井上樹、ヴァンフォーレ甲府が左前十字靭帯断裂で全治約8ヶ月と発表 キャプテンを務める明治大出身DFの経歴と復帰の見通し

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J2のヴァンフォーレ甲府は10月6日、キャプテンのDF井上樹(25)が左前十字靭帯断裂と診断され、10月1日に手術を受けたと発表した。全治は約8カ月。甲府の下部組織で育ち、明治大学でも主将を務めた生え抜きのセンターバックが、長期離脱を余儀なくされた。チームはJ2で最下位に沈んでおり、主将不在の戦いが始まる。
10月1日に手術、全治約8カ月の診断
クラブ公式サイトが10月6日に掲載した「井上樹選手の手術について」によると、診断結果は左前十字靭帯断裂で、手術日は2026年10月1日(木)。全治は約8ヶ月とされた。Jリーグ公式サイトも同日、「井上は左前十字靭帯断裂と診断され、1日に手術を実施」と伝えている。
発表に含まれていたのは、診断名と手術日、全治期間の3点だけだ。いつ、どの場面で負傷したのかは明らかにしていない。
リーグ戦の記録をたどると、井上は今季、第4節の札幌戦(8月29日)から第6節の磐田戦(9月12日)まで3試合続けて先発した。磐田戦は90分間プレーしたものの、9月19日の第7節徳島戦以降はリーグ戦のピッチに立っていない。負傷との関係についてクラブは触れていないため、ここでは出場記録の事実だけを記しておく。
背番号は2。名前は「いのうえ・みき」と読む。
甲府のアカデミー育ち、明治大でも主将
井上は2001年5月28日生まれ、山梨県甲府市の出身。178cm、74kgの右利きのDFだ。
サッカーを始めたのは地元の羽黒SSSで、2011年からは甲府U-12、U-15、U-18と、10年近くクラブの育成組織で過ごした。U-18在籍中の2018年にはトップチームの2種登録選手にも選ばれている。年代別の日本代表にも呼ばれ、U-15(2015〜2016年)、U-17(2018年)、U-18(2019年)の各カテゴリーを経験した。
高校卒業後は明治大学へ進む。在学中、明治大は関東大学サッカーリーグ1部で2020年と2022年に優勝した。4年生となった2023年はチームのキャプテンを託され、リーグ2連覇を狙う名門をまとめる立場にいた。
甲府への加入内定が発表されたのは2023年4月18日。井上はクラブを通じて「幼き頃から夢見ていたこの素晴らしいクラブのもとでプロキャリアの一歩目を踏み出せること、もう一度ヴァンフォーレ甲府のエンブレムを背負い小瀬のピッチで戦えることを幸せに思います」とコメントした。甲府に戻ったのは2024シーズンのことだ。
プロ3年目、けがと向き合ってきた歩み
プロの道は、順風満帆とはいかなかった。
Jリーグデビューは2024年4月3日のJ2第8節鹿児島戦で、いきなりフル出場を果たす。だが4日後、4月7日の第9節清水戦で負傷し、左膝後十字靭帯損傷で全治約3〜4カ月と診断された。夏に復帰してからは出場を重ね、ルーキーイヤーはJ2で11試合に出た。
2025シーズンは開幕から3試合続けて出場し、3月26日のルヴァンカップ1回戦藤枝戦の出場で、プロA契約の条件である公式戦900分以上の出場に届く。4月14日にはプロC契約からプロA契約への変更が発表された。この年は10月22日に右大腿二頭筋を傷め、全治約4週間の離脱も経験している。J2では10試合、ルヴァンカップでは2試合に出場した。
2026年2月にキャプテン就任、秋春制の新シーズンも続投
転機は2026年2月に訪れる。
2026年前半はJリーグの秋春制移行に伴う特別大会「明治安田J2・J3百年構想リーグ」が行われた。甲府は2月3日、この大会のキャプテンに井上を指名した。プロ3年目の主将就任で、井上は「これまでのクラブの歴史を尊重しつつ、素晴らしいメンバーが揃った今年のチームでまた新たな歴史を刻んでいけるよう、自らが先頭に立ち責任を持ってチームを引っ張っていきます」と意気込んでいた。
その言葉どおり、井上はこの大会で17試合に出場した。甲府は地域リーグラウンドのEAST-Bグループを1位で通過し、プレーオフラウンドへ進む。1-4位決定戦で仙台に敗れたあと、3-4位決定戦で宮崎に敗れ、J2・J3の40クラブ中4位で大会を終えた。
7月31日、クラブは2026/27シーズンのキャプテンにも引き続き井上を据えると発表した。井上は「J1昇格という目標を毎年掲げている中で達成できていないというクラブの現状をしっかりと受け止めて」と語り、「長いシーズンで良いこともそうでないことも何が起きるかわかりませんが、どんな時でも応援してくださる方々のためにブレずに闘い続けます」と続けた。副キャプテンには三平和司、小林岩魚、武井成豪、内藤大和の4人が名を連ねている。
最下位の甲府、主力の離脱が続く
チームの状況は苦しい。
8月に開幕した2026/27シーズンの明治安田J2リーグで、甲府は第9節を終えて2勝1分6敗、勝点7。Jリーグ公式サイトの順位表(10月4日更新)では20クラブ中20位に沈む。19位の今治とは勝点で並び、得失点差の1点の差で最下位という位置だ。直近の5試合は1勝4敗で、9月12日の磐田戦から10月3日の富山戦までリーグ戦4連敗が続く。井上が最後にリーグ戦へ出た磐田戦が、この連敗の始まりだった。
離脱者も相次ぐ。8月19日には副キャプテンのFW三平和司が左膝内側半月板損傷で手術を受け全治約6カ月と発表され、8月24日にはGK河田晃兵が右膝外側半月板損傷、右膝骨軟骨損傷で全治約5カ月と発表された。そこへ主将の長期離脱が重なった。
渋谷洋樹監督のもとで立て直しを図る甲府は、10月10日にホームのJITリサイクルインクスタジアムで栃木シティと第10節を戦う。最終ラインの組み直しと、ピッチ上でチームをまとめる役割を誰が担うのか。連敗脱出へ向けた課題は小さくない。
復帰の見通しは「全治約8カ月」
復帰時期についてクラブが示したのは「全治約8ヶ月」という期間のみだ。具体的な復帰の時期や、シーズン中の実戦復帰の見込みには触れていない。キャプテンを誰が代行するのかについても、10月7日時点で発表はない。
発表文には、本人のコメントも添えられていなかった。
甲府市で生まれ、小学生のころから甲府のエンブレムを胸に戦ってきた井上にとって、プロ入り後、膝の靭帯を傷めるのは2度目だ。2024年の後十字靭帯損傷から夏に戻り、主将の座をつかむまでになった。長いリハビリが始まる。
[文/構成 by スポーツライター ミカ]








































































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