故郷・新潟への新たな貢献

さらに注目すべきは、卒業後の進路だ。藤崎は「この活動からは離れる」と芸能界引退の意向を明確にした上で、「皆さんがこれから発信したくなるような、よりよい新潟の魅力をいつか作っていきたい」と語った。スポニチアネックスの報道が伝えるこの言葉は、彼女がアイドルという枠を超え、新たな形で故郷・新潟に貢献したいという強い意志の表れである。アイドル活動を通じて培った発信力や企画力を、地域創生という新たなフィールドで活かそうとしているのだ。

多岐にわたる活動が広げた視野

藤崎の活動は、アイドルの領域にとどまらなかった。2024年には、ファンと共に掴んだファッション誌『bis』の年間レギュラーモデルの座。モデルプレスによれば、彼女は「自分の身長を生かしてファッションの魅力を自分らしくお伝えしたい」と意気込みを語っていた。また、趣味のキャンプを活かしてアウトドアメディアで連載を持つなど、個性を武器に活動の幅を広げてきた。

特筆すべきは、2025年1月に防災士の資格を取得したことだ。報道にある通り、アイドル活動と並行して防災情報を発信するなど、社会貢献への意識も非常に高かった。こうした多様な経験が彼女の視野を広げ、アイドルとしてのキャリアの先に、新たな人生の目標を見出すきっかけとなったことは想像に難くない。

ファンからの声と未来へのエール

突然の卒業発表を受け、SNS上ではファンからの驚きと労いの声が溢れた。X（旧Twitter）では、「突然すぎて言葉が出ない」「キャプテン、本当にありがとう」「寂しいけど、決断を応援したい」といった投稿が相次ぎ、ハッシュタグ「#藤崎未夢」がトレンド入りした。

ファンにとっては寂しい知らせとなったが、彼女の真摯な言葉と未来への展望に、多くの人がエールを送っている。藤崎は最後にこう締めくくった。「大好きなNGT48に少しでも恩返しができるように、応援してくださる皆さんにとって、最高の推しメンだったと思っていただけるように頑張ります」。

来春までの残された時間、彼女はキャプテンとして、一人のアイドルとして、その輝きを最後まで放ち続けるだろう。そして、そのバトンは、彼女が未来を託した次世代のメンバーたちへと確かに受け継がれていくはずだ。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]