田中和基、今季限りで現役引退 2018年新人王、楽天一筋で通算615試合31本塁打

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楽天はきのう10月4日、田中和基外野手(32)が今シーズン限りで現役を引退すると発表した。2016年ドラフト3位で立教大から入団し、2年目の2018年に18本塁打、21盗塁で球団の野手として初めてパ・リーグ新人王に輝いた両打ちの外野手だ。昨オフに両肘を手術し、10年目の今季は1軍出場がなかった。引退セレモニーはファン感謝祭2026で行う予定。
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球団が4日に発表、セレモニーはファン感謝祭で
球団は4日、公式サイトで「田中 和基選手が今シーズンをもちまして、現役引退することとなりましたので、お知らせいたします」と発表した。あわせて、シーズン後に開くファン感謝祭2026で引退セレモニーを行う予定だと伝えている。セレモニーの日時や引退会見の予定は、5日朝の時点で発表されていない。
田中和基(32)=楽天=は1994年8月8日生まれの福岡県出身。右投げ両打ちで、身長181センチ、体重75キロ。福岡・西南学院高から立教大を経て、2016年のドラフト3位で楽天に入団した。移籍は一度もなく、プロ10年間を楽天一筋で過ごしたことになる。
球団が公表した通算成績(10月3日終了時点)は、615試合に出場して1096打数234安打、打率2割1分4厘、31本塁打、94打点、47盗塁だった。
1試合で左右両打席から本塁打、球団野手初の新人王
西南学院高時代のポジションは捕手。立教大で外野手に転向し、2年秋からベンチ入りした。もともとは右打ちで、子どものころにテレビで見たイチロー、松井秀喜、高橋由伸といった左打者に憧れて左打ちにも取り組むようになったと、日刊スポーツの取材に明かしている。
1年目の2017年5月17日、岩手県営野球場での日本ハム戦でプロ初出場。3日後の20日にはZOZOマリンスタジアムのロッテ戦でプロ初スタメンを果たし、延長10回にプロ初安打となる二塁打、延長12回には決勝の2ランでプロ初本塁打を記録した。この年は51試合で打率1割1分1厘と、プロの壁にも当たる。
飛躍は2年目に訪れた。2018年は105試合に出場し、打率2割6分5厘、18本塁打、45打点、21盗塁。8月1日の京セラドーム大阪でのオリックス戦では、3回に右打席から10号ソロ、8回に左打席から11号ソロを放ち、1試合で両打席本塁打をマークした。日刊スポーツによると、NPB史上18人目の記録で、田中は「18年の両打席本塁打は僕の中では人生で一番大きな出来事」と語っていたという。
シーズン後にはパ・リーグ新人王を受賞する。楽天の野手が新人王に選ばれたのは、球団創設以来初めてだった。同じ年のオフには、侍ジャパンの一員として日米野球にも出場している。
新人王の翌年から苦しんだ10年間の歩み
新人王の後は、思うように数字を伸ばせなかった。年度別の1軍成績は次のとおりだ。
| 年 | 試合 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 51 | 6 | 1 | 2 | 7 | .111 |
| 2018 | 105 | 112 | 18 | 45 | 21 | .265 |
| 2019 | 59 | 30 | 1 | 9 | 3 | .188 |
| 2020 | 80 | 61 | 8 | 25 | 6 | .240 |
| 2021 | 61 | 8 | 0 | 3 | 0 | .136 |
| 2022 | 77 | 9 | 1 | 5 | 6 | .143 |
| 2023 | 95 | 3 | 2 | 3 | 3 | .088 |
| 2024 | 68 | 4 | 0 | 1 | 0 | .129 |
| 2025 | 19 | 1 | 0 | 1 | 1 | .056 |
| 通算 | 615 | 234 | 31 | 94 | 47 | .214 |
2020年には80試合で8本塁打と持ち直したが、翌年からは打席数が大きく減る。2023年は95試合に出場しながら打席は41にとどまり、安打は3本。代走や守備固めでの出場が多くなった。それでも外野の守備範囲と足を買われ、ベンチに欠かせない存在であり続けた。
2024年からの2年間は選手会長も務めた。2024年にチームが交流戦で優勝した際には、選手会長として優勝セレモニーで賞金の目録を受け取っている。
だが、2025年は開幕戦の3月28日に「9番・左翼」で先発出場したものの、結果を残せず2度の2軍落ちを経験。8月3日に3度目の登録抹消となった後はファームで過ごし、1軍では19試合で18打数1安打に終わった。同年10月6日には、神奈川県内の病院で両肘関節のクリーニング手術を受けたと球団が発表。試合復帰まで3〜4か月を要する見込みと伝えられた。
「打たないと出られない世界」と臨んだ10年目
手術明けで迎えた今季について、田中は「打たないと出られない世界。打撃のことだけを考えたい」と話していたと、スポーツニッポンが伝えている。
しかし、1軍から声はかからなかった。パ・リーグ公式サイトによると、今季はファームで34試合に出場して打率2割3分。プロ入り後、1軍出場のないシーズンは今季が初めてだった。
チームメートの辰己涼介は、プロ入り後に驚かされた選手の1人として田中の名前を挙げ、「あの人はすごいです。バケモンです」と話していたという。両打ちで長打力があり、強肩で足も速い。そんな身体能力の高さを、日刊スポーツの担当記者も記事で伝えている。
楽天は今季、ベテランの引退が相次ぐ
楽天では3日、本拠地の楽天モバイル 最強パーク宮城で辛島航投手の引退会見と引退試合が行われたばかり。辛島は2013年のリーグ優勝と日本一を経験したメンバーの1人で、18年間の現役生活に区切りをつけた。
田中は常々、球団への恩返しに意欲を示していたという。「10年間お世話になったので、自分ができることはなんでもやりたい気持ちはあります」。日刊スポーツにはそう語っていた。今後の進路は発表されていない。
10年前、ドラフト3位で入団した両打ちの外野手は、2年目に新人王をつかみ、その後は代走や守備で長くチームを支えた。最後のあいさつの場は、シーズン後のファン感謝祭になる。
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[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]










































































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