「こんな素敵なお店に2時間もいさせてもらえるなんて…!」
思わずそう感じてしまうほど、特別な時間が流れる場所が早稲田にありました。その名は「iro」。テレビの街歩き番組や雑誌で頻繁に紹介され、気になっていた方も多いのではないでしょうか。神田川沿いにひっそりと佇むこのカフェは、ただおしゃれなだけじゃない、アートと文化が融合した奥深い魅力に満ちた空間でした。今回は、2025年9月に実際に訪れて感じた「iro」のリアルな姿を、余すところなくお届けします。
神田川沿いの宝石箱。カフェ「iro」ってどんな場所?
「iro」は、早稲田大学で知られる早稲田エリアに2020年3月にオープンしたカフェです。。最寄り駅は、かつて都電荒川線として親しまれた路面電車「東京さくらトラム」の早稲田停留場。そこから神田川沿いの遊歩道を歩くことわずか2分ほどで、その隠れ家のようなお店にたどり着きます。
お店のコンセプトは「文化を多様性の観点から『色』と表現する」こと。その名の通り、コーヒー、中国茶、紅茶といった世界中の飲み物から、美しい器、そして併設されたアートペーパーショップに至るまで、さまざまな「iro」が交差する空間が広がっています。ランニングや犬の散歩で通りかかる人以外は気づかないかもしれない、まさに知る人ぞ知る大人のための隠れ家です。
実際に訪れて感じたリアルな魅力


五感を満たす、落ち着きのある空間


扉を開けると、まず目に飛び込んでくるのは、カウンターにずらりと並んだ美しいカップの数々。ダークな色調で統一された店内は、大きな窓から差し込む自然光と神田川の緑が映え、まるで一枚の絵画のよう。写真映えする、と聞いていましたが、実際にその場に立つと、シャッターを切るのを忘れて見入ってしまうほどの静謐な美しさがありました。
店内はカウンター3席とテーブル席が5卓ほど。決して広くはありませんが、席の間隔がゆったりと取られているため、隣を気にせず自分の時間に没頭できます。私が訪れた日は、一人で静かに読書をする人、友人との会話を楽しむ人など、皆が思い思いの豊かな時間を過ごしていました。
選ぶ時間も楽しい!こだわりのドリンクとスイーツ


メニューを開いて、まず驚いたのがドリンクの種類の豊富さ。熟成豆を使ったこだわりのコーヒーはもちろん、現地で買い付けたという希少な中国・台湾茶、フレーバーティーまで、何ページにもわたって魅力的な名前が並びます。
私が注文したのは、SNSでもよく見かける「二段セット」。神戸のパティシエが作るというハーフサイズのケーキに、ドライフルーツや茶梅が添えられた、まるでアフタヌーンティーのような一皿です。この日のケーキは、濃厚ながらも甘さ控えめの抹茶ケーキ。添えられた梅の烏龍茶漬けのお菓子が、絶妙なアクセントになっていました。一杯ずつ丁寧に淹れられたドリンクと、一口サイズの高級なお菓子。この組み合わせが、日常を忘れさせてくれる贅沢な時間を作り出してくれます。
日本で唯一の体験!アートペーパーの世界に触れる


「iro」が他のカフェと一線を画す最大の理由は、日本で唯一の「アートペーパー専門店」が併設されていること。カフェの入り口右手には、色とりどりのペーパーナプキンや和紙が壁一面に飾られています。


これらは「デコパージュ」という、紙を切り抜いて家具や雑貨に貼り付けて装飾するヨーロッパ発祥の手工芸に使われるもの。店内では、このデコパージュの体験教室も随時開催されているそうです。カフェで一息つくだけでなく、新しい趣味と出会えるかもしれない。そんなワクワク感も「iro」の魅力の一つです。ちなみに、初めてカフェを訪れた方には、お土産に素敵なペーパーナプキンを1枚プレゼントしてくれる嬉しいサービスもありました。
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