生田目、母の出身地タイの大相撲バンコク公演へ意欲 2027年6月の公演までに幕内昇進を目標に

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大相撲の東十両10枚目・生田目(24)=二子山=が10月17日、東京・六本木ヒルズアリーナで開かれた大相撲バンコク公演の国内発表会見に登壇した。公演は2027年6月11日から13日までの3日間で、タイでは初めての大相撲公演。母がタイ出身の生田目は、幕内に上がって母の故郷へ帰れるよう頑張りたいと語り、海外公演の出場に向けて幕内昇進を目標に掲げた。
六本木の会見で語った「母の故郷」への思い
会見は10月17日、六本木ヒルズアリーナで始まった「ホットスタッフのちゃんこフェス2026」の会場で開かれた。日本相撲協会から高崎親方(元幕内金開山)が出席し、力士は東十両7枚目の翠富士(30)=伊勢ケ浜=と生田目の2人が壇上に並んだ。タイ政府の関係者も出席し、最後は生田目と翠富士が高崎親方らと鏡開きを行った。ちゃんこフェスは10月17日と18日の2日間の開催で、入場は無料。17日のステージでは、生田目が来場者参加型の相撲クイズとトークのコーナーも受け持った。
高崎親方は、タイでの初公演について「大変光栄に、そして誇りに思っております」と語った。
開催が決まり、気合が入った。生田目はそう明かしたうえで、大相撲の力士として母の故郷へ帰れれば楽しみだと話し、幕内に上がって帰れるよう頑張りたいと昇進への思いを語った。海外公演に出場できるのは原則として幕内力士に限られる。今の番付は十両なので、バンコクの土俵に立つには幕内への昇進が条件になる。
幼いころは毎年のようにタイを訪れていたものの、小学校低学年のころを最後に足を運んでいないという。現地には今も祖母が暮らしており、再会を望む気持ちも口にした。タイ語については「日常会話程度なら。ペラペラではないです」と話した。会見後のトークコーナーでは、母の出身地を「スコータイ」と紹介した。「田舎の方なんですけど」と話し、幼いころの訪問を「めちゃめちゃ遠かった思いがあります」と笑顔で振り返った。会見に同席した翠富士は、2026年2月に部屋の旅行でタイを訪れている。
タイ初の大相撲公演、日タイ修好140周年の記念事業
公演の正式名称は「日タイ修好140周年記念 大相撲バンコク公演」。日本相撲協会は10月1日、東京・両国国技館で開いた理事会で開催を発表した。協会が外国からの招待を受けて行う公演で、目的は友好親善にある。
会場はバンコクの「ワン・バンコク・フォーラム」。主催側の発表では1日あたり約5800席、3日間で延べ約1万7400席を用意する予定だ。日本からは力士70人に行司、呼出、床山などを加えた総勢135人が現地へ向かう。主に幕内力士が取組や土俵入りなどを披露する。
海外公演は2025年のロンドン、2026年6月のパリに続いて3年連続となる。アジアでの海外興行は2013年のジャカルタ巡業以来で、公演としては2004年の中国公演以来になる。
発表に先立つ10月8日から9日にかけては、八角理事長(元横綱北勝海)を中心とする協会の代表団がバンコクを訪れた。高崎親方、山響親方、玉ノ井親方、関取の輝らも同行し、タイの国会や政府のスポーツ関係機関を表敬訪問した。9日にはタイ外務省で記念ロゴの記者発表会に臨んでいる。会見にはタイ側から副首相兼外相が、日本側から駐タイ大使が出席した。六本木での会見は、この発表の国内版にあたる。
矢板高で相撲を始め、二子山部屋へ
生田目は本名を生田目竜也(なばため・たつや)という。2002年2月22日生まれで、栃木県さくら市の出身。タイ出身の母と日本人の父を持つ。身長177cm、体重176kgの体から繰り出す突き、押しを武器にする。日本相撲協会の力士アンケートでは、趣味に「DJ」、座右の銘に「Work Hard, Play Hard」を挙げ、相撲界で自分が一番と思うことには「選曲」と答えている。
小学生のころにわんぱく相撲で県2位に入った経験はあるものの、本格的に相撲を始めたのは栃木県立矢板高校に入ってからだった。協会のアンケートでも、相撲を始めた年齢を16歳と答えている。高校時代は全国的には無名の存在だったが、突き押しのスピードと力強さを二子山親方(元大関雅山)が見込み、二子山部屋に入門した。初土俵は2020年1月の初場所。師匠と同じ突き押しの相撲を磨き、2024年7月の名古屋場所で新十両に昇進した。
新十両昇進が決まった後の2024年6月には、在日タイ王国大使館が公式Xで祝福のメッセージを出している。昇進の際、生田目は離れて暮らした時期を経て母の大切さに気づいたと語り、「ゴールではなくスタート。親孝行したい」と話していた。
左膝のけがで三段目へ、7場所ぶりの関取復帰
十両に定着しかけた矢先、つまずきが待っていた。
2025年1月の初場所で11勝4敗と大きく勝ち越し、翌3月の春場所では自己最高位となる東十両5枚目まで番付を上げた。しかし、その後に左膝の大けがに見舞われ、2025年7月の名古屋場所から3場所続けて全休。番付は2026年1月の初場所で西三段目28枚目まで下がった。
そこからの巻き返しは速かった。初場所を5勝2敗で勝ち越すと、3月の春場所は西三段目3枚目で7戦全勝の三段目優勝。5月の夏場所は幕下で5勝2敗、7月の名古屋場所は西幕下3枚目で6勝1敗の成績を残した。名古屋場所では、デビューから連勝を続けていた旭富士を突き出しで破り、その連勝を止めている。
7月29日の番付編成会議で再十両が決まり、最後に関取として番付に載った2025年7月の名古屋場所から7場所ぶりに関取へ戻った。9月の秋場所は東十両10枚目で9勝6敗と勝ち越している。三段目からの4場所で積み上げた白星は23勝5敗。けがからの回復ぶりが、その数字に表れる。
2027年6月までに残る本場所は4つ
公演の開幕は2027年6月11日。それまでに行われる本場所は、11月8日に福岡国際センターで初日を迎える九州場所と、2027年の初場所、春場所、夏場所の4場所になる。九州場所の番付は10月18日時点でまだ発表されていない。
幕内へ上がるには、十両の上位で勝ち越しを重ねる必要がある。自己最高位の十両5枚目を超えた経験はまだなく、ここからの4場所が公演出場への道のりになる。
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三段目から1年足らずで関取の座に戻った24歳が、次に目指すのは初めての幕内だ。祖母が暮らす母の故郷を最後に訪れたのは小学校低学年のころ。生田目は久しぶりのタイ訪問を、幕内力士として迎えるつもりでいる。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]














































































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