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ジャンボ尾崎こと、尾崎将司さん78歳が逝去。ステージ4がん闘病も若手育成貫く 関係者が明かす晩年現在の姿と華麗なる経歴振り返る

晩年の情熱、次世代へ託した「ジャンボイズム」

2019年の「ダンロップフェニックス」を最後にツアー出場から遠ざかっていたが、その情熱が衰えることはなかった。晩年は後進の育成に心血を注ぎ、選手としてだけでなく、指導者としても大きな足跡を残した。

「ゴルフ界への恩返し」アカデミー設立

2018年、「長年支えてくれた方々、そして日本ゴルフ界の発展に貢献することで、少しでも還元できれば」との思いから「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」を設立。千葉県にある自身の広大な練習場「ジャンボ邸」を拠点に、プロを目指す若者たちに門戸を開いた。当初は資金繰りに苦労した時期もあったが、支援者を得て本格的に始動した。

「自分で考えろ」— 弟子たちに授けた哲学

尾崎氏の指導哲学は、手取り足取り教えることではなかった。その根底にあるのは「自分で考える力」を養わせることである。

「一方的に教えていく、ではダメ。言ったことを理解して、“こうしないといけない”と考えられないと。それができる人は課題を探すことができる」

アカデミーのセレクションでは、技術以上に「1つのことを着実に努力して進めていくこと」ができる性格かどうかを見極めようとした。そして、伸びる選手と伸び悩む選手の違いを「『自分が上手くなるためにジャンボ(環境)を利用する』という考え方」を持つかどうかだと分析している。答えは示しても、そこにたどり着く計算式は自分で見つけさせる。これが、数々のトッププロを輩出したジャンボ流の指導法であった。

原、西郷、笹生、佐久間…開花した才能と師弟の絆

アカデミーからは、女子ゴルフ界を席巻するスター選手が次々と誕生した。

  • 原英莉花:女子の弟子1号。粗削りだった才能が開花し、メジャー制覇を達成。尾崎氏は「あいつにはついていけない」と冗談めかしつつも、そのポテンシャルを高く評価し、深い師弟関係を築いた
  • 西郷真央:アカデミー1期生。尾崎氏から「ゴルフ頭脳はトップではないか」と評される優等生。スランプに陥った際も師の指導で復活を遂げ、2025年には海外メジャー「シェブロン選手権」を制覇した。
  • 笹生優花:プロテスト合格後に門下生となり、全米女子オープンを2度制覇。尾崎氏から譲り受けたドライバーで勝利したエピソードは有名。尾崎氏は笹生の成功を「前向きな行動が運を呼び込んだ」と評した。
  • 佐久間朱莉:アカデミー1期生。小柄ながら「振って振って振りまくれ」という師の教えで飛距離を伸ばし、2025年シーズンの国内女子ツアー年間女王に輝いた。女王決定後には「私のゴルフ人生を変えてくれたジャンボさんに報告に行きたい」と涙ながらに語った。

闘病中も弟子たちの活躍に目を細め、エールを送り続けていたという。その姿は、最後までゴルフ界の未来を案じ、責任を全うしようとする指導者の姿そのものであった。

「生涯現役」の魂は永遠に

尾崎氏はかつて世界ゴルフ殿堂入りの際に「私の頭の中には新しい“優勝”という2文字しか見えません」「生涯現役として、情熱を持ってゴルフを追求していこう」と語った。その言葉通り、選手として、そして指導者として、生涯をゴルフに捧げた。

豪快なプレーでファンを魅了し、数々の記録で歴史を塗り替え、そして未来のスターを育てることでゴルフ界に計り知れない遺産を残したジャンボ尾崎。その圧倒的な存在感と「肉体は歳をとっても、情熱は歳をとらない」という不屈の魂は、彼が育てた弟子たち、そして日本のゴルフ界全体に、これからも永遠に受け継がれていくだろう。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

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