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亜細亜大学野球部、東都大学野球秋季リーグで9季ぶり28度目の優勝 開幕8連勝、11月19日開幕の明治神宮大会に出場

亜細亜大学野球部、東都大学野球秋季リーグで9季ぶり28度目の優勝 開幕8連勝、11月19日開幕の明治神宮大会に出場

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東都大学野球秋季リーグの1部で、亜細亜大学が10月14日、神宮球場で國學院大學を5-3で破り、2022年春以来9季ぶり28度目の優勝を決めた。開幕から負けなしの8連勝で勝ち点は4。主将の山里宝内野手(4年・神戸国際大付)が決勝の2点二塁打を含む4打点を挙げた。亜大は東都代表として、11月19日に開幕する明治神宮野球大会へ11年ぶりに出場する。

3-3の9回2死満塁、主将・山里のバットで優勝が決まった

試合は第4週の2回戦。前日の1回戦を4-0で取っていた亜大は、勝てばその場で優勝が決まる状況で神宮球場のグラウンドに立った。

先手を取ったのは亜大だった。3回、8番原田が右前打で出ると、2死1塁から1番山里が左翼席へ先制の2ランを放つ。4回に國學院大の石野蓮にソロ本塁打を浴び、7回には2死1、2塁から3番緒方に左翼への2点二塁打を許して2-3と逆転された。

流れを引き戻したのは8回だった。先頭の山里が四球で出塁し、2番逢澤の犠打と相手投手のけん制悪送球で1死3塁。3番入耒田の左犠飛で3-3の同点に追いついた。

そして9回、2死満塁で打席に山里が入る。カウント2-1からの4球目、内角の直球を左翼線へはじき返すと、走者2人がかえって5-3と勝ち越した。山里はこの日4打数2安打4打点で、チームの全5得点に関わった。

山里は打席で捕手の動く足音から内角に来ると読んでいたといい、試合後は「ホームランを狙っていたけど、いいライナーでいってくれた」と話した。9回裏2死、高く上がった最後の打球も山里のグラブに収まっている。

投手陣は6人の継投だった。先発の黒木が4回を1失点にまとめ、7回2死1、2塁から登板した2年生の田崎(興南)は、緒方に逆転の二塁打を浴びたものの、その後は9回までの2回1/3を自責点0で投げ切り、勝利投手になった。國學院大は先発の中井が9回途中まで投げたが、最後に踏ん張れなかった。

3位の中央大学にはまだ勝ち点で並ぶ可能性が残る。ただ、勝率では亜大を上回れないため、この勝利で優勝が確定した。

開幕8連勝の中身 得失点差プラス30、エース川尻はノーヒットノーラン

東都大学野球連盟の公式記録によると、亜大の秋季リーグ戦の結果は次のとおりだ(10月14日時点)。

週日付対戦スコア勝敗
第1週9月9日東洋大亜大4-1東洋大亜大の勝ち
第1週9月10日東洋大亜大4-3東洋大亜大の勝ち
第2週9月18日立正大亜大6-0立正大亜大の勝ち
第2週9月24日立正大亜大10-2立正大亜大の勝ち
第3週10月1日青学大亜大6-1青学大亜大の勝ち
第3週10月2日青学大亜大2-1青学大亜大の勝ち
第4週10月13日國學院大亜大4-0國學院大亜大の勝ち
第4週10月14日國學院大亜大5-3國學院大亜大の勝ち

8試合で41点を取り、失点は11。得失点差はプラス30に上る。東都は2勝した側が勝ち点1を得る「勝ち点制」で、亜大は4カードすべてを2連勝で取った。2位の青山学院大学は5勝4敗で勝ち点2にとどまり、差ははっきりしている。

攻撃の変化も数字に出た。チームは今季、犠打を減らして積極的に振る方針に切り替えたという。山里は「振るからこそ四球も取れるし、時にはホームランも出る。ランナー一塁からの長打がすごく増えた」と手応えを口にしている。

投手陣の柱はエースの川尻啓人投手(4年・高岡商)だった。優勝を決める前日の10月13日、國學院大との1回戦で無安打無得点試合を記録。120球で11三振を奪い、3四死球と2失策で走者を出しながら得点を許さなかった。東都1部で1人の投手が無安打無得点試合を達成したのは、2004年秋に亜大の山木正博が東洋大戦で記録して以来22年ぶりで、完全試合を含めて史上11人目(通算12度目)になる。この勝利で川尻は今季無傷の4勝目。10月1日の青学大との1回戦でも7回途中まで3安打に抑え、カードの初戦を取っていた。マスクをかぶっていたのは捕手の前嶋藍(横浜隼人)だった。

関連記事:川尻啓人、東都1部で22年ぶりノーヒットノーラン 亜大のドラフト上位候補、高岡商出身

「外様」の正村監督、就任3年目で初の胴上げ

チームを率いるのは正村公弘監督(63)。2024年に就任し、3年目で初めてのリーグ優勝となった。亜大のOBではなく、東海大学の出身だ。

神宮のグラウンドで4度宙に舞った正村監督は「自分の中で”外様”的な感覚があって、しっかりしなきゃという思いは凄く強くやってきた」と胸の内を明かした。主将の山里については「私やコーチがこうやろうということを、みんなに浸透させてくれる存在」と話し、感謝を口にしている。

亜大にとって、ここまでの道のりは平坦ではなかった。前回優勝は2022年春で、このときは全日本大学野球選手権大会も制している。だが、その後は2023年春から2025年秋まで青学大が6季連続で頂点に立ち、今年の春は國學院大が7季ぶりに優勝した。亜大は2025年春に開幕7連勝しながら優勝を逃し、2位で終えている。

山里はその悔しさも含めて、「負ける経験と勝つ経験をさせていただいて、すごくいい野球人生になった」と語った。チームが今年掲げたスローガンは「真の日本一」。野球の強さに加え、野球以外の心構えも含めた目標だという。

國學院大の鳥山泰孝監督は、目の前で春秋連覇を逃した。勝負どころをものにできたかどうかの差だと話し、亜大の強さを認めている。

ドラフト会議まで1週間 優勝メンバー4人がプロ志望届

優勝のタイミングも注目される。2026年のプロ野球ドラフト会議は10月22日に開かれる。優勝決定から8日後だ。

亜大からは、全日本大学野球連盟が9月1日に更新したプロ志望届の提出者に、4人が名を連ねた。山里、川尻、前嶋、そして主に救援で投げる比嘉佑斗投手(沖縄尚学)。比嘉は優勝を決めた10月14日の試合でも6回の1イニングを無失点で投げた。山里と前嶋は大学日本代表にも選ばれている。

前嶋は横浜隼人高校で1年秋から正捕手を務め、亜大では副主将を務める。強肩が持ち味で、川尻のノーヒットノーランも、優勝を決めた試合も、マスクをかぶったのは前嶋だった。

関連記事:阪神、ドラフト1位は青学大・渡部海捕手が最有力と報道 9日スカウト会議、外れ1位候補に亜大・前嶋藍

山里自身もドラフト候補の一人。指名を待つ立場で迎えた最後の秋に、チームを優勝へ導いた。

11年ぶりの明治神宮大会へ リーグ戦は中央大とのカードが残る

亜大は東都大学野球連盟の代表として、明治神宮外苑創建百年記念 第57回明治神宮野球大会の大学の部に出場する。大会は11月19日から24日までの6日間、明治神宮野球場で開かれ、大学の部には全国の11校が出る。亜大の出場は11年ぶり12回目。組み合わせ抽選は10月17日に行われる予定だ。

明治神宮大会の大学の部は、全日本大学野球選手権大会と並び、大学日本一を決める大会と位置づけられている。山里は「監督さんを日本一の男にしようと、ここからもう一度謙虚にやっていきたい」と気を引き締めた。

一方、リーグ戦はまだ終わっていない。亜大は第5週の10月20日と21日に中央大学と対戦する予定で、2試合目はドラフト会議の前日にあたる。全勝優勝がかかるカードで、プロ志望届を出した選手にとっては、指名前最後のアピールの場にもなる。

「東都リーグは日本で一番強いリーグだと思うので、それを証明しに行こうと思います」。山里の言葉どおり、亜大は秋の大学日本一を目指して神宮大会に臨む。

[文/構成 by スポーツライター TAKU]

寄稿者

TAKU
ボールを使う競技なら何でも観ます、TAKUです。学生時代はずっとバスケ部、いまは週末にフットサル。スポーツを中心に書くWebライターになって5年です。Bリーグ、バレーボール、ラグビー、テニスを中心に、野球やサッカーも書きます。試合の流れが変わった瞬間を、スコアと一緒に伝えるのが得意です。

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