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田久保眞紀氏は何をして現在に至るのか経歴を追う 家宅捜索にまで至った経緯

田久保眞紀氏は何をして現在に至るのか経歴を追う 家宅捜索にまで至った経緯

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静岡県伊東市の田久保眞紀前市長(56)が学歴詐称疑惑を巡り、静岡県警の家宅捜索を受けた。2025年の市長選で虚偽の経歴を公表した疑いなど、6つの容疑で刑事告発されている。疑惑の焦点は「東洋大学の卒業証書」だが、田久保氏側は押収拒絶権を主張し提出を拒否。捜査は新たな局面を迎えた。

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田久保前市長宅に7時間の家宅捜索 学歴詐称疑惑、捜査は新局面に

静岡県伊東市の田久保眞紀前市長の学歴詐称疑惑を巡る捜査が大きく動いた。静岡県警は2026年2月14日、地方自治法違反などの疑いで刑事告発された田久保氏の伊東市内にある自宅を家宅捜索した。捜索は午前から始まり、約7時間に及んだ。

捜査員が慌ただしく出入りする自宅前にはブルーシートが張られ、物々しい雰囲気に包まれた。捜索終了後、押収物を入れたとみられる段ボール数箱が運び出された。県警は押収した資料を分析し、告発された容疑の立件に向けた捜査を本格化させる。

田久保氏は2025年5月の市長選に際し、報道機関に虚偽の経歴を伝えた公職選挙法違反の疑いが持たれている。さらに、虚偽公文書作成、偽造公文書行使、有印私文書偽造、偽造私文書等行使、地方自治法違反の計6容疑・8事件で刑事告発された。地方自治法違反には、百条委員会への出頭拒否、証言拒否や虚偽証言、記録提出拒否の3件が含まれる。

「卒業証書」が焦点 疑惑発覚から強制捜査までの経緯

一連の疑惑の発端は、2025年6月上旬に伊東市議会議員全員に届いた匿名の告発文だった。田久保氏の経歴に「東洋大学卒業」とあるのは虚偽だとする内容。これに対し、田久保氏は当初、卒業したと認識していると説明。しかし、7月2日の記者会見で、自身で大学に確認したところ「除籍であることが判明した」と発表し、「卒業したと認識していた」と釈明した。

東洋大学広報課はメディアの取材に対し、「除籍者に卒業証書が交付されることはない」との見解を示しており、田久保氏の説明との食い違いが問題の核心となる。田久保氏は疑惑を否定するため、市議会の議長と副議長に対し「卒業証書」とされる文書を提示。田久保氏は後の百条委員会で提示時間は約19.2秒だったと証言したが、議長側は十分に確認できなかったと主張しており、この食い違いが大きな注目を集めた。

市議会は同年9月、田久保氏への不信任決議案を全会一致で可決。これに対し田久保氏は地方自治法に基づき議会を解散した。しかし、解散後の市議選を経て招集された議会で、再び不信任案が可決され、市長を自動失職。2025年12月の出直し市長選に立候補したが、落選した。議長らは田久保氏が示した卒業証書は偽物だとして、偽造有印私文書行使容疑などで県警に告発状を提出し、受理されていた。

県警は田久保氏本人への任意聴取を複数回実施。しかし、捜査の鍵を握る「卒業証書」の任意提出を求めたのに対し、田久保氏側はこれを拒否。この対応が、今回の強制捜査につながったとみられる。

鍵握る「押収拒絶権」 弁護士と捜査機関の攻防

田久保氏側が「卒業証書」の提出を拒む根拠は、刑事訴訟法105条に定められた「押収拒絶権」だ。この条文は、弁護士が業務上委託を受けて保管する他人の秘密に関する物について、押収を拒むことができると定めている。

田久保氏の代理人、福島正洋弁護士は「証拠隠滅の意図はなく、事務所で保管しているので捜査段階では渡せない」と主張。問題の「卒業証書」は田久保氏の自宅ではなく、代理人弁護士の事務所で保管されている。弁護士法人ダーウィン法律事務所の岡本裕明弁護士によると、被疑者自身が「秘密の主体」である場合、弁護士による押収拒絶権の行使は権利の濫用とは認められず、適法となる可能性が高い。

このため、捜査機関が弁護士事務所を捜索しても、「卒業証書」を差し押さえることは困難な状況だ。テレビ静岡の番組にコメンテーターとして出演した菊地幸夫弁護士は、強引な押収は違法な捜査と判断されるリスクがあり、その場合、押収物が刑事裁判で証拠として使えなくなる可能性があると指摘する。捜査機関と弁護士側の法的な解釈を巡る攻防が続く。

市政の混乱と市民の声 「真相究明を」

一連の騒動は伊東市政に大きな混乱をもたらした。市長の学歴を巡る問題は市議会との全面対立に発展し、2度の不信任決議と市長の失職、そして出直し選挙という異例の事態となった。市政の停滞を懸念する声や、真相の徹底的な究明を求める声が地元住民から多く聞かれる。

田久保氏はメガソーラー計画の反対運動などを経て市政に進出した。バイク便ライダーやイベントに人材を派遣する会社での勤務を経て広告業界で独立し、その後カフェを経営した経歴を持つ。しかし、市長就任後に発覚した疑惑で、その政治生命は厳しい局面を迎えた。落選後、一時はメディアの取材に応じない姿勢を見せたが、テレビ番組に出演するなど、その動向は注目を集め続けていた。

逮捕の可能性は 任意提出拒否で捜査の行方は

今後の捜査の焦点は、田久保氏の立件の可否に移る。専門家は、証拠提出の要請を拒み続けるなど捜査に非協力的な態度が続けば、身柄拘束、つまり逮捕の可能性も現実味を帯びてくるとの見解を示す。約7時間に及んだ家宅捜索は、警察側の強い姿勢の表れだとする見方もある。

一方で、事情聴取には応じていることや、証拠とされる物が弁護士によって管理されている状況から、逃亡や証拠隠滅の恐れは低いと判断され、現時点での逮捕の可能性は低いと分析する専門家もいる。

捜査機関が「卒業証書」そのものの押収を断念し、公職選挙法違反や地方自治法違反など、必ずしも物証がなくても立件できる可能性のある容疑に捜査の軸足を移すことも考えられる。田久保氏側は一貫して犯罪の成立を否認しており、捜査の行方は予断を許さない状況が続く。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

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