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“黒歴史”だったバーチャルボーイがSwitchで復活!その意外すぎる発表にネット騒然

30年の時を経て、任天堂の「最も有名な失敗作」が帰ってくる

任天堂が、1995年に発売し商業的に大きな成功を収めることができなかったゲーム機「バーチャルボーイ」を、Nintendo Switch向けに復刻させると発表した。2025年9月12日に行われたオンライン発表会「Nintendo Direct」でのサプライズは、多くのゲームファンに衝撃を与え、インターネット上では瞬く間に大きな話題となった。

これは単なる過去作の移植ではない。専用の周辺機器を使い、当時と同じ「赤と黒の立体視」を再現するという、極めて野心的な試みである。

なぜ任天堂は、自社の歴史において“黒歴史”とも揶揄されてきたこのハードを、30年の時を経て現代に蘇らせるのか。その発表内容と世間の反応、そして歴史的背景から、今回の復活が持つ意味を探る。

2026年、赤と黒の立体視がSwitchに

今回の発表の核心は、単なるソフトウェアの配信に留まらない点にある。任天堂は、バーチャルボーイの特異なゲーム体験そのものを現代に持ち込もうとしている。

配信サービスと開始日

バーチャルボーイのゲーム群は、有料サービス「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者向けの新たなコンテンツ「バーチャルボーイ Nintendo Classics」として提供される。

配信開始は2026年2月17日。現行のNintendo Switchおよび、噂される次世代機「Nintendo Switch 2」の両方で利用可能になるという。

「体験」を再現する2種類の専用ハード

特筆すべきは、これらのゲームをプレイするために専用のアクセサリーが必須となる点だ。Switch本体を内部に装着し、ゴーグル部分を覗き込むことで、オリジナルのバーチャルボーイが提供した立体視を再現する仕組みである。

発売されるのは2種類。

一つは、当時のデザインを忠実に再現したプラスチック製の「Virtual Boy for Nintendo Switch 2/Nintendo Switch」で、価格は9,980円(税込)。もう一つは、より手軽に体験できる段ボール製の「Virtual Boy (Cardboard Model)」で、こちらは2,980円(税込)とされている。

この価格設定は、単なるソフトの追加ではなく、ハードウェアを含めた「体験の復刻」に重きを置いている任天堂の姿勢を物語っている。

配信予定の15タイトル

配信予定のタイトルは全15本と発表された。GamesRadarなどの海外メディアによると、ローンチ時には『マリオズテニス』、『ギャラクティック・ピンボール』、『テレロボクサー』といった代表作が含まれる。

さらに、カルト的な人気を誇り、中古市場では高値で取引される『Jack Bros.』や、日本未発売だった『3D Tetris』など、これまでプレイする機会が限られていた貴重なタイトルもラインナップに加わる予定だ。

これは、コアなレトロゲームファンにとって朗報と言えるだろう。

ネットは騒然!賛否両論の渦

この予想外の発表に対し、インターネット上では驚きと興奮、そして一抹の不安が入り混じった、まさに賛否両論の渦が巻き起こっている。

肯定的な声「待ってた」「狂ってる(褒め言葉)」

SNSでは、「正気か任天堂」「狂ってて最高」といった、驚きを通り越して称賛する声が相次いだ。長年、任天堂自身が触れることを避けてきたかのように見えた“黒歴史”に、自ら光を当てたことへの意外性とユーモアを評価するファンは多い。

令和の時代にバーチャルボーイ復活とか、誰が予想できた? しかも専用ハードまで出すとか狂気の沙汰(褒め言葉)。任天堂、面白すぎる。ペーパーじゃない方、予約確定です!

また、当時を知る世代からは「懐かしい」「もう一度あの立体感を味わいたい」といったノスタルジックな反応が見られる。

一方で、高額で取引されていたレアソフトが手軽に遊べるようになる点を歓迎する声も大きい。今回の復刻は、単なる懐古趣味に留まらず、ゲーム文化遺産の再評価とアクセシビリティ向上に繋がるという側面も持っている。

懸念の声「高すぎる」「また目が痛くなる?」

しかし、手放しの称賛ばかりではない。最も多く見られる否定的な意見は、その価格設定に関するものだ。

「サブスクリプションサービスなのに、遊ぶために1万円近い専用ハードを買うのは本末転倒ではないか」という指摘はもっともである。手軽な段ボールモデルがあるとはいえ、完全な体験を求めるには安くない出費となる。

さらに、オリジナルのバーチャルボーイが抱えていた健康面への懸念も再燃している。赤と黒の刺激的な画面は、長時間のプレイで眼精疲労や頭痛を引き起こすとされ、当時は注意喚起がなされていた。

今回の製品も7歳以上を対象とするなど、任天堂側もその点は認識しているようだが、「子供に遊ばせて大丈夫か」「あの独特の目の疲れが蘇りそう」といった不安の声は根強い。

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