中島啓太、ベイカレントクラシック前に「来年の職場が決まっていない」 年間ポイントランキング125位、100位以内が条件の来季PGAツアー出場権争い

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
米男子ツアーのルーキー、中島啓太(26)が10月6日、横浜カントリークラブで行われた「ベイカレントクラシック Presented by レクサス」の練習ラウンドを終え、「自分はまだ、来年の職場が決まっていないので…」と胸の内を明かした。フェデックスカップの年間ポイントランキングは125位。来季のフルシードは100位以内が条件で、本大会を含めて残り6試合の秋季シリーズで巻き返しを狙う。
推薦出場の母国大会で「一発で決める」
アジアで唯一開かれるPGAツアーの公式戦が、10月8日から11日までの4日間、神奈川県横浜市保土ケ谷区の横浜CC(7322ヤード、パー71)で行われる。賞金総額は800万ドル(約12億6000万円)。日米ツアーから72人が出場し、予選カットはない。
中島はこの大会に推薦で出場する。練習ラウンドを終えると「いや、うれしいですね。やっぱり日本でPGAツアーに出られるというのは特別な感じがする」と言葉に実感を込めた。来季の出場資格が懸かる一戦を前に、こうも話している。「チャンスをいただけた。一発で決めるくらいの気持ちで頑張りたい」。
前週は愛知県の春日井CCで行われたアジア大会に日本代表として出場していた。個人戦は通算7アンダーの11位で、比嘉一貴、アマチュアの本大志と組んだ男子団体では銅メダルを手にしている。日本のゴルフ競技のメダルは、中島が個人と団体で金メダルを取った2018年大会以来8年ぶりだった。連戦の疲れを問われても「全然疲れていない」と答え、アドレスやグリップといった基本から見直しながらスイングの調整を続けているという。
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125位と100位の距離は150ポイント
PGAツアー公式サイトの秋季シリーズ順位(10月4日のバンク・オブ・ユタ選手権終了時点)で、中島は288ポイントの125位にいる。100位のブルックス・ケプカは438ポイントで、その差は150ポイント。9月中旬の秋季シリーズ開幕時点では115位だったが、9月の「ビルトモア選手権アッシュビル」で予選落ちし、アジア大会と日程が重なった10月初めの「バンク・オブ・ユタ選手権」には出場していない。ほかの選手が得点を重ねるあいだに足踏みし、順位を10下げた。
秋季シリーズ各大会の優勝ポイントは500で、単独2位でも300ポイントが入る。上位に食い込めば一度に圏内へ届く距離だ。ただし100位のラインも、ほかの選手の成績次第で毎週動く。
本大会のあとに残るのは、バミューダ選手権、メキシコ・オープン、ワールドワイドテクノロジー選手権、グッドグッド選手権、そして最終戦のRSMクラシックの5試合。11月22日に最終日を迎えるRSMクラシックが終わった時点の順位で、来季の出場資格が決まる。
125位から100位へ、狭くなったシードの門
PGAツアーは1983年から、前年の賞金ランキング(のちにフェデックスカップランキング)上位125人にフルシードを与えてきた。この枠を100人に絞ると決めたのが2024年11月の理事会で、2026年シーズンの出場資格から適用されている。同じ決定で、下部のコーンフェリーツアーから昇格できる枠も30人から20人に減った。
40年以上続いた125人の枠なら、中島はいまちょうど当落線上の125位に立つ。だが新しい基準では、そこから25人を抜かなければ来季のフル出場資格に届かない。PGAツアー公式の順位表では、101位から125位の選手には条件付きの出場資格が与えられるとしている。
ツアーの公式説明では、秋季シリーズは翌シーズンの「上位100人」の資格を確定させる場と位置付けられている。プレーオフ第2戦に進めなかった51位以下の選手は、レギュラーシーズンとプレーオフ初戦までのポイントを持ち越して秋の8試合に臨む。
欧州経由でつかんだPGAツアーの切符
日本体育大学時代に世界アマチュアランキング1位となった中島は、2021年にアマチュアとして国内男子ツアーのパナソニックオープンを制した。プロ転向後の2023年には国内ツアーで3勝を挙げて賞金王となり、2024年から欧州のDPワールドツアーに主戦場を移すと、同年3月のヒーロー・インディアン・オープンで欧州ツアー初優勝を挙げた。
PGAツアー参戦の権利は、2025年の欧州ツアーの成績でつかんだものだ。10月のDPワールド・インディア選手権でトミー・フリートウッドに次ぐ2位に入り、年間ポイントレース「レース・トゥ・ドバイ」でPGAツアー出場権の対象圏内に浮上。最終戦を終えて同レースを14位で終え、出場権を持たない選手の上位10人に入って2026年のPGAツアー出場資格を得た。
ルーキーイヤーの今季は、ここまでPGAツアーで16試合に出場し、予選通過は8試合。最高成績は7月のジェネシス・スコティッシュ・オープンの3位タイで、この1試合で133.75ポイントを加えた。トップ25入りは4回、稼いだ賞金は85万71ドルだ。
横浜CCでの大会には昨年も出場し、このときは欧州ツアーの選手として40位タイで終えていた。
日本勢の明暗、平田の分も背負って
10月7日時点の日本勢の順位は次のとおり。松山と久常はプレーオフ終了時の順位で、ほかの3人は秋季シリーズの順位。
| 選手 | フェデックスカップ順位 | ポイント | 来季の出場資格 |
|---|---|---|---|
| 松山英樹 | 21位タイ(プレーオフ終了時) | ― | 確保(上位50位) |
| 久常涼 | 47位(プレーオフ終了時) | 1021 | 確保(上位50位) |
| 中島啓太 | 125位 | 288 | 未確保 |
| 金谷拓実 | 142位 | 209 | 未確保 |
| 平田憲聖 | 176位 | 94 | 未確保 |
松山と、PGAツアー3年目の久常はプレーオフまでに上位50位に入り、来季の出場資格を手にしている。中島と同じく出場権争いの渦中にいるのが、昨年の本大会で4位タイに入った金谷拓実と、中島と同じルーキーの平田憲聖だ。
その平田は、ベイカレントクラシックへの出場がかなわなかった。会場入りした10月5日、平田から「楽しんでね」とメッセージが届き、中島は「必死に頑張ってくるよ」と返した。同じ立場で米国を転戦してきた仲間の悔しさを知るだけに、言葉には力がこもる。
「本当に憲聖の分まで頑張りたい。今週は優勝を目指す」。
普段はクールな26歳が、母国のギャラリーの前で来季の職場を懸けた4日間に挑む。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]








































































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