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那須川龍心、ボクシング転向について語る「今の階級のままならボクシング行くしかない」「昔からボクシングが好きだった」

那須川龍心、ボクシング転向について語る「今の階級のままならボクシング行くしかない」「昔からボクシングが好きだった」

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

キックボクサーの那須川龍心選手(19歳)が、将来的なボクシング転向の可能性に言及した。現在の階級で対戦相手がいなくなった場合を条件に挙げ、「ボクシング行くしかない」と発言。幼少期から漫画「はじめの一歩」の影響でボクシングへの憧れがあったことも明かした。

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「今の階級ならボクシング行くしかない」 YouTubeで明かした胸中

キックボクシング団体RISEで活躍する那須川龍心選手(19歳、TEAM TEPPEN)が、将来的なプロボクシング転向の可能性について言及した。2026年2月9日に公開されたYouTubeチャンネル「格闘キャスト」の動画内で、自身のキャリアパスについて考えを明かしている。

龍心選手は、ホストとの対談中に「けど、自分の階級、今の階級のままだったら、ボクシング行くしかないっすよね」と発言。これは、現在主戦場とするスーパーフライ級(-53kg)でキックボクシングの対戦相手がいなくなった場合、次の舞台としてボクシングを視野に入れていることを示すものだ。

兄である那須川天心選手は2023年にキックボクシングからボクシングへ転向し、2025年11月には世界王座に挑戦(井上拓真選手に判定負け)するなど、大きな注目を集めた。弟である龍心選手のこの発言は、偉大な兄と同じ道を歩む可能性を示唆するものとして、ファンの間で関心を集めている。

転向発言の背景にある「階級の壁」と兄・天心の存在

龍心選手がボクシング転向を口にする背景には、キックボクシング軽量級の選手層の問題がある。龍心選手は2024年11月にRISEフライ級(-51.5kg)王座を獲得した後、より競争の激しいスーパーフライ級(-53kg)へ階級を上げた。2025年8月には転向初戦で当時ランキング1位の政所仁選手に勝利するなど、新階級でも実力を証明し続けている。

兄の天心選手もキックボクシング時代、「同じ階級の強い人は全員倒す」と公言し、対戦相手が見つからなくなる状況を経験した。龍心選手が「今の階級のままだったら」と条件を付けたのは、キックボクシング界で敵なしの状態になった先を見据えているからだ。東京スポーツの取材に対し、龍心選手は「中途半端にやりたくない」とも語っており、キックボクシングでやり尽くすことが転向の前提条件となる。

常に比較される兄の存在は、龍心選手にとって大きな刺激だ。インタビューでは「天心がそういう世界に常にいたからこそ自ずと考え方もそうなっていった」「常に追いつけ追い越せじゃないですけど、背中にぴったりついていって最終的に抜ければいい」と語り、兄が切り拓いた道を意識している様子を見せる。

原点は「はじめの一歩」 幼少期からのボクシング愛

龍心選手のボクシングへの関心は、最近生まれたものではない。前述のYouTube動画では、ボクシングへの長年の思いも明かされた。

元々、自分は小学校くらいの時にボクシングやりたいって言ってたんですよ。けど、そんな当たり前にできるわけもなく、キックって感じだったので。ボクシングは昔から好きで、やりたいと思ってたんで。

ボクシングを志すきっかけは、人気ボクシング漫画「はじめの一歩」だったという。「それを見てて、あ、ボクシング面白いって思ってたんです」と語り、元WBC世界バンタム級王者・山中慎介選手の試合を見るなど、幼い頃からボクシングに親しんでいた。実際に小学生時代にはボクシングを習い、アマチュアの試合でL字ガードを試すなど、技術的な興味も深かった。「ボクシングの方が好きだったんで、元々」という言葉は、彼の格闘技人生の根底にある思いを示す。

「天心の弟」からの脱却と「キックボクシング革命」

メディア露出が増える中で「天心の弟」という見られ方に対し、「天心を知らなくても俺を知っている人が増えた」と、自身の価値を高めることに手応えを感じている。恋愛リアリティー番組への出演などを通じて新たなファン層を獲得し、「格闘技を知らない人が『今日好き』をきっかけに、そこから格闘技を知ってくれることもあった」と、キックボクシングの普及に繋げたい考えだ。

その一方で、龍心選手の現在の目標はあくまでキックボクシングにある。「僕が掲げているのはキックボクシング革命」「僕が先頭に立って、またキックボクシング界を引っ張っていく」と公言。他の選手が総合格闘技(MMA)に転向する流れに警鐘を鳴らし、「自分はキックボクシングを盛り上げる一人にならないといけない」と強い使命感をのぞかせる。

2025年はKO勝利を量産し、RISE年間表彰「RISE’;s PRIZE 2025」ではベストKO賞を受賞。その勢いは2026年に入っても続き、1月18日の上村雄音戦では1ラウンドKO勝利を収め、14連勝を飾った。

次戦は王座決定戦、ボクシング転向は「やりきった後」の選択肢

龍心選手の次なる戦いは、2026年3月28日に両国国技館で開催される「RISE ELDORADO 2026」でのRISEスーパーフライ級王座決定戦。相手は、軽量級屈指の強打者・長谷川海翔選手(20)だ。龍心選手は自身のSNSで「自分自身初のビッグマッチでのタイトルマッチ この話が来た時からずっとワクワクしてました」と高揚感を投稿している。

この試合に勝利し、スーパーフライ級(-53kg)のベルトを腰に巻くことが当面の最大の目標。試合後のマイクで「ここで負けているようでは花岡選手には全然勝てない」と、現同級王者・花岡竜選手の名前を挙げるなど、階級制覇への強い意欲を見せる。

ボクシング転向は、あくまでキックボクシングの世界で全てを成し遂げた後の選択肢。今は「キックボクシング革命」の旗手として、目の前の戦いに全力を注ぐ。偉大な兄の背中を追いながら、那須川龍心は自らの道を切り拓いていく。

[文/構成 by 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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