MLBポストシーズン、日本人は6球団9人に出場の可能性 日本時間30日からワイルドカード

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
米大リーグ(MLB)のポストシーズンが日本時間9月30日に開幕する。進出12球団のうち、日本選手が所属するのはドジャース、カブス、パドレス、アストロズ、ホワイトソックス、レッドソックスの6球団。出場の可能性がある選手は計9人で、ワイルドカードシリーズでは早くも村上宗隆と今井達也、鈴木誠也・今永昇太と松井裕樹が敵同士として顔を合わせる。
6球団9人の顔ぶれ 吉田正尚は負傷者リストから復帰できるか
レギュラーシーズンは現地9月27日に全日程を終えた。ア・リーグはレイズ(98勝64敗)、ガーディアンズ、アストロズが地区優勝し、ワイルドカードでヤンキース、レッドソックス、ホワイトソックスが進出。ナ・リーグはブルワーズ(103勝59敗)、ドジャース、ブレーブスが地区を制し、パドレス、カブス、フィリーズがワイルドカード枠をつかんだ。
日本選手9人の内訳は次のとおり。成績はMLB公式記録で、現地9月27日のレギュラーシーズン終了時点のものだ。
| 選手 | 球団 | 今季成績 | 状態(9月29日時点) |
|---|---|---|---|
| 大谷翔平 | ドジャース | 打者:139試合、打率.275、30本塁打、81打点/投手:14試合8勝2敗、防御率1.79 | 出場選手登録(9月23日に負傷者リストから復帰。投手としては7月3日以降登板なし) |
| 山本由伸 | ドジャース | 28試合14勝9敗、防御率2.53、182奪三振 | 出場選手登録 |
| 佐々木朗希 | ドジャース | 26試合(先発23)5勝5敗、防御率4.49 | 出場選手登録(9月21日に負傷者リストから復帰し救援で登板) |
| 鈴木誠也 | カブス | 143試合、打率.270、26本塁打、86打点 | 出場選手登録 |
| 今永昇太 | カブス | 32試合11勝10敗、防御率3.77、174奪三振 | 出場選手登録 |
| 松井裕樹 | パドレス | 54試合5勝1敗1セーブ11ホールド、防御率1.83 | 出場選手登録 |
| 今井達也 | アストロズ | 23試合(先発15)6勝4敗、防御率4.93、97奪三振 | 出場選手登録(8月以降は救援) |
| 村上宗隆 | ホワイトソックス | 127試合、打率.207、35本塁打、77打点 | 出場選手登録 |
| 吉田正尚 | レッドソックス | 87試合、打率.274、5本塁打、28打点 | 10日間の負傷者リスト(左太もも裏の負傷。ワイルドカードシリーズは欠場見込み) |
9人のうち、出場が不透明なのは吉田正尚(33)だけだ。現地8月15日のパイレーツ戦で、二塁打を放って走った際に左太もも裏を痛め、翌16日に負傷者リスト入りした。チームは復帰まで少なくともシーズン終盤までかかる見通しを示し、実際にレギュラーシーズン中の復帰はなかった。球団は8月の時点でポストシーズンでの復帰の可能性を否定しなかったが、MLB公式サイトの9月28日のワイルドカードシリーズ展望では欠場扱いとなっており、指名打者はローマン・アンソニーとジャマイ・ジョーンズで分け合う見込みだ。
一方で、数に入らない日本選手もいる。パドレスのダルビッシュ有は3月25日から制限リストに入っており、対象外。ホワイトソックスの40人枠には西田陸浮も名を連ねるが、8月27日にマイナー(傘下3Aシャーロット)へ降格したままシーズンを終えた。
ワイルドカードシリーズの組み合わせと日程
ワイルドカードシリーズは3戦2勝制で、全試合を上位シードの本拠地で行う。第3戦は1勝1敗になった場合だけ開催される。MLB公式の日程を日本時間に直すと、次のとおりだ。
| カード(上位シード×下位シード) | 第1戦(日本時間) | 第2戦 | 第3戦(必要な場合) | 日本選手 |
|---|---|---|---|---|
| ブレーブス×フィリーズ(ナ・リーグ) | 9月30日午前3時 | 10月1日午前3時 | 10月2日午前3時 | なし |
| アストロズ×ホワイトソックス(ア・リーグ) | 9月30日午前6時 | 10月1日午前6時 | 10月2日午前6時 | 今井、村上 |
| ヤンキース×レッドソックス(ア・リーグ) | 9月30日午前9時 | 10月1日午前9時 | 10月2日午前9時 | 吉田 |
| パドレス×カブス(ナ・リーグ) | 9月30日午前11時 | 10月1日午前11時 | 10月2日午前11時 | 松井、鈴木、今永 |
アストロズは81勝81敗の勝率5割ながらア・リーグ西地区を制し、第3シードに入った。ホワイトソックスとの今季の対戦成績はアストロズの5勝2敗。レッドソックスとヤンキースは今季13試合でヤンキースが7勝6敗と、ほぼ互角だった。パドレスとカブスは、カブスが6試合で5勝1敗と大きく勝ち越している。
各リーグ上位2シードのレイズ、ガーディアンズ、ブルワーズ、ドジャースは、ディビジョンシリーズ(5戦3勝制)から登場する。ディビジョンシリーズの開幕は現地10月3日の予定で、ワールドシリーズ第1戦は現地10月23日(日本時間24日)に組まれている。
初戦から日本人対決が2カード 村上には今井との再戦も
最初の日本人対決は、日本時間30日午前6時プレーボールのアストロズ×ホワイトソックスだ。
村上宗隆(26)はヤクルトからホワイトソックスへ移籍した1年目で35本塁打を放ち、日本選手のメジャー1年目としては最多の数字を残した。打率は.207にとどまった半面、92四球を選んでいる。5月末から7月上旬まで右太もも裏の故障で離脱し、出場は127試合だった。アストロズ戦は7試合で打率.222、2本塁打7打点。現地7月26日の試合では2本塁打6打点と暴れ、チームは12-3で大勝した。
関連記事:村上宗隆、日本選手1年目最多の35本塁打でシーズン終了 WCシリーズの相手はアストロズに決定
迎え撃つ今井達也(28)は西武から移籍して1年目。開幕から先発を務め、4月に右腕の疲労で一時離脱。復帰後も先発を続けたが、8月以降は救援に回り、8試合に登板した。村上と対戦したのは1試合だけだ。現地9月1日の試合で、7回に登板した今井が村上を四球で歩かせ、村上はその後の二塁打で生還。8回の再戦では見逃し三振に仕留めた。短期決戦で救援投手がどこで投入されるかは読めないが、左の強打者と右の救援投手が終盤に向き合う場面は十分に考えられる。
もう一つは、同日午前11時開始のパドレス×カブス。カブスの鈴木誠也(32)は143試合で26本塁打86打点を記録した。パドレス戦は5試合で22打数11安打、打率.500、2本塁打6打点と打ちまくっている。9月28日(日本時間29日)の練習ではペトコ・パークの右翼で風と日差しを確かめ、フリー打撃では23スイングで9本の柵越えを放った。
同僚の今永昇太(33)は32試合に先発し11勝10敗。現地9月27日のレッドソックス戦は1回だけ投げて終えた。第1戦の先発にはカブスがマシュー・ボイド、パドレスがマイケル・キングを立てる。カブスのクレイグ・カウンセル監督は今永について「このシリーズで投げる。そこは間違いない。先発なのか、救援なのかは分からない」と話し、起用法を明かしていない。パドレスの松井裕樹(30)は開幕を負傷者リストで迎えたが、5月5日に復帰して54試合に登板し、防御率1.83と安定した。9月9日以降は9試合続けて無失点で、シーズンを終えた。今季、鈴木と松井の直接対決はなかった。
ドジャースの3人はディビジョンシリーズから
第2シードのドジャースはワイルドカードシリーズを戦わず、ブレーブス×フィリーズの勝者とディビジョンシリーズで対戦する。
大谷翔平(32)は打者として139試合に出場し、打率.275、30本塁打、81打点、11盗塁でシーズンを終えた。ただし30号は8月18日が最後だった。右上腕二頭筋の炎症で9月11日に負傷者リスト入り(9月8日にさかのぼって適用)し、23日に戦列へ戻った。デーブ・ロバーツ監督は復帰前に、状態を「以前の状態が10段階中5なら現在は8か9」と表現している。投手としては14試合で8勝2敗、防御率1.79。7月3日のパドレス戦を最後にマウンドから遠ざかり、8月29日には投手復帰を当面見送る方針が示され、9月7日には大谷自身が、今季中の投手復帰は「ほとんどの確率でない」との見方を示して打撃に集中する考えを語った。
関連記事:大谷翔平、移籍後最長18試合ノーアーチで今季終了 8月18日の30号を最後に本塁打なくPSへ
山本由伸(28)は28試合に先発して14勝9敗、防御率2.53。185イニングを投げ、勝ち星はメジャーでの自己最多を更新した。佐々木朗希(24)は右手中指のまめで8月27日に負傷者リスト入りし、9月21日に復帰。復帰後の3試合はすべて救援で、いずれも1回無失点だった。
勝ち上がり次第で広がる対戦と、日本での中継
組み合わせをたどると、日本人対決の可能性はワイルドカードシリーズの2カードだけで終わらない。
ナ・リーグでは、パドレス×カブスの勝者がディビジョンシリーズでブルワーズと、ドジャースはブレーブス×フィリーズの勝者と戦う。ドジャースと、カブスまたはパドレスがともに勝ち上がれば、リーグ優勝決定シリーズで大谷、山本、佐々木と、鈴木・今永、あるいは松井がぶつかる。ア・リーグは、アストロズ×ホワイトソックスの勝者がガーディアンズと、ヤンキース×レッドソックスの勝者がレイズと対戦する。ホワイトソックスとレッドソックスがともにリーグ優勝決定シリーズまで進めば、村上と吉田が同じ舞台に立つ可能性も出てくる。ア・リーグとナ・リーグの日本選手同士がぶつかるのは、ワールドシリーズだけだ。
日本では、NHKがBSでアストロズ×ホワイトソックスの第1戦を9月30日午前5時55分から生中継し、総合テレビでも同日午前10時50分からナ・リーグのワイルドカードシリーズ第1戦を中継する予定だ。J SPORTSはアストロズ×ホワイトソックスとパドレス×カブスを生中継する。配信ではSPOTV NOWが、ワイルドカードシリーズからワールドシリーズまでの全試合を日本語実況付きでライブ配信すると9月28日に発表した。視聴には有料会員登録が必要だが、各シリーズの初戦から選んだ注目の1試合は無料会員登録だけでライブ視聴でき、9月30日はカブス×パドレスが対象になっている。
9人のうち、ワールドシリーズの舞台に立てるのは最大で何人か。最初のふるいは日本時間9月30日の早朝から始まる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]








































































コメントはこちら