつれてあんが麺に染み込み、しっとりとした食感に変わっていく「味変」も細麺ならではの楽しみ方ですよね。ビールのお供にするなら、断然こちらかもしれません。

長崎では、皿うどんにウスターソース(特に金蝶ソース)をかけて食べるのが定番。福壽のテーブルにもしっかり置かれていました。太麺にかけるとスパイシーな風味が加わり、細麺にかけるとコクが増して、どちらも絶品でした!

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